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「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(254)」 湾内クルーズ会社の協議会発足(神奈川県横須賀市)

2026年3月5日(木)配信

ご当地クルーズ事業者協議会が開催された記念館三笠

 旧鎮守府4市(横須賀・呉・佐世保・舞鶴)では、軍港という固有の地形を生かした湾内クルーズが人気である。

 2月14日、湾内クルーズを運営する横須賀市のトライアングル、呉市のバンカー・サプライ、佐世保市の佐世保観光コンベンション協会、舞鶴市の京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)および舞鶴観光協会は、横須賀市の記念館三笠で会合を開き、会員相互の情報共有、人材交流、相互送客などを通したご当地クルーズのさらなる振興を目指して「旧軍港4市ご当地クルーズ事業者協議会」を設立した。

 協議会の設立は、2022(令和4)年冬の「第1回クルーズサミット」以来、相互の現状や連携体制などについて意見交換を重ねてきたが、4年越しのこの日、ようやく協議会の設立にこぎつけた。

 幹事はトライアングル(鈴木隆裕社長)が担い、今後の具体策を検討していくことになった。

 鎮守府4市は、2016(平成28)年に日本遺産に認定されて以来、協働PR活動として「日本遺産MONTH」や4市のガイド交流、4市に立地する高専・大学などによる学術交流やシンポジウムなど多彩な活動を展開してきた。

 しかし、全体に行政主導の活動が中心であり、真の意味での経済活性化につなげるためには、民間企業などによる事業連携が強く求められていた。

 今回の協議会発足は、民間事業者同士で連携し、行政の垣根を超えた事業展開と地域経済の活性化を見据えた取り組みである。

 そのリーダーシップを担うトライアングルは、定番の湾内軍港クルーズのほかに、大人気の猿島や第二海堡クルーズなど、顧客価値をくすぐる事業で、年間50万人の乗船客を獲得している。

 戦艦大和の大砲の試射場であった亀が首(呉市)、かつての中世山城の下に掘った旧海軍鎮守府のガソリン庫のある蛇島(舞鶴市)へのクルーズなど、新たなチャレンジも始まっている。これらのクルーズで、船の共同開発やチャーター、クルーズガイドの相互派遣などができれば、その可能性は大きく拓ける。クルーズ各社は、4市の海軍ゆかりの土産などを相互販売するなど、民間ならではの交流も進んでいる。

大型クルーズ船上で開催された懇親会

 この日のクルーズサミットでは、米軍横須賀基地内の空母(ジョージ・ワシントン)や幕末の横須賀造船所ドックの視察などを行い、汐入に回航した大型クルーザー・シーフレンド8で懇親会を開催した。

 民間企業によるこうした柔軟な活動は、地域相互の経済交流を通じて、地域の活性化に大きく貢献する。鎮守府は昨年、これらの活動が評価され、日本遺産重点支援地域に認定された。

 行政主導のこれまでの活動に加えて、こうした民間事業者による活動を取り込んだ「新たな官民連携」の活動は、全国の日本遺産地域のモデルにもなろう。

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