日本専門新聞協会、深い知見と事実による報道で使命果たす 第78回専門新聞大会開く
2025年10月23日(木) 配信
日本専門新聞協会(積田朋子理事長)は10月21日(火)、帝国ホテル(東京都千代田区)で「第78回日本専門新聞大会フェスティバル」を開いた。SNSの影響力拡大によって不透明で価値観が揺らぐ時代だからこそ、専門新聞は専門性に根差した深い知見と、事実に基づいた報道で複雑化する社会課題に誠実に向き合い、言論の使命を果たし続けることを確認した。
第1部の時局講演会では、笹川平和財団上席フェローの渡部恒雄氏が「トランプが変えた世界と日本の戦略」をテーマに登壇した。
渡部氏はトランプ大統領が再び大統領選挙に出馬した目的や、過去の施策を講じた理由などを解説。そのうえで、日本がアメリカ政府へ向き合うべき姿勢や世界に対して打ち出すべき政策などを述べ、最後に「日本政府はこれからもアメリカとの強固な関係を維持するべきだ。より世界への影響力を高められるよう、経済力などの強化にも力を入れてほしい」とまとめた。
第2部の式典は、石井貞德新聞大会運営委員長兼副理事長の開会あいさつでスタートした。
積田理事長は今年5月に理事長に就任したことを報告。「新聞業界はAIの普及などさまざまな社会の変化によって転換期にあり、大変厳しい事業運営に直面している。未来に向けて日本専門協会を末永く存続させていくため、現在の時流に伴う組織改善を行っていく」と語った。
来賓の韓国専門新聞協会のキム・ガンタク会長は「メディアが厳しい時代でも日韓で協力することで、専門紙をさらに発展させることができる」と一層の協力関係の強化を求めた。
第32回写真コンクールの表彰式では、1017点の作品の中から20点が受賞した。併せて、専門紙の普及と使命をアピールする第78回新聞週間キャッチフレーズの入選作3点を発表した。このうち、優秀作には「ネットでは 届かぬ領域 専門紙 独自の視点で 未来を照らす」が選ばれた。
その後、第3部のレセプションが開催された。来賓として出席した村上誠一郎前総務大臣は「SNSが普及する一方、誤情報も増えている。こうしたなか、正しい情報を届ける新聞の重要性はますます高まるだろう」と語った。
加藤勝信前財務大臣は「足を運んで色々な人の話を聞き、情報を発信していることは、インターネットでさまざまな記事が掲載されているなかで、大変ありがたい」と述べた。






