「ユニバーサルツーリズム(UT)を再定義」亜細亜大でシンポ 「“From”=障害者発の視座を探っていく」(久保田美穂子氏)
2026年9月14日(月) 配信
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シンポジウム「『明り』は見るもの、『光り』は観るもの―『ユニバーサルツーリズム』の新定義に向けて―」が9月12(土)、13日(日)の2日間、東京都武蔵野市の亜細亜大学で開かれた。「ユニバーサルツーリズム(UT)を拡張的に捉え直すことで再定義し、ツーリズムにおける新たな事例を提示することで、より良い社会形成の一助としたい」とする研究目的のもと、新たな可能性を探った。観光関係者に加え、視覚障害者や盲導犬ユーザー、福祉、教育、文化・芸術など多分野から150人を超える参加者が研究者らと意見交換を行った。
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同シンポジウムは、JSPS科研費(基盤研究B)「ユニバーサルツーリズムの新展開に関する研究」(研究代表者=一井崇・富山国際大学教授)の成果発信の一環として開催され、亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科の久保田美穂子准教授が研究分担者として参画している。
1日目は、山梨大学名誉教授のジェラルド・グローマー氏による基調講演「盲目の女性旅芸人の歴史―瞽女と瞽女唄の研究」からスタート。その後、瞽女ミュージアム高田顧問の斎藤弘美氏、国立民族学博物館教授の広瀬浩二郎氏、久保田准教授、一井教授からそれぞれ30分程の話題提供があり、続けて5氏による座談会が行われた。
一井氏は「観光分野の主要なテーマの1つであるUTの定義は、ゴールではなく、スタートラインではないか」と問題提起した。そのうえで、「目指すべきゴールは、観光を通じて、社会とUTの対象となる人々との間の『支える/支えられる』という二項関係を問い直し、相互に『新たな気づきや学び』が生まれるような旅のスタイルを創造していくこと」の重要性を語った。

久保田氏は、広瀬浩二郎氏の著書「目に見えない世界を歩く―全盲のフィールドワーク」にヒントを得て、「Forは、障害者のために(専用に)、Withは障害者も一緒、Fromは障害者発」として、今後の研究テーマとして「“From”の視座を活かしたツーリズムを探っていきたい」と述べた。
広瀬氏は、「UTは『マイノリティが旅行に行ける機会をつくる』といった単純なものではない。マジョリティ側の意識が変わらなければ、UTは変わらない」と力を込めた。


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