大正3年創業の温泉旅館「長命館」(熊本市)、破産手続き開始へ(帝国データバンク調べ)
2025年7月2日(水) 配信
長命館(上野康行代表、熊本県熊本市)は6月10日(火)、熊本地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億円。
同社は1914(大正3)年創業、25(大正14)年1月に法人改組された温泉旅館の運営業者。当初は宮原大坪鑛泉だったが、93年8月に旅館の屋号である現商号に変更した。
94年6月期には、年間収入高約8500万円を計上し、2007年ごろには金融機関からの資金調達により、旅館を大幅リニューアルしていた。
しかし、その後はリーマン・ショックの影響などから利用者数が伸び悩み、業績が悪化。さらに新型コロナの影響で売上が低迷し、23年6月期の年間収入高は約5000万円にとどまった。「支えきれず24年ごろに事業を停止し、25年3月31日に自己破産を申請していた」(帝国データバンク)という。