星野リゾート、4月29日から今年度の「LUCY尾瀬鳩待」全館営業スタート 独自の3つの新コンテンツも提供へ

2026年4月1日(水) 配信 

ホテルの外観

 星野リゾート(星野佳路代表、長野県・軽井沢町)は4月29日(水)、山ホテル「LUCY尾瀬鳩待(群馬県・片品村)」の2026年度の全館営業を始める。今年度はコンセプトの「最高の尾瀬ハイクがはじまるホテル」を感じられるよう、山ホテルに泊まるからこそ体験できる3つの新コンテンツを用意する。

 同ホテルは星野リゾート初の山ホテル。山岳観光の宿泊場所である山小屋は、真剣な登山客を中心に利用されているなか、準備や設備の不安など山岳観光のハードルを解消し、誰もが気軽に山の魅力を体感できるよう、プライベートな寝室や温水洗浄トイレ、肉・魚・卵の食事、コンビニ、無制限のWi-Fiを提供している。

 星野リゾートは今年度から、宿泊者専用テラスにおいて山の景色を眺めながら、コーヒー豆を挽き、香りと味わいを楽しむことができる「はとまち珈琲時間」を提供する。さらに、街の明かりの届かない標高1591メートルの空気の澄んだ場所にある同ホテルから、望遠鏡での星空の観察や望遠鏡にゲスト自身のスマートフォンを設置して写真や動画を撮影することができる夜のはとまち星めぐりも行う。

 初めてのハイクでも尾瀬を楽しめるよう、レンタルリュック、ドリンク入り水筒、行動食、尾瀬ハイクの栞、携帯用クッションをセットにした「LUCYハイクセット」も用意する。

 また要望を利用客からの要望を受けて、ハイク後に汗を流して身支度を整えてから帰路につくことができるシャワーとパウダールームや、ハイクに不要なものを預けられるロッカーを午後2時まで利用可能にした。

伝統芸能の祭典「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2026」 5月16~17日に開催

2026年4月1日(水) 配信

 

玉川奈々福(浪曲)

 東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京と粋なまちづくり倶楽部は5月16日(土)、17日(日)に東京・神楽坂エリアで「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2026」を開く。路上や寺社境内などを舞台に、新進気鋭の若手から名手まで、第一線で活躍する演者たちの技が体験できる伝統芸能の祭典。アンバサダーは、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏が務める。

 講談や浪曲、義太夫節などの話芸や、三味線や尺八など伝統楽器の演奏などが、神楽坂のメインストリートから能楽堂までいたるところで繰り広げられる。

 プログラムの1つ「芸能道しるべ」は能や日本舞踊の流派による表現の違いを見比べることで、「もっと知りたくなる」に応える。また、笛や太鼓などの囃子とコンテンポラリーダンスの融合や、ギターやヴァイオリン、シンセサイザーなど西洋や現代の楽器との組み合わせなど、ジャンルを超えたコラボレーションで、伝統芸能の新たなアプローチを展開する。

 神楽坂を象徴する芸者衆による「お座敷遊び体験」、三味線の音色と共に路地を歩く「新内流し」など、同街ならではの粋な文化に間近に触れることができる。さらに、街の歴史スポットを巡るスタンプラリーや楽器演奏体験など、子供たちも楽しめるプログラムも企画する。

日本ホテル協会、大阪で2026年度総会開く 䕃山会長「インバウンドの重要性訴えていく」

2026年4月1日(水) 配信

䕃山秀一会長

 日本ホテル協会(会長=䕃山秀一・ロイヤルホテル取締役会長、238会員)は3月25日(水)、「リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション」(大阪市北区)で2026年度春季通常総会を開いた。協会の存在意義を高めながら、インバウンドの重要性を訴えていくことを確認した。

 䕃山会長は「昨年は大阪・関西万博の効果もあり、訪日外国人4268万人、インバウンド消費額は約9・5兆円と、いずれも過去最高を記録した。これに伴い、当会員ホテルの外国人宿泊客の割合は前年比2・6%増の44・2%に達し、ADR(客室平均単価)は2万7276円、RevPAR(販売可能な客室1室当たりの収益)は1万9997円と、それぞれ前年より2000円強上昇した」と述べ、「コロナ禍の損失を回復するには、まだまだ時間がかかるが、順調な1年だったと思う」と昨年を振り返った。

 そのうえで「今年は、2030年のインバウンド6000万人、消費額15兆円の目標に向け、新たな観光立国推進基本計画がスタートする。中国の訪日自粛や中東情勢など、懸念材料もあり、これまでのように順調に増加するという保証はないが、我われ観光産業こそが、これからの日本を担う基幹産業であり、インバウンドが日本にとってどれだけ重要かということを訴えていく必要がある」とし、「そのためにも業界における当協会の存在意義を大きくしていくことが大切。ぜひ協会の活動に積極的に参加してほしい」と呼び掛けた。

 議事では、すべての議案が承認可決され、今年度は政府・自治体に対し、人手不足対策やインバウンドの地方分散、国内旅行振興などを要望していくことが決まった。

 また、公式インスタグラムによるインバウンド向け動画配信、オンライン化した広報誌の年6回配信といった情報発信強化、フードロス対策として「mottECO(食べ残しの持ち帰り)」の推進など、協会のブランド価値を高める取り組みも展開していく。

懇親会で祝辞を述べる大阪府の吉村洋文知事

 総会後に開かれた懇親会には、吉村洋文大阪府知事や横山英幸大阪市長らもお祝いに駆けつけた。吉村知事は「昨年の大阪・関西万博は、会員皆様の協力もあり、2900万人の方にお越しいただいた。旅の価値を測るうえで、“街”や“食”の魅力は大きいが、“おもてなし”という意味で皆様の役割は非常に重要。また、災害時における避難者やボランティアの受け入れなど、公共的な役割も大きく、改めて皆様の活動に感謝申し上げる」と祝辞を述べた。

 当日は、「会員ホテルの社会的貢献に対する会長表彰」の表彰式も行われた。各受賞ホテルは次の通り。

 【最優秀賞】SHIROYAMA HOTEL Kagoshima

 【優秀賞】ホテルニューオータニ▽森ビルホスピタリティコーポレーション▽京王プラザホテル▽南の美ら花ホテルミヤヒラ▽秋田キャッスルホテル▽ホテル椿山荘東京▽ジェイアール東海ホテルズ▽リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション

JR東日本・JAL・JTBが連携、東日本で立体型観光の推進へ

2026年4月1日(水)配信

東日本エリアを周遊する立体型観光(イメージ)

 東日本旅客鉄道(JR東日本)と日本航空(JAL)、JTBの3社は3月31日(火)、東日本エリアの「立体型観光」の推進で連携すると発表した。鉄道と航空、地域体験を組み合わせた旅行商品の開発や、魅力ある目的地づくりに取り組む。

 今回の連携を通じて、3社それぞれの強みとネットワークを結集し、東北を中心とした東日本エリアで広域的な周遊を促進する新たな観光モデルの確立を目指す。また、地域の伝統文化や食、自然など多様な地域資源の磨き上げと、魅力的な観光コンテンツや体験プログラムを創出。人流創出や滞在時間の拡大を通じて、交流人口・関係人口の拡大をはかりながら、持続可能な誘客や送客につなげる狙いだ。

 具体的には、4~9月までの首都圏発・東日本エリア着の旅行商品を、鉄道と航空を組み合わせた立体観光型として、JTBの首都圏3店舗で販売する。往路・復路で鉄道または航空を選ぶことができ、商品を割引価格で購入できる旅行クーポンの配布キャンペーンも実施する。

 魅力ある目的地づくりに関する取り組みでは、JRグループの大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(福島DC)」や、JTBグループの国内旅行キャンペーン「日本の旬東北」との連携。このほか、「みちのく潮風トレイル」を通じた東北復興ツーリズムや、出羽三山でスピリチュアルツーリズムなど、東北エリアへの誘客促進と広域周遊の拡大に向けて、地域と連携した新たな旅行スタイルの提案に取り組む。

 なお、今年3月から羽田・伊丹・関西国際の3空港のデジタル広告を活用したプロモーションも実施。国内外に向けて、東日本エリアの桜の訴求や立体型観光の旅行スタイルを喚起するプロモーションを発信している。

「ラビスタ熱海テラス」が3月31日に開業 共立メンテナンス

2026年4月1日(水) 配信

ホテル外観

 共立メンテナンス(中村幸治社長、東京都千代田区)は3月31日(火)、静岡県熱海市に大型リゾートホテル「ラビスタ熱海テラス」(静岡県熱海市東海岸町8―19)を開業した。3月5日(木)のプレオープンを経て、本格始動した。

 同ホテルは東京駅から新幹線で約40分の熱海駅から、徒歩約10分の熱海サンビーチ前に建つ。コンセプトは「眺望という名のホテル」。熱海特有の高台・傾斜地の地形を生かし、館内のあらゆる場所から相模湾を一望できる「熱海の特等席」として建設された。

 同社は開発の背景について、熱海は「昭和レトロ」と「現代」が融合した観光地として幅広い世代から再評価され、“上質なリゾート地”として街全体が変化していくなか、高付加価値型ホテルの需要が高まっていると確信。「熱海の新たなランドマークとなるべくオープンした」と語った。

展望露天風呂

 客室は上層階の露天風呂付など多種多様なタイプを用意し、国内外の幅広い層をターゲットにする。客室数は全239室。温泉は、湯浴み着を着用して男女一緒に絶景を楽しめる「展望露天風呂」や予約不要・24時間無料で利用できる4つの貸切風呂などを完備し、湯めぐりが楽しめる。

 食事は「バイキング」と「和会席」の2種を用意。旅の目的に合わせて食事を選べる多様性を提供する。また、無料サービスで共立リゾート名物の醤油ラーメン「夜鳴きそば」も味わえる。

 今後同ホテルは、従来の温泉街のイメージを守りながら、新しいリゾートの風を感じられる施設を目指す。「国内外のあらゆる世代のお客様に、自由で上質な滞在体験を提供し、再開発が加速する熱海のさらなる観光発展と地域活性化に貢献していく」と意気込む。

HIS、大阪・夢洲でのIRや宇宙事業の専門部署を新設 事業多角化の一環で

2026年4月1日(水) 配信 

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀太社長)は4月1日(水)付で、2030年秋に予定されている大阪・夢洲でのIR開業を見据え、観光振興や地域社会への経済貢献を目的とした「IR事業共創推進室」と、宇宙ビジネス領域における新規事業の企画・推進を担う「宇宙事業強化推進室」を立ち上げた。既存の旅行事業の枠を超えた多角的な事業創造に取り組む一環として、発足を決めた。

 このうち、IR事業共創推進室は取締役会直下の組織として、大阪・関西万博の運営経験や海外ネットワークを活用し、世界中から集客した来訪者を日本各地へ送り出す仕組みの構築を支援し、滞在型観光モデルの確立に寄与する。さらに、ギャンブル依存症対策や地域共生など、海外の先行事例や最新テクノロジーを調査し、持続可能な運営の在り方を提案していく。

 将来的には、事業会社や合弁会社の立ち上げを視野に入れ、積極的な投資やM&Aを検討。地域産品の活用や地方自治体との連携を通じ、IRの経済効果を日本全国へ波及させる「地域共創」の実現のほか、旅行事業などのHISグループを横断した連携も目指す。室長は関西法人事業部の高比良哲次長が兼任し、担当役員は澤田社長が務める。

 宇宙事業強化推進室は、宇宙産業をテクノロジーの飛躍的進歩により、世界的に急速な発展を遂げる「大きな可能性を秘めた成長市場」と位置付け、「次世代にこそ真の価値をもたらす事業」を創出する目的で設立。既存の旅行事業で培ったネットワークやノウハウを再定義し、社外、異業界、グローバルな外部パートナーとの連携を通じて視座を拡張することで、未知の領域における事業創造をゼロから一貫して行う。

 具体的には、宇宙旅行、宇宙空間の利活用、地上での宇宙体験など、広範な宇宙ビジネス領域を精査。HISグループの強みを最大化できる注力テーマを特定し、持続可能なビジネスモデルの仮説構築と、中長期的な事業成長ロードマップを策定する。

 将来構想として、事業の独立性を高め、意思決定を迅速化させるための新たな事業会社や合弁会社の立ち上げを推進するほか、関連分野への投資やM&Aも積極的に検討していく。旅行事業などHISグループとの連携も目指す。室長は海津誠之新規事業統括本部長が、担当役員は澤田社長が務める。

JALUX、札幌に「北海道支社準備室」設立へ 支社昇格見据えた重要拠点

2026年4月1日(水) 配信

 JALグループの商社、JALUX(河西敏章社長、東京都港区)はこのほど、北海道の戦略的拠点として2026年4月、札幌市に「北海道支社準備室」を開設すると発表した。支社への昇格を見据えた重要拠点として、現地での体制整備を加速する。

 同社は、新千歳空港での「JAL PLAZA」の運営をはじめ、道内企業・自治体との連携による商品開発、「JALふるさと納税」事業を通じた地域創生の推進、空輸を活用した北海道産品の高鮮度輸送など、北海道での取り組みを進めてきた。25年4月には北海道の美味しいものを紹介するタッチポイントとして全国に「北海道うまいもの館」を展開する北海道フードフロンティアを子会社化した。

 同社は北海道は「日本を代表する食の供給拠点であり、圧倒的な地域ブランドを有している」とし、北海道に新たに拠点を構えることで「持続可能な未来を築き上げるパートナーとして、共に地域課題に向き合い、より深くコミットしていく」としている。

 今後、支社設立に向けて①道内での一貫体制構築とJALグループのネットワークの活用②地域資源の有効活用と新たな商流づくり③道内企業・自治体との協業強化④若手主体のイノベーション創出――を柱に取り組む。

【国土交通省】人事異動(4月1日付)

2026年4月1日(水) 配信

 国土交通省は4月1日付の人事異動を発令した。

 〈任命〉

 海技教育機構理事長 佐々明

 航空大学校理事長 横山勝雄

 自動車技術総合機構理事長 杉山徹

 水資源機構理事長 岡村次郎

 空港周辺整備機構理事長 今吉伸一

 日本高速道路保有・債務返済機構理事長 沢田聡

4月から解体工事 再出発に向け始動 加賀屋

2026年4月1日(水) 配信

清祓には役員や社員、元従業員ら約200人が参加

 石川県・和倉温泉の加賀屋(渡辺崇嗣社長)は3月26日(木)、能登半島地震により被災した加賀屋の雪月花・能登渚亭・能登客殿・能登本陣の4棟からなる建物の公費解体工事に先立ち、工事の安全と無事を祈願する儀式「解体清祓」を執り行った。

 加賀屋の正面玄関前で行われた儀式には、役員や社員のほか、かつて加賀屋で働いていた元従業員など関係者約200人が出席。参加者らは、長年お世話になった建物に感謝を捧げるとともに、愛着ある職場の最後の姿を目に焼き付け、別れを惜しんだ。

 渡辺社長は「震災以降、一度も館内に明かりを灯すことなく解体することには、悔しい思いがあるが、ここからあらためて復興、そして加賀屋グループの未来に向けた再出発になる」と未来への想いを述べた。加賀屋の解体工事は4月上旬から始まり、2031年春までの約5年間を予定する。

当日は「能登渚亭」1階部分を報道陣に公開。 吹き抜け部分に散乱したガラスや大理石の破片が当時の揺れの激しさを物語る。

 加賀屋グループはこれまで、和倉温泉に加賀屋のほか、「あえの風」「虹と海」「松乃碧」と4つの旅館を展開していたが、今後は3旅館に集約し、リブランディング。加賀屋と松乃碧は解体し、松乃碧の跡地と隣接する遊休地を合わせた場所に、加賀屋を継承する新旅館を建設する。

 また、「あえの風」は、被害の大きかった旧館「西の風」を解体し、新たに玄関、調理場、レストランを建設。「東の風」客室とコンベンション、花舞茶寮を中心に営業する。「虹と海」は、旧館の玄関側を解体し、本館の建物を中心に営業再開する予定。

 なお、各館の営業再開時期については、昨年8月に発表した復興計画以降、社会情勢が目まぐるしく変化し、建築資材の価格などにも影響が出ていることから現在、見直しをはかっており、目途が立ち次第、あらためて発表するとしている。

〈旅行新聞4月1日号コラム〉――旅や生活 年齢や経験の度合いで習慣も変わりゆく

2026年4月1日(水) 配信

 リビングの窓辺に太陽の日差しが差し込んでくる。ハイバックのソファに座って、睡魔に負けるのが休日の贅沢な楽しみの一つである。足元には我が家に来て6年目となる家族の大切な一員、ヒガシヘルマンリクガメの「亀吉」クンが陽だまり中でいつの間にか寄り添ってくる。

 リクガメを飼い始めてから生活のリズムがゆっくりと流れるようになった。仕事から帰ると古代生物的なフォルムの丸い甲羅を撫でながら、床に寝そべって静かに読書をするのが習慣となった。

 最近はディケンズの「二都物語」や、バルザックの「ゴリオ爺さん」、壺井栄の「二十四の瞳」、林芙美子の「放浪記」、トーマス・マンの「魔の山」などを丁寧に読んだ。

 文字ばかりが印刷されている紙のページをめくるごとに、古典文学の香気漂う深い世界へ没入していく。使い慣れた白い琺瑯のカップに入った、冷めた苦いコーヒーを飲みながらリクガメの横で「時空を超える旅」を楽しむ夜は、ささくれがちな心も、知らず識らずのうちに満ち足りた気分になれる。

 他人の習慣を聞くのは面白い。以前、台湾関係の女性が「台湾に行く飛行機の中では映画を一本観ることが習慣になっている」と言うのを聞いて、当時の私は「海外に行く途中にあまり映画を観る気分にはならないな」と思っていたが、最近は商用ではない機内では、映画を観るのが習慣となった。

 数時間に及ぶフライト中に観る映画を選ぶのも楽しい。客室乗務員や機長のアナウンスで中断することは避けられないが、機内食を食べながら集中して観ることができる。映画が終わるころに目的地に到着するのも悪くない、と思うようになった。

 先日は那覇行きの日本航空(JAL)の機内で、往路は木村拓哉主演の「TOKYOタクシー」、復路は短編映画「松坂さん」を選んだ。どちらの作品も楽しめた。話は逸れるが、山小屋の弁当や、雲上の機内食など厳しいサービス条件の中で提供される食事が、なぜか美味しく感じる派である。

 年齢や経験の度合いによって興味や関心、生活習慣や旅の習慣も変わりゆくのだなと、感じることが多くなった。自分でも驚くのだが、最近は小鳥が可愛くて仕方がない。花鳥風月という言葉があるが、ついに人生の最終段階とも言われる「小鳥を愛でる」境地まで来てしまった。「末期の眼」に近づきつつあるということだろうか。

 昨年、韓国の清州に1人旅をしたとき、古いホテルでとくにすることもなかったので、市場で買ったキンパとチャミスルを飲みながらテレビを見ていた。韓国は面白いドキュメンタリーものが多いので、ホテルでテレビを見るのも楽しみの一つだ。

 すると、雀に懐かれた中年の男の生活を克明に描いた番組に指が止まった。自営業の男の仕事場に住む小さな雀は男から離れない。男が道路に面したベンチに座ると、雀は男の膝の上で遊ぶ。それを観ながら「この世で一番素敵な男とは、雀に好かれる男ではないか」と身を乗り出して感じ入ったものだった。

 休みの日には単車に乗る。これも習慣だ。そして、この単車で日本中を旅したいとの想いもあって、体の機能を一つずつ点検し、最低限のメンテナンスをするようになった。我ながら悪い習慣ではないな、と思っている。

(編集長・増田 剛)