JTB、2035年見据えた長期ビジョン 営業利益約5倍の750億円目指す
2026年1月19日(月)配信

JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は1月15日(木)、2035年を見据えたグループの長期ビジョン「OPEN FRONTIER 2035」を策定した。山北社長は、JTBグループの10年後の目指す姿として「高い専門性と洞察力で世界をつなぎ、つくり、つなげ、感動と幸せで人々を満たす『新』交流時代のフロンティア企業となる」と発表し、35年度までに営業利益を24年度の約5倍となる750億円を目指す財務目標を掲げた。
同社は長期ビジョン策定の背景に、地球規模の環境変動や人口構造の変化、生成AIをはじめとする技術の急速な進展があると述べた。交流のあり方が根底から変化し、既存のビジネスモデルの見直しが加速する一方で、AIによるビジネス創出の時代でも、“交流”が社会的価値を生み出すうえで、重要な役割を担う方向性が強まっていくとの認識を示した。
JTBグループでは、「交流創造Intelligence(インテリジェンス)」を企業競争力の中核に位置づけた。創立から114年にわたり培ってきた洞察力と専門性を掛け合わせ、高度化していき交流と新たな価値を生み出す方針を明らかにした。
洞察力には市場予測力や情報収集力、顧客理解力が、専門性には顧客基盤・パートナー基盤・ソリューション、プロデュース力、現場対応力が含まれる。
同ビジョンの実現に向けて、4つの変革のポイントを挙げた。「グローバル」では、世界へ向けた事業活動を拡大し、エリアの魅力創出は世界を意識して地域で行動する“グローカル”な思考を取り入れる。「ビジネスモデル」では、IP・アセットを保有する事業主体型となり、収益の獲得モデルはフロー型にストック型を加えていく。
「情報・データ」では、AIを用いた情報基盤を構築してインサイトを進化し、情報を透明化・体系化して形式知化させるほか、「カルチャー」では、DEIBの推進により多様性と調和を目指す。
加えて、変革を推進するため、個人、法人、地域、ツーリズム産業の4つの事業戦略区分を策定した。
□35年の主要財務目標、取扱額約1兆円増に
JTBは35年の財務目標として、取扱額2兆5000億円(24年度実績1兆6838億円)、売上総利益5000億円(同2937億円)、営業利益750億円(同149億円)、売上総営業利益率15.0%(同5.0%)を掲げた。
財務目標の達成に向けて、「事業ポートフォリオ」「投資ポートフォリオ」「人財ポートフォリオ」を三位一体で推進。経営資源を効率的かつ柔軟に活用し、持続可能な成長と企業価値向上の実現に向けて、各事業における成長性と収益性の両面の取り組みで、主要財務目標の達成を目指す。
投資戦略では、持続的な成長を続けるため、優良資産の形成に再投資し、事業活動を通じて優良資産に変えることで、将来のキャッシュフローを創出するサイクルを確立する。
戦略の一つとして、25年8月に世界最大手の観光産業特化のBtoBメディア「Northstar Travel Group」の株式を譲受。高信頼データの分析とグローバルネットワークを獲得している。デジタル・ソーシャル領域の強みでAI時代の産業付加価値を加速させ、「交流創造Intelligence」を高度化していく考えだ。
このほか、25年6月には「サステナブル取引方針」を策定し、35年にはサステナビリティに取り組む事業パートナーとの取引の割合を63%とする目標を定めた。
さらに26年4月に「JTBソーシャル・コミットメント・プログラム みらい交流創造基金」を設立する。地域コミュニティの保全や保護に関する活動に対し、寄付や助成などを通じて継続的に支援する。歴史的建造物や祭事などの有形・無形文化財の保護・活用や、自然環境の再生・保全、オーバーツーリズム対策など、地域が持続的に価値を育むための活動を支援するとしている。
□同日に賀詞交歓会、約430人が参加
長野県・白馬村の丸山町長、サンリオエンターテイメントの小巻社長、JTBの山北社長.jpg)
記者発表後には事業パートナーと新年賀詞交歓会を開き、参加した事業パートナー約430人にも長期ビジョンを説明した。会後半では、サンリオエンターテイメントの小巻亜矢社長や、長野県・白馬村の丸山俊郎町長によるそれぞれの特別講演のほか、山北社長を加えたパネルディスカッションも行われた。







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