黒沢温泉喜三郎(山形市)、自己破産申請へ(帝国データバンク調べ)
2025年7月9日(水) 配信
黒沢温泉喜三郎(小笠原八重子代表、山形県山形市)は7月1日(火)までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は2024年8月期末時点で約3億円。
同社は1972(昭和47)年10月に設立。山形市南部の黒沢温泉で温泉旅館「黒沢温泉喜三郎」のほか、観光果樹園「喜三郎さくらんぼ狩園」も運営していた。湯元としてスタートしたとされ、2003年には客室数24室の旅館にリニューアルし、19年8月期には年間収入高約2億円を計上していた。
しかし、新型コロナの影響で、21年8月期の年間収入高は約4000万円に減少し、赤字を計上。コロナ禍が収束した23年8月期の年間収入高は約9800万円に回復していたが、「同年11月に前社長が死去し、経営体制の刷新を強いられていた」(帝国データバンク)。その後、24年8月期の年間収入高は、約9000万円に減少していたという。