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津田令子の「味のある街」「いなりずし」――和菓子 みゆき(東京都豊島区)

2026年4月18日(土) 配信

和菓子 みゆきの「いなりずし」110円▽東京都豊島区長崎4-27-13▽☎03(3955)0762。

 「砂糖と醤油で煮るんです。そのままだと濃くなってしまうので、お水を足してちょこちょこ塩梅を見ながら20数年毎日継ぎ足し、継ぎ足しして煮汁を作っています」と二代目店主はおっしゃる。今日も、お店が開くのを待って、名物のいなりずしを求めるお客で行列ができている。

 創業は1959(昭和34)年。今年で66周年の老舗の「和菓子 みゆき」は、西武池袋線の東長崎駅北口からわずか3分というアクセスの良さも手伝って、連日売り切れ続出の老舗の和菓子屋だ。駅からちょっと歩いた細い道沿いにその店はある。

 隣は一杯飲み屋さん的な店構えだ。筋向いには、お寿司屋さんが店を構えている。街灯には「長崎十字会商店街」と書かれている。

 いなりずしは、愛知県豊川市の豊川稲荷門前町を発祥地とする説が有力で江戸時代末期には、江戸や名古屋など複数地域で自然に成立した庶民の食べ物の代表格だ。甘辛く煮た油揚げに酢飯を詰めた日本の寿司の一種で江戸では都市化が進み、屋台や棒手振りによる軽食の需要が高まった時期に手軽で腹持ちの良い食べ物として受け入れられたと記されている。

 この店のそれは、とにかく大きい。そして安い。色艶もサイコーだ。見ているだけで食欲がそそられる。肝心の味はといえば油揚げにしっかり味が沁みこみ、それがご飯によく馴染んでいる。

 神田志乃多寿司や六本木おつな寿司のそれもよいのだが、知っている限りでは都内一、いや日本一と言っても過言ではあるまい。

 「みゆき」のおいなりさんの柔らかさと甘辛さ加減はピカいちだ。御赤飯にぎりの握り加減も素晴らしく塩加減も絶妙だ。すべて「ちょうどよい」のだ。これを一個ずつ買って、こしあんの方の桜餅も包んでもらって近所の公園で、お花見がてらいただいている。

 「わぁ、なんて美味しいのだろう。至福の刻だ。そうだ。いなりずし食べたらコンコン通りを歩いてトキワ荘マンガミュージアムにでも寄ってみようっと」。風に花びらが舞っていた。

(トラベルキャスター)

 

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