九重観光ホテル運営「まきのとコーポレーション」、民事再生法の適用を申請(帝国データバンク調べ)
2025年6月9日(月) 配信
まきのとコーポレーション(小池由明代表、大分県・九重町)は6月3日(火)、大分地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると、負債は約29億円。
同社は1956(昭和31)年1月創業、59(昭和34)年6月に法人改組された。久住連山の麓に「九重観光ホテル」を構え、登山客や観光客、学生団体客などを対象にホテル事業を行っていた。98年には地熱発電事業を開始し、2014年2月期には年間収入高約3億1500万円を計上していた。
しかし、地熱発電事業が休止やメンテナンスを繰り返すなか、「経費負担が大きく稼働再開に時間を要するなど厳しい資金繰りで推移」(帝国データバンク)していた。その後、16年の熊本地震で被災し、温泉施設や一部宿泊棟の改装を余儀なくされていた。
18年には新館「泉水」をオープンし稼働率は好転したが、コロナ禍となり、22年2月期の年間収入高は約4000万円に落ち込んだ。金融機関などの支援を受けて経営再建を目指していたが、借入金負担が重荷となっていた。
なお、現在営業は継続中という。