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【同行取材】地下神殿の新コース、ライトアップと音の演出で防災意識(首都圏外郭放水路)

2025年11月13日
編集部:長谷川 貴人

2025年11月13日(木)配信

洪水発生から放水路が稼働して晴れ上がるシーンを光と音で演出

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は11月11日(火)、国土交通省江戸川河川事務所が管理する治水施設「首都圏外郭放水路」の新コース「地下神殿で幻想空間体験! 流域治水ライトアップコース」を実施した。巨大な柱が立ち並び“地下神殿”と称される「調圧水槽」見学に、ライトアップ演出を加えたツアーを一般参加者34人と同行取材した。

 首都圏外郭放水路は、中小河川の洪水を地下に取り込み、江戸川に排水する地底50mを流れる世界最大級の地下放水路。埼玉県春日部市に位置しており、利根川、江戸川、荒川の大河川に囲まれ、水がたまりやすい皿のような低平地で浸水被害に悩まされてきたが、同水路は大きな柱として効果を発揮している。

巨大パネルの前で首都圏外郭放水路を説明

 参加者は正午に、同水路の調圧水路(防災地下神殿)の地上にある地底探検ミュージアム「龍Q館」受付に集合。「防災コンシェルジュ」の資格を持つ東武トップツアーズのスタッフが、首都圏外郭放水路の全貌を紹介する巨大パネルを使い、地域の防災に貢献している巨大洪水対策施設であると説明した。

 説明後、龍Q館の外にある地下に続く入口から116段の階段を降りると、ギリシャのパルテノン神殿を思わせる白い石柱が林立した調圧水槽の全景が姿を現した。

 調圧水槽は、地下22mの位置につくられた長さ177m、幅78m、高さ18mの巨大水槽。市内に河川の洪水を地下へ取り組む5つの「立坑」があり、総延長6.3kmの地下トンネルでつながっており、各流入施設から取り込んだ水は第1立坑に溜められる。隣接した調圧水槽を通じて送られてきた水の勢いを弱め、江戸川に水を流すことを可能にしている。

写真や動画の撮影を楽しむ参加者たち

 参加者は若者から年配者まで年齢層が幅広く、外国人の姿も見られた。自由見学の時間には、地下の巨大空間で写真や動画の撮影を楽しんだ。

 今回のツアーでは、「水害から日常を守る、首都圏外郭放水路とみんなの流域治水」をテーマに、約4分間のライトアップ演出を追加した。豪雨の予兆から洪水発生による危機まで表現し、首都圏外郭放水路が稼働して晴れ上がるシーンで構成されている。防災地下神殿を魅惑的なライティングと迫力ある音響で幻想的に彩り、普段のたたずまいとはまったく異なる地下空間を演出した。

 同社によると、多くの見学者に楽しく「防災地下神殿での特別な体験」と「災害の自分事化」を身につけてもらえる企画とアピールしている。

 料金は1人1500円。火曜と、土・日曜日どちらかの週2回で、正午から約55分間の1回のみ。定員は55人。団体予約は20人から。

 同ツアーの運営は、東武トップツアーズ春日部支店(安原裕之支店長)が担う。予約や詳細については首都圏外郭放水路ホームページから。

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