2025年国内クリーニング関連市場は0・4%減の2799億7000万円(矢野経済研究所調べ)
2026年4月14日(火) 配信

矢野経済研究所(水越孝社長)はこのほど、クリーニング関連市場に関する調査をまとめた。これによると、2025年の国内クリーニング関連市場(一般家庭向けのクリーニング店、コインランドリー、無店舗・宅配型のクリーニング店の合算値)は、事業者売上高ベースで前年比0・4%減の2799億7000万円と微減で推移した。
同市場を販路別でみると、一般的な店頭型のクリーニング店は同1・3%減の1540億円と減少、コインランドリーは同0・9%増の1155億4000万円で微増、無店舗・宅配型は同0・4%減の104億3000万円で微減となった。
クリーニング業界は毎年、クリーニング店の休廃業や倒産が相次ぐ厳しい状況が続いている。その背景として、矢野経済研究所は「市場の環境変化による消費者需要の減退と、クリーニング事業を運営するためのさまざまなコストの増大が挙げられる」と分析する。
消費者需要においては、テレワークの定着やビジネスウェアのカジュアル化に加え、家庭用洗濯機の高性能化、ウォッシャブルスーツの普及、利便性の高いコインランドリーの利用などが重なり、従来のクリーニング需要に大きな環境変化がみられる。「これが事業運営を困難にさせる主な要因となっている」(矢野経済研究所)としている。
一方、事業運営においては、24年以降、燃料費や洗剤・資材価格の高騰、深刻な人手不足に伴う労務費の上昇が収益を圧迫。多くの事業者がサービス価格の改定に踏み切ったものの、上昇したコストを完全に吸収するには至らず、経営環境は厳しさを増している。
とくに、長年地域を支えてきた老舗のクリーニング店舗では、店主の高齢化や後継者不在といった課題に加え、老朽化した設備の更新費用が経営判断の分かれ目となり、「設備故障などを機に事業継続を断念するケースが多い」(同)という。
また、コインランドリー市場が増加している理由としては、日常生活の衛生環境を維持していくためにも、洗濯は生活に密着した不可欠なものであり、共働き世帯の増加や住宅事業の変化、さらには花粉症やダニ対策といった衛生意識の定着が、コインランドリーにおける洗濯需要を強固に支えていることを挙げる。
昨今、カフェなどを併設する異業種提携型のコインランドリーの出店も増え、市場を活性化させている傾向も指摘している。


