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「津田令子のにっぽん風土記(89)」「キャベツ・紅葉・温泉……嬬恋村」~ 群馬県・嬬恋村編 ~

2022年9月14日(水) 配信

ホテルグリーンプラザ軽井沢内の足湯
嬬恋村観光商工課 加部 貴裕さん

 全国的にキャベツの一大産地として名高い群馬県・嬬恋村。キャベツ畑の緑の風景は9月の終わりごろまで観ることができる。

 
 「広域農道つまごいパノラマラインは北ルートと南ルートがあり、期間中はどこからでも緑の絶景を眺めることができます。とくにお勧めは北ルートで、全長20㌔のほとんどがキャベツ畑の絶景となっています」と、嬬恋村観光商工課の加部貴裕さんは話す。

 
 「毎週日曜日の朝9時ごろから嬬恋村観光案内所で『朝市』が開催されています。採れ立て新鮮野菜を販売しており、今年は10月末まで行う予定ですのでぜひお立ち寄りを」と加部さん。

 
 嬬恋村は温泉も素晴らしい。全国的にも有名な乳白色の万座温泉をはじめ、自然の中で静かに過ごす鹿沢温泉、四阿山(あずまやさん)由来の嬬恋バラギ温泉、浅間山由来の鬼押温泉や奥軽井沢温泉など、嬬恋村には源泉が10カ所あるという。

 
 「肌寒くなる季節には、当村の温かい温泉に入って身も心も温めに来ていただければうれしいです」。

 
 1783年に発生した浅間山の大噴火。それによってもたらされた恩恵の一つが、この地に「温泉」が湧いたことだ。

 
 「キャベツなど高原野菜がよく育つ。また、ゴルフ場が生まれるほどなだらかな土地になったのも噴火がきっかけ」と加部さんは話す。「そこには噴火災害以後、復興に向けて紡がれたさまざまな人間ドラマもありました。そんな火山・浅間山が生んだ奇跡の大地の物語を学び、その足跡を巡りながら温泉を堪能してみてください」と語る。

 
 「浅間山の、そして地球のエネルギーが旅に元気をあたえてくれますよ」と笑顔を見せる。

 
 遊園地やゴルフ場などが隣接する人気リゾート「ホテルグリーンプラザ軽井沢」の敷地内には、誰でも入れる足湯がある。地下1600㍍から湧く温泉で、泉質は美肌効果のある硫酸塩泉で、お肌がつるつるになり、旅の疲れを癒やしてくれる、ちょっと穴場のうれしいスポットだ。

 
 万座温泉の紅葉は9月下旬から。万座ハイウェイで見られるカラマツなどの紅葉がとくに美しい。

 
 バラギ高原・鹿沢高原は10月上旬、四阿山・バラギ湖で見られるシラカバや、ウルシの紅葉が綺麗だ。浅間高原は10月中旬、そして万座・鹿沢口駅付近は11月上旬が見ごろという。

 
 今年の紅葉狩りは標高差で楽しめる嬬恋村で決まりだ。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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