観光庁、観光を「戦略産業」に位置づけ 《次期観光立国推進基本計画》3月中に閣議決定へ
2026年3月12日(木) 配信

観光庁は3月11日(水)、第55回交通政策審議会観光分科会を開き、2026~30年度の第5次観光立国推進基本計画の策定に向けた最終審議を行った。観光を地域経済や日本経済の発展をリードする「戦略産業」と位置づけ、オーバーツーリズム対策の強化や、さまざまな国・地域からの地方誘客など盛り込んだ。観光庁は今後、国土交通大臣に答申し、3月中の閣議決定を目指す。
観光庁によると、前回分科会の委員からの意見やパブリックコメントを反映し、基本計画案の文言を一部修正。インバウンドの「受け入れ」から「戦略的な誘客」に表現を変更した。今回提示した基本計画案では大きな異論はなく、細部の文言修正は分科会長の一任として概ね了承した。
新たな基本計画では、基本的な方針として、観光を「地域経済や日本経済の発展をリードする戦略産業」と明記した。施策の方向性はこれまでの「観光の持続的な発展」「消費額拡大」「地方誘客促進」に加え、「観光と交通・まちづくりとの連携強化」「新技術の活用・本格展開」を明記。これらを軸に、地域住民と観光客双方の満足度向上と、交流・関係人口の拡大を推進していく。
施策の3本柱には、「インバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立」「国内交流・アウトバウンド拡大」「観光地・観光産業の強靱化」を掲げる。戦略産業として、日本の魅力・活力を次世代にも持続的に継承・発展させていく観光を目指す方針を示した。
30年までの目標値は、オーバーツーリズム対策に取り組む地域数を100地域、訪日外国人旅行者数を6000万人、訪日外国人旅行消費額を15兆円、訪日外国人旅行者の地方部の延べ宿泊者数を1億3000万人泊と、従来から変更はない。
一方、訪日外国人旅行者に占めるリピーター数を3600万人から4000万人に、訪日外国人旅行消費額単価を20万円から25万円に見直した。分科会事務局は「まずは25万円への引き上げを確実に達成することを目指し、その後も持続的にさらなる消費拡大をはかる」考えを示した。
このほか、日本人の地方部延べ宿泊者数を3億2000万人泊と変更はなく、国内旅行消費額を22兆円から30兆円に見直した。
新たな施策として、過度の混雑対策やマナー違反対策、インバウンドの増加に伴う対応のほか、 地方誘客による需要分散に向けて、さまざまな国・地域への戦略的な訪日プロモーションを実施。このほか、ラーケーションの促進、二地域居住の促進、能登地域の観光振興、旅券取得環境の整備──などに取り組む。






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