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津田令子の「味のある街」「一松のゆず果汁」――浅草 茶寮一松(東京都台東区)

2025年8月5日
編集部

2025年8月5日(火) 配信

浅草 茶寮一松の「一松のゆず果汁」レギュラー300㍉㍑1400円(税込) ▽東京都台東区雷門1-15-1▽03(3841)0333。

 淺草雷門にほど近い伝統的和風建築(登録有形文化財)の料亭「茶寮一松」は、この地で3代続く老舗だ。創業は1952(昭和27)年。岡山の料理旅館から初代店主が独立し、開業した和食店が「一松」のはじまり。戦後の復興で賑わう時代、日本の外食をより豊かにしたいと考えた初代は“ふぐ”に特化することを決意。59(昭和34)年、現在の地にふぐ料理と会席を提供する「茶寮一松」が誕生した。

 初代の娘である2代目は料理の腕を見込まれ、食材の扱いが丁寧で綺麗な仕事をすると噂は広まり、新聞にも大きく取り上げられた。現役を退いた現在でも大女将として一松を見守り、現在は3代目女将が引き継いでおられる。

 近年ではドラマのロケ地としても登場する。テレビ東京「よつば銀行 原島浩美がモノ申す! この女に賭けろ」で柳葉敏郎さん演じる島津雅彦さんたちが、鰻重を食べていた座敷として登場していた。テレビ朝日「ドクターX5~外科医・大門未知子~」でも西田敏行さん演じる蛭間重勝が、教授たちにカニしゃぶを食べさせていた料亭「あやめ」として登場した。さらに日本テレビ「ボク、運命の人です。」にも木村文乃さん演じる湖月晴子と菜々緒さん演じる四谷三恵が泊まった旅館として登場していた。

 先日、ここを舞台に現在日本に6人しかいない幇間(通称太鼓持ち)・松廼家八好さんの伝統の幇間芸を拝見する機会があり、さまざまなパフォーマンスと料亭の味を愉しませていただいた。八好さんは全国の花柳界を駆け回り八面六臂の活躍ぶりだ。25年国立演芸場花形演大賞銀賞を受賞されている。

 味の話をしよう。栄養吸収率のよい低木栽培で育った柚子を一つひとつ丁寧に絞ったゆず果汁だ。香り豊かで柚子本来の味わいそのままのさわやかな果汁。濃縮果汁なので、お水や炭酸、焼酎、お湯割りなどで 3―4倍程度に希釈して召しあがっていただきたい。さわやかさが一気に広がる。この夏は、氷をたっぷり入れた一松のゆず果汁ソーダで乗りきろう。

(トラベルキャスター)

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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