「津田令子のにっぽん風土記(114)」新しい“街めぐり”の提案を~ 大人のおしゃれ旅編 ~
2025年5月5日(月) 配信


「これまでの街歩き講座とは違った『お客様ファースト』の企画・運営を昨年の秋に、『大人のおしゃれ旅』という街歩き講座のプライベートブランドを仲間と立ち上げました」と、大人のおしゃれ旅事務局次長の剱持優子さんは話す。「街歩きというよりもニュアンスとしては、“街めぐり”に近いでしょうか」。
新聞社や放送局併設のカルチャー教室が企画するこれまでの街歩き講座では、ウォーキングシューズを履き、動きやすいラフな感じの服装に身を包みリュックを背負ってひたすら目的地に向かって歩くというかたちが多い。「私たちが提案する新しい街めぐりは黙々と歩くことではなく、感性を働かせ話題性のある旬な訪問先を選ぶことから始めます」。
知的好奇心をくすぐり、お洒落な服装でそぞろ歩ける場所を選定し、最大の特徴は、普段敷居が高く予約の取りづらいミシュランガイドにも登場するような、ラグジュアリー感に満ちたレストランでのランチを愉しみたいというお客様のニーズに合った企画を提案する。
「昨年11月からこれまで7回実施しましたが、いずれも定員を上回り満席を頂戴しています」と好評だ。
2月18日に実施した「東京国立博物館で行われていたハローキティ展鑑賞&上野精養軒個室でのフレンチのお食事」講座では、連日テレビのニュースで混雑ぶりが取り上げられていたため、事務局が事前にチケット購入しており、「お客様には長時間並ばずにゆったりと鑑賞できたと感謝されました」と剱持さん。「私自身、6年前から某文化センターの街歩き講座に参加していますが、もっとお洒落に、愉しく、美味しいお食事のできる講座があったらいいなと考えていたところに、一緒にやりませんかとお誘いがあったのです」と振り返る。
「スタートしたばかりの小さな組織ですが、これだけの手応えをいただけているので常に次への一手を考え、『また参加したい』と思っていただけるようなものを作り続けていきたいと日々会議を重ねています」。
次の講座「静嘉堂文庫美術館・国宝『黒の軌跡・曜変天目の秘密』展&東京會舘ドレープでの特別メニューのお食事」は5月13日に実施する。学芸員をレストランに招き、食事と共に解説を聞いてから展覧会を鑑賞するという内容。「多方面にこれまで培ってきた人脈を持つ私たちならではの企画です。もちろん既に満席ですよ」と、剱持さんは自信をのぞかせる。