キルフェボン、好評のイチジクフェアで新作タルトを販売 今年は8月25~31日に「2025晩夏のイチジク」開催

2025年8月4日(月) 配信

フェアで用意するタルト4種類

 キルフェボン(石川智哉社長、静岡県静岡市)は8月25日(月)~31日(日)までの7日間、同社のタルト専門店「キル フェ ボン」の名古屋栄店を除く全国11店舗でイチジクフェア「2025晩夏のイチジク」を開く。昨年も好評を博した同フェアは今年、新作「イチジクとカシスのタルト~ヨーグルト風味~」を含む全4種類のタルトで展開する。

 同社は8月4日(月)、東京・銀座の店舗でメディア向けの発表会を開催。新作のイチジクタルトを開発した、同社商品開発の加藤洋平マネージャーがデモンストレーションを行いながら、開発のポイントなどを語った。

加藤洋平マネージャー(左)が新作タルトに仕上げの盛り付けをしながら解説

 加藤マネージャーは今回、同社初のヨーグルトムースを採用した点について、「年々、暑い時期は長くなり、フェア時期の8月末も暑い日々が続いていると思う。暑くても、酸味があるヨーグルトとカシスを組み合わせることで爽やかに食べられるようにと考えた」と解説した。見た目は晩夏の星空をイメージし、薄紫色のクラッシュゼリーに金木犀を散りばめて仕上げた。

 「イチジクとヨーグルト、カシスのバランスを味わってほしい。1つ食べたらもう1つ食べたくなるような商品に仕上がった」と自信をみせ、「ぜひ2つ食べていただければ」(加藤マネージャー)と呼び掛けた。

 新作のイチジクタルトは1ピース1134円。ホールは25センチで価格は1万1340円。このほか、色鮮やかな果肉が特徴のイチジク「蓬莱柿」を使った「イチジク“蓬莱柿”とチョコレートクリームのタルト」(1ピース1296円、ホール1万2960円)や、昨年ファンの間で人気だった、ワインにも合うゴルゴンゾーラを使用した「イチジクとゴルゴンゾーラチーズのタルト~はちみつ風味~」(1ピース1134円、ホール1万1340円)、“とよみつひめ”の素材の良さが引き立つシンプルなカスタードクリームの「福岡県産イチジク“とよみつひめ”のタルト」(1ピース1026円、ホール1万260円)を販売する。

鳥取県・八頭町「テツふる」に参画 ふるさと納税で鉄道応援

2025年8月4日(月) 配信

「テツふる」のロゴマーク

 鳥取県・八頭町(吉田英人町長)は8月8日(金)、旅行読売出版社(長谷川由紀社長)が取り組んでいる鉄道のあるまちを応援するプロジェクト「テツふる」に参画する。

 「テツふる」とは、日本各地の「鉄道があるまち」への訪問と、現地にある店舗などでの購買を通して、沿線地域の活性化を目指すプロジェクトの総称。専用サイトから参加している自治体にふるさと納税すると、寄付額の30%相当のデジタル商品券が返礼品として即時発行される。デジタル商品券はその自治体にある加盟店で1 円単位から利用でき、鉄道グッズや特産品との引き換え、特別な鉄道体験の利用などに充てられる。

 今年3月に石川県・穴水町、鳥取県・若桜町が開始し、八頭町は3つ目の自治体。同社は今後も「テツふる」のエリアを拡大していく見込みだ。

 八頭町には若桜鉄道の八頭高校前駅、因幡船岡駅、隼駅、安部駅、八東駅、徳丸駅、丹比駅の7 駅がある。多くの駅本屋やプラットホームが登録有形文化財になっているため、鉄道ファンに注目されている。

 そのほか、隼駅は全国のスズキ二輪「隼」のライダーが集まる聖地として知られ、8月10日(日)には「第15回隼駅まつり」が開催予定で、「テツふる」の特設ブースも出展する。

岡山が記者発表会「だから、晴れの国」を開催 高橋大輔さんと伊原木知事がトークセッション

2025年8月4日(月) 配信

「だから、晴れの国」岡山県PR記者発表会で登壇した伊原木隆太(左)知事と高橋大輔さん

 フィギュアスケートの元世界王者で岡山県倉敷市出身の高橋大輔さんが8月1日(金)、東京都内の「とっとり・岡山新橋館」で行われた「だから、晴れの国」岡山県PR記者発表会に、岡山県の伊原木隆太知事とともに出席した。

 岡山県が「晴れの国」と言い始めてからすでに35年間経過しているが、伊原木知事は「岡山県民なら誰もが知るフレーズだが、県境を越えると誰にも知られていない」と嘆いた。「全国的にも有名な岡山県出身の高橋大輔さんのお力をお借りして『晴れの国』の周知をはかり、岡山県を盛り上げていきたい」(伊原木知事)とアピールした。

 今回、新たに「だから、晴れの国」のロゴマークも制作。PR動画には高橋さんとともに「おかやま晴れの国大使」でもある俳優の前野朋哉さんを起用。高橋さんと前野さんは倉敷を舞台にした映画「蔵のある街」で共演し、今回で2度目の共演となる。

岡山県出身でゲストの高橋大輔さん

 高校時代まで岡山で過ごした高橋さんだが「毎日ずうっと練習していたので岡山のことはほとんど知らなかった。最近は結構帰っているので新たな発見が多いです。とくにおすすめなのはフルーツ。大人になってからめちゃくちゃレベルが高いことに気がつきました」と笑顔で話した。

 「晴れの国おかやま」には、岡山のいろいろな魅力が凝縮されており、単に晴れの日が多いというだけでなく「温暖な気候」「災害が少ない」「太陽を浴びた自然の恵み」「中四国の交通のクロスポイント」のほか、近年では「天気がいい日が多いことから、撮影がしやすい」と映画のロケ地に選ばれることも多いのだという。

くじゅう花公園、夜の高原体験 ヒマワリ5万本ライトアップ

2025年8月4日(月) 配信

8月4日現在でヒマワリ畑は満開という

 大分県竹田市にある「くじゅう花公園」は8月9日(土)、16日(土)、23日(土)の計3日間、夜の特別企画「ナイトフラワーパーク」を初めて開催する。標高850メートルの涼やかな久住高原に位置する公園内で、ライトに照らされた約5万本のヒマワリ畑が、昼間とは一味違う幻想的な世界を演出する。

 メイン会場となる「見晴らしの丘」(3500平方メートル)では、約5万本のヒマワリ「サンフェスタ」が一面に咲き誇り、「コンサートベル」「サニーキッズ」などの品種も加わり、夏ならではの華やかな景色が広がる。園内にはフォトスポットも設置。入園は午後5時30分の一旦退園後で、午後8時30分最終、9時に閉園となる。夜間入園料は大人600円、子供400円(年間パス利用可)。

「星空の巡り」ではバルーンリリースが行われる

 最終日の23日(土)には、毎月第4土曜日に開催している星空観察会「星空の巡り」と同時開催になる。

 「星空の巡り」は午後6時から受付が始まり、星の話、願い事を書いた風船リリース、空を眺めながらの星空ガイドといった2時間の構成で星を楽しめる。天体望遠鏡を使った火星・土星の観測や、暗闇演出による肉眼星空観測も魅力。国内屈指の透明度を誇る久住高原の夜空は“天然プラネタリウム”とも評される。参加料は大人600円、子供400円(予約不要・年間パス会員は無料)。

 久住高原は風通しが良く、昼間は爽やか、夕方以降はひんやりとした高原らしい空気が広がる。朝夕は20℃前後になることもあり、「涼しい」というより「肌寒い」くらいに感じる日もあるため、参加の際は上着の準備を呼び掛けている。

 開園時間は午前8時30分~午後5時30分(最終入園は5時)。入園料は大人1300円、子供500円、団体割引あり。

 なお、最終日23日(土)はヒマワリの開花が終了している場合があるため、要注意。

かわいすぎて食べられない三猿カレーが登場 日光おさるランド&アニタウン「日光さる軍団」

2025年8月4日(月) 配信

かわいすぎて食べられない「#日光めぐり♡三猿カレー(ランチ)」

 開業10周年を迎えた日光おさるランド&アニタウン「日光さる軍団」(栃木県日光市)は8月2日(土)から、「映え×参加体験」のコンテンツを開始した。新しくなるのは、来場者がおさる海賊団の一員としてステージショーに登場できる初の参加型となったメインステージショー、おさるたちがバースデーや記念日を祝ってくれる動画制作サービス「スペシャルアニバーサリーステージ」、「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿をモチーフにしたかわいいグルメメニュー「#日光めぐり♡三猿カレー」の3つのコンテンツ。

参加型メインステージ「パイレーツオブモンキー」

 メインステージ「パイレーツオブモンキー」劇場参加型プレミアムシートは、来場者がおさる海賊団の一員としてステージに登場できる初の参加型ショー。ステージ上で、おさるたちと戦ったり逃げたりといったドタバタ劇を一緒に演じ、臨場感たっぷりの体験が楽しめる。参加者には「おさる海賊団クルー認定証」をプレゼント。料金は3000円(税込)、公演は午後3時から(土日祝日、8月12日―15日)※1グループ1~2人まで。

 日光さる軍団が大切な記念日をお祝いする「スペシャルアニバーサリーステージ」は、日光さる軍団が誕生日、還暦、結婚祝いなどをお祝いする新サービス。舞台上でおさるたちがかわいくお祝いするようすは、思わず笑ってしまう演出と、感動のひとときが重なり、忘れられない記念日になること間違いなし。記念写真やオリジナルグッズ、後日送付される記念動画もセットになった特別感のある内容。料金1万6500円(税込、1日3組限定)。

 遠方のため来園が難しい場合に「日光さる軍団からのお祝い」が届くオーダー型動画制作サービスも用意した。おさるたちによる3分程度のお祝い動画を制作し、オリジナルグッズと一緒に届ける。料金5500円(税込)。

 かわいすぎて食べられない「#日光めぐり♡三猿カレー(ランチ)」は、見て・食べて・楽しめる特製カレー。「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が鬼怒川温泉に浸かるようすを見立てたフォトジェニックなご当地カレーで、三猿は混ぜご飯で愛らしく表現。日光の山々を思わせるブロッコリー、朱塗りの神橋をイメージした赤パプリカなど地元の景観を再現した。

 温泉気分を感じさせる岩風呂風の盛り付けには、ゆばしゅうまいとジューシーな唐揚げを。見た目だけではなく地元食材を使用しているのもポイント。カレーは別添え。お好みのタイミングでかけて旅の味わいを楽しんでもらう。おにぎりアーティストでインスタグラマーの「おにぎり劇場」さん監修の写真も思い出にも残る一皿。価格1500円(税込)。

愛知県、関西圏で観光物産展「こってりだけじゃない。ディスカバー愛知フェア」開く(8月9、10日)

2025年8月4日(月) 配信

「こってりだけじゃない。ディスカバー愛知フェア」ロゴ

 愛知県は8月9日(土)、10日(日)の2日間、大阪府のディーズスクエア(大阪市北区)で観光物産展「こってりだけじゃない。ディスカバー愛知フェア」を実施する。関西圏在住者に向けて、愛知の多彩な食と観光の魅力をPRする。

 開催時間は両日とも午前11時~午後6時まで。会場では21事業者・団体などによる商品販売のほか、「徳川家康と服部半蔵忍者隊」によるグリーティング、クイズラリー、愛知県内観光パンフレットの配布などを予定している。

出展者および主な販売商品など(予定)

 そのほか、首都圏を対象とした物産展を2026年1月24日(土)、25日(日)の2日間、クイーンズスクエア横浜(神奈川県横浜市)を会場に開催予定。開催内容の詳細は、開催日の1週間程度前に発信するとしている。

栃木県鹿沼市 鹿沼秋まつりがふるさと納税型クラウドファンディングに挑戦

2025年8月4日(月) 配信

鹿沼秋祭りふるさと納税型クラウドファンディング

 7月17日(木)と18日(金)の2日間、東京駅日本橋口のTIC東京で栃木県観光交流課主催の観光キャラバンが実施された。

 参加団体は鹿沼市、那珂川町(物販あり)、佐野市(同)、栃木県観光交流課、栃木県観光物産協会。

栃木県鹿沼市の観光キャラバン展示ブース

 参加団体のうち鹿沼市出展ブースでは「鹿沼秋まつりふるさと納税型クラウドファンディング」をPRした。「鹿沼秋まつり」の素晴らしい伝統を広く発信するとともに、来場客へのおもてなしの充実のため、このほどクラウドファンディングを立ち上げた。同プロジェクトでは、ふるさと納税を活用して「鹿沼の誇り」を守り、より安全安心に祭りを楽しんでもらえるよう未来へ向けて発信していくという。

 同ふるさと納税型クラウドファンディングについて、鹿沼市経済部観光交流課は「鹿沼今宮神社祭の屋台行事は400年以上の歴史を持つ国指定の重要無形文化財であり、ユネスコ無形文化遺産。毎年10月第2土日に豪華絢爛な彫刻屋台が市内を巡り、ぶっつけと呼ばれる囃子の競演が響き渡るこの行事を中心に開催される『鹿沼秋まつり』は、地域の絆と誇りを象徴する存在。しかし、多くの方が来場する祭りになる一方、近年では駐車場やトイレが不足するなど、来場者の利便性の低下という課題に直面しています」と説明する。

 鹿沼秋まつりふるさと納税型クラウドファンディングの寄付募集期間は2025年7月17日~9月30日(76日間)、目標金額は400万円。

 問い合わせ=☎0289(63)2188。

万博契機に西日本へ 官民連携でルート形成 西のゴールデンルートアライアンス

2025年8月4日(月) 配信

(左から)髙科副事務総長、大西市長、高島市長、野志市長、武内市長

 西日本の自治体や旅行会社など官民で構成する「西のゴールデンルートアライアンス」(会長=高島宗一郎・福岡市長)は7月11日、大阪・関西万博会場内のメディアセンターで、日本国際博覧会協会と共同記者会見を開いた。

 会見には高島会長のほか、副会長として、香川県高松市の大西秀人市長、幹事として、愛媛県松山市の野志克仁市長、福岡県北九州市の武内和久市長、博覧会協会の髙科淳副事務総長が出席。万博を追い風に、西日本地域への観光誘導を本格化させる方針を示した。

 高島市長は「万博は大阪で開催されているが、日本全体が会場という考え方で取り組みを進めている。欧米豪の旅行客の大半が東京、大阪、京都といった東側に集中している現状を打破し、まだ知られていない西の魅力を発信したい」と強調。アライアンスの役割として、自治体やDMO、民間企業が一体となって観光ルートを構築し、具体的な旅の提案とプロモーション活動を進めていることを説明した。

 大西市長は「アートイベントである瀬戸内国際芸術祭2025を瀬戸内の島々や沿岸地域で実施している。瀬戸内の自然や歴史・文化、産業をこの機会に感じてもらいたい」と述べた。

 野志市長は日本最古の温泉と言われる道後温泉を紹介し、「3千年の歴史がある特別な場所だ。10月からは写真家・蜷川実花さんをお招きしてアートイベントも開催する」と話した。

 武内市長は「北九州は“夜景日本一”に選ばれた美しい夜景や、寿司のまちとしての豊かな食文化、そして再生エネルギーの使用量が国内大都市でナンバーワンという、サステナブルシティへの転換という側面を持っている」と紹介した。

 記者会見では、福岡市の志賀島や長崎市の軍艦島などを盛り込んだ「海と共存した絶景島旅」や、岡山市の岡山後楽園や高松市の栗林公園などを巡る瀬戸内エリアなどのモデルルートを示した。

「観光人文学への遡航(62)」 強制的な6・3・3・4制の導入

2025年8月3日(日) 配信

 GHQは日本の教育体系をアメリカ型に置き換えることを強力に求めた。すなわち、6・3・3・4制の単線型教育制度の導入である。戦前・戦中に我が国で導入されていた複線型教育制度は、小学校卒業時点で将来の方向性がある程度決定づけられる状態となっており、これは教育の機会均等に反するという考えから、すべての子供たちの教育の機会均等を実現するというビジョンのもとで、単線型教育制度の導入が至上命題とされた。

 旧制中学校を新制高等学校に改めるにあたって、GHQは小学区制、男女共学、総合制の3原則を打ち出した。さらに、高等教育は、少数者の特権ではなく、多数者の機会とならなくてはならないとされ、カリキュラムの自由化、平等化、一般教育重視、政府による統制からの自由、男女の別や経済力に左右されない機会の開放といったことが求められた。

 ただ、文部省はこの単線型教育制度の導入には慎重であった。しかし、現場では大学に格上げを望む学校もあれば、大学に求められる設備などの整備が進まない学校では慎重論も出ており、さらに家政などの女子教育を担っている専門学校に関しては、そもそも大学に格上げすることを学校も生徒も望んでいないところもあるという状況であった。

 そのようななか、1947年7月にGHQ・CIEの指令で大学基準協会が設立された。このGHQ・CIEの代弁者たる大学基準協会が大学設置委員会の委員の人選に介入してきた。文部省は抵抗したものの、単線型教育制度の導入の流れは止められないところまできた。

 1949年から本格的に新制大学が一斉に発足した。短期間に200校もの新制大学を認可することになった文部省は「苦い思い」を感じることとなった。

 その後、52年にGHQによる占領政策が終わりを告げることとなったが、当時の吉田茂首相は、占領政策終了を見越して、51年5月に私的な諮問機関として「政令改正諮問委員会」を設置した。この委員会は占領政策の見直しをすることが目的であり、審議事項の最重点項目に取り上げたのが新しい教育制度の問題であった。ここでは、「我が国の国力と国情に合し、真に教育効果をあげることができるような合理的な教育制度に改善する必要がある」と述べられ、行き過ぎた単線型教育制度に対して、日本型の系統を構想することが示された。

 例えば、暫定的な措置として設置された短期大学を恒久化すること、短期大学と高等学校の課程を包含する新しい学校組織としての「専科大学」を認めることが構想された。専科大学は、のちに高等専門学校として62年に設立されることに結実した。基本は単線型にしながらも、日本の国情に合わせて、少しずつ例外も認められるようになっていたのである。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

山代温泉 次の100年へ街づくり 今年開湯1300年を迎えて

2025年8月3日(日) 配信

あいさつする和田守弘会長

 石川県加賀市の山代温泉観光協会(会長=和田守弘・たちばな四季亭社長)は6月24日、同温泉の「ゆのくに天祥」で2025年度通常総会を開いた。議事では、すべての議案を承認・可決した。

 和田会長は「昨年3月16日に北陸新幹線・加賀温泉駅が開業した。北陸応援割やJRの北陸デスティネーションキャンペーンなど、さまざまな需要喚起策が展開され、24年度は人数ベースで前年度比15%増の約61万人、売上は同24%増の約157億円と素晴らしい結果を残すことができた」と昨年度の状況を報告した。

 そのうえで「今年度は各種支援策が終了したため、反動減の苦しい状況だが、今年は開湯1300年の節目であり、8月30日には新たな見どころとなる『萬松園あいうえおの杜』の開園も控えている。能登の復興には、残念ながらまだ時間が掛かるが、山代温泉が石川県、さらには北陸の中心的存在となって引っ張っていけるよう、今後も頑張って盛り上げていきたい」と述べた。

 開湯1300年を迎えた今年は、各種プロモーション事業に力を入れる。これとともに、次の100年に向けた始まりの年として、22年に策定した「山代温泉中期ビジョン計画2023―2030」の具現化に向けて、オール山代体制でまちづくりに取り組んでいく。

 このうち、コンテンツ開発では、「萬松園あいうえおの杜」の誕生に合わせて、“歩いて楽しむ温泉地”をコンセプトとして、「八十八カ所めぐり(薬王院温泉寺)」や街なか散策などと連動させた、まちめぐり回遊体験の構築をはかっていく。

 総会終了後には、昨年12月に設立した山代温泉開湯1300年実行委員会による中間報告が行われた。地元愛を持つ人材育成や、地元6商店街による賑わい創出イベントの実施、温泉街にある真菰ヶ池の回遊性促進など、これまで実施してきた事業などが説明された。