下呂温泉観光協会と㈱全旅、団体客増加へ協定結ぶ 需要平準化や地域経済活性化へ
2026年4月17日(金) 配信
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岐阜県・下呂温泉観光協会(瀧康洋会長)と㈱全旅(中間幹夫社長)は4月14日(火)、水明館(下呂温泉)で「団体送客に関する連携協定」を結んだ。㈱全旅が観光協会と連携協定を結ぶのは初めて。両者は通常の手数料に加え、特別手数料を旅行会社に支払う団体送客キャンペーンなどを実施し、団体旅行の増加による需要の平準化や、食材・アメニティなどの仕入れ拡大につなげることで、観光による地域経済の活性化をはかる。
旅行の個人化が進むなか、下呂温泉観光協会は団体旅行で地域活性化を目指してきた。㈱全旅は、団体顧客を得意とする全国旅行業協会(ANTA)の会員を中心とした旅行会社に、全旅クーポンを展開。宴会場の廃止などで宿泊場所の選定に苦慮している旅行会社も増えていることから、両者のニーズが一致した。現在、全旅クーポンは約3400社の旅行会社に利用されており、下呂温泉における団体旅行の約85%が使用している。
協定では「全旅クーポン」を通じ、団体顧客の積極的な送客を目指す。期間は3カ年で、協議のうえ原則として継続する。
具体的な取り組みとして、全旅クーポン送客会員限定の下呂温泉団体送客キャンペーンを実施する。宿泊プランを下呂温泉観光協会に加盟する13施設が展開。団体客を送客した旅行会社に通常の全旅クーポンの手数料に加え、特別手数料が支払われる。同協会ではこれまで、15人以上を団体として扱ってきたが、団体旅行の少人数化を受けて、今回は8人以上を対象とした。お土産の割り引きや宴会での飲み放題を無料で提供する参加施設独自の特典も設定されている。
さらに、下呂温泉観光協会のバス助成金制度と併用できる、上乗せ金も設けた。CPの実施期間は5月11日(月)~7月16日(木)。今後話し合いを重ね、更新していくという。
下呂温泉を拠点としたエコツーリズムや岐阜県内の高付加価値な着地型旅行の開発に取り組み、連携の輪を周辺地域に広げる。
また、全旅クーポンや地域のキャッシュレス化を推進する全旅ペイメント、地域産品や着地型旅行を販売する「GOORBUY」など㈱全旅のサービスを下呂温泉に提供し、観光による地域経済の活性化に向けたインフラを整備していく。
4月14日(火)の調印式で、瀧会長は「個人旅行だけが増えると、地域内で価格競争が起こり、小規模の宿泊施設の業績が影響を受ける。(収益力や返済能力が低下し)地元金融機関による地域事業者への融資なども難しくなり、地域全体で悪影響を受ける」と述べた。さらに、「団体旅行で生活している地域の事業者も多い。個人旅行の増加で1室あたりの宿泊者数が減ることで、アメニティや食材などの消費量が減少し、地域経済の衰退につながる。個人客とのバランスを取ることが地域活性化につながる」と語った。
中間社長は「第5次観光立国推進基本計画で、観光は地域経済をリードする業界であることが明記されており、大きな責任を感じている。当社では、地域創生室を設け、旅行を通じた地域経済の活性化に取り組んできた」と話し、両者が同計画の体現に向け、先鞭をつけるべく取り組みを進めていく考えを示した。
来賓の山内登下呂市長は「桜のライトアップや芸術祭などを行い、魅力的なまちづくりを進めている。来訪した団体客に訪れてよかったと思われるよう、取り組んでいく」と述べた。







