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JTB年末年始の旅行動向、家族旅行が堅調に 総旅行人数2.5%増の3987万人

2025年12月8日
編集部:長谷川 貴人

2025年12月8日(月) 配信

 JTB(山北栄二郎社長)はこのほど、年末年始(12月20日~1月5日)に1泊以上の旅行に出掛ける日本人の旅行動向見通しを発表した。これによると、総旅行人数は前年同期比2.5%増の3987万人、総旅行消費額が同8.4%増の1兆9858億円。同社は、家族時間を中心に旅行意欲は堅調に推移しているとみている。

 今年の年末年始は、12月27日~1月4日まで9連休と長期休暇が可能な日並びとなっている。JTBのアンケート調査によると、旅行に「行く」「たぶん行く」と回答した人は25.1%と前年から2.4ポイント増。性年代別でみると、男女とも若い年代ほど旅行意向が高い傾向がみられた。

 旅行をすると回答した対象者は、「昨年の年末年始より旅行日数を増やす」が16.7%で最も多く、「昨年の年末年始より旅行日数を減らす(7.9%)」を上回ったが、いずれも減少した。「旅行先では混んでいても、著名な施設や人気の高いスポットを訪れたい」が0.7ポイント減の4.4%、「旅行先では密を避けるため、著名な施設や繁華街などの密集する場所は避けたい」は1.8ポイント増の5.7%。オーバーツーリズムへの懸念が旅行者の行動に影響を与えるとうかがえる。

国内旅行者は微増に、家族で過ごすが最多

 国内旅行では、旅行人数が同2.0%増の3886万人、平均旅行予定費用は同2.3%増の4万4000円、旅行消費額が同4.3%増の1兆7099億円と推計。物価高騰などの影響で旅行費用が増加傾向にあるものの、日並びの良さなどで旅行人数は微増だった。

 平均旅行予定費用は物価高騰や旅行需要の拡大、インバウンドの回復のほか、サービス業の人手不足の影響などによる旅行関連費用の高騰から、調査開始以降で過去最高となった前年よりさらに増加する見通しだ。

 アンケート調査によると、旅行目的は「家族と過ごす(45.4%)」が最も多く3.0ポイント増、次いで「リラックスする、のんびりする(29.9%)」だった。同行者は「子供づれの家族旅行(24.5%)」が最も多く、3.9ポイント増。次いで「ひとり(19.7%)」、「夫婦のみ(19.3%)」となり、「家族づれ」全体では4.8ポイント増で、家族で過ごす選択肢を取る人が多いとみられる。

 人気方面は、今年7月にテーマパーク「ジャングリア沖縄」が開業した沖縄や、東京ディズニーリゾートを含む東京、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを含む関西。北海道や九州など、航空機利用の長距離方面も人気となっている。

海外費用は過去最高、ハワイや欧州が伸長

 海外旅行では、旅行人数が同31.5%増の100万人、平均旅行予定費用は同8.7%増の27万5000円となり、2000年以降で最も高い金額となった。旅行消費額は同42.9%増の2758億円と推計する。今回は日並びが良いため、前年に比べて短期の旅行が減り、旅行先としては日本から近い韓国や台湾は減少、逆に日本から遠いハワイやヨーロッパが増加している。

 旅行日数は、「3泊4日(20.8%)」が最も多かったが、前年から4.7ポイント減だった。次いで「4泊5日(18.2%)」、「8泊以上(14.9%)」など。3泊4日以下の合計は前年から8.5ポイント減、7泊8日以上も2.7ポイント減となり、4~6泊の中期の旅行割合が増えている。

 1人当たりの旅行費用は「40万円以上(20.1%)」が最も多く、次いで「10万円~15万円未満(15.6%)」、「30万円~40万円未満(13.0%)」となり、いずれも増加した。20万円以上の合計は前年から11.3ポイント増となり、日数の伸びと、遠方の旅行先の増加に伴い、予算も上昇していると分析した。

 人気方面は、ハワイ、台湾、グアム。25年11月に正式開館した「大エジプト博物館」などの影響で、エジプトも例年より増加傾向となっている。

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