〈観光最前線〉上諏訪街道 呑みあるき

2023年10月22日(日) 配信

諏訪五蔵の呑み比べセット

 JR上諏訪駅前の国道20号上諏訪街道は、わずか500㍍の間に造り酒屋が5軒も立ち並ぶ「日本酒の聖地」だ。

今年9月30日に「上諏訪街道まちあるき呑みあるき」が5年ぶりの開催となり、車両通行止めにして初めて歩行者天国で実施された。自分も取材を兼ねて参加してきた。

国道20号が初めて歩行者天国になって開催

 各酒蔵前には長蛇の列ができ、試飲する時間よりも並んでいる時間の方が長かった。試飲カップは一度に5個ずつもらえるため、座って呑もうと場所を探したが、どこも一杯で立ったまま呑むしかなかった。歩行者天国なので縁石や路面に座り込んで呑んでいる酔客も沢山いた。

5年ぶりの呑みあるきは、多くの参加者で賑わった

 呑みあるきは「呑み放題のイベントではなく諏訪五蔵のファン作りをするためのイベントだ」と話していた常連客の話を耳にし、なるほどと感心した次第。

【古沢 克昌】

【特集 No.645】飯島町タウンプロモーション 先端技術を導入したまちづくり

2023年10月21日(土) 配信

 長野県上伊那郡飯島町の任意団体「飯島町タウンプロモーション(ITP)」(久保島巖理事長)は9月22日、「ふるさとオンリーワンのまち」第12号認定を受けた。ITPが目指す「小さな田舎町に先進技術を取り入れた新しいまちづくり」が加速的に進んでおり、ITP理事の宮下勝至氏と、アドバイザーの下平英樹氏、NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長の津田令子氏が、住民サービスの底上げやこれからの方向性など語り合った。司会は本紙の石井貞德社長が務めた。

【増田 剛】

 ――「ふるさとオンリーワンのまち」第12号認定を受けて。

 宮下:このたび飯島町タウンプロモーション(ITP)の活動「小さな田舎町でITを活用したプロモーション」を、「ふるさとオンリーワンのまち」第12号に認定いただきまして、ITPの久保島理事長をはじめ、7人のメンバーにとって、とても励みになります。
 「さらなる進化をしていかなくては」との思いが一層強くなりました。
 NPO法人ふるさとオンリーワンのまちの津田理事長とは、飯島町観光協会からのつながりで、さまざまな活動や情報発信の面でもご助言をいただき、感謝しています。
 任意団体であるITPは、「小さな田舎町に先端技術を取り入れた新しいまちづくり」を目指して、2021年4月に創設しました。高齢者へのコミュニケーション支援や、病児・病後児保育施設「おひさまハウス」の予約システム構築など、人口約9千人の山間地であっても、IT化、DX化に向けた支援を進めていく団体として活動しています。

 津田:飯島町との関わりは25年にも及び、これまで50回以上訪れています。当初は「山間地ののどかな田舎町」という印象でしたが、足を運ぶたびに進化され、とくにこの3年はコロナ禍にも関わらず、進化のスピードが大幅に加速しているのではないでしょうか。町役場にも頼らず、「自分たちが飯島町のIT化を牽引するのだ」という気迫が強く感じられます。
 設立から3年間、活動をずっと応援してきましたが、ITPが掲げる「小さな田舎町でもココまでできる」ではなく、既に「小さな町でもココまでできた」という実績を高く評価したいと思っています。
 自然が豊か、景色がきれいというだけでは、移住や定住は難しい。やはり安心・安全を感じられることが、これからのまちづくりではとても大切な要素になります。
 その点で、病児・病後児保育施設「おひさまハウス」の運営を担い、安心感を高められたことは大きな地域貢献であり、ITPの久保島理事長をはじめ、宮下理事、アドバイザーの下平さんの活動に対する地域住民の期待も大きくなっているのではないかと思います。

 ――高齢化が進む町でIT化への変革は、大変なご苦労があったのではないでしょうか。

 宮下:高齢者のコミュニケーションというところでは、簡易的な携帯電話すら持っていない方が大部分でしたが、タブレット端末「iPad」を触ってみる体験イベントを開いたところ、高齢者の皆さんに興味を持っていただき、その後スマートフォンを活用する人たちも増えてきました。
 スマホ片手にネットショッピングを楽しんだり、遠方のお孫さんとSNSで交流したり、コミュニケーションの幅が格段に広がり、元気で活力のある生活につながっていることを感じます。
 「おひさまハウス」の予約システム構築では、子供が病気になっても保護者はなかなか仕事を休めない環境で、ストレスなく子供を預かってもらえる施設があることは、津田さんがおっしゃったように地域住民の「安心・安全」の拠り所となります。
 夜中に電話がつながらなくても、スマホから「翌朝に子供を預ける」予約ができます。施設の運営側も事前に状況が分かるために、シフトなどスタッフのオペレーションがスムーズになり、利便性と効率性が飛躍的に上がっています。

 津田:ITPの活動が常に進化し続けている、その原動力となっているのは、「LINE WORKS(ラインワークス)」のアンバサダーに就任されている下平さんの存在が大きいですね。

 下平:ありがとうございます。「おひさまハウス」は22年5月に、国内最大のコミュニケーションアプリ「LINE」と操作が一緒で、さらにさまざまな情報共有やデータ管理も可能なラインワークスを導入し、予約システムでは、そのラインワークス内で予約できる外部連携アプリの「チャットbot(ボット)」を構築しました。
 多くの病児・病後児保育施設では、児童を預ける当日に予約の電話が集中します。このため、電話がつながりづらかったり、予約が取れなかったり、保護者は大きな不安を抱えてしまいます。一方、施設側も当日の受け入れ児童数が確定したあとに保育スタッフの手配を行わなければならないという課題があります。
 私たちが構築した予約システムでは、……

【全文は、本紙1918号または10月26日(木)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

〈旬刊旅行新聞10月21日号コラム〉――九州トリップ 個性溢れる1つの島「アイランド九州」

2023年10月21日(土) 配信

 神奈川から実家のある北九州に向かうときには、新幹線を利用することが圧倒的に多い。新横浜駅から小倉駅までおよそ4時間半の鉄道旅になるが、長い日本列島を鉄道で南下する気分は悪くない。名古屋、京都、新大阪、新神戸まではビジネス客を中心に満席状態が多いが、岡山を過ぎて、福山や広島で大多数が降りる。その後、新山口で停まることもあるが、車内に残されたまばらな乗客は小倉か博多で降りる人たちである。

 

 周りを見渡せば、空席が目立ち、それまで漂っていた緊張感はまったく失せ、リラックス状態の極みになる。この有り様が何とも好きだ。下関から長いトンネルに入り、車窓が明るくなると、そこは既に九州であり、小倉の街並みが見えてくる。ホームに降りると、のどかな雰囲気が漂う。発車予告音「銀河鉄道999」のメロディーが流れ、新幹線は終着駅の博多に向かって動き出す。

 

 

 東海旅客鉄道(JR東海)は「のぞみ号」「ひかり号」での車内ワゴン販売サービスを10月末で終了するとのことで、おそらく最後となる車内ワゴン販売サービスを目に焼き付けた。

 

 10年後に生まれてくる子供たちに、「昔の新幹線はワゴン車にお弁当やお菓子、ビールやジュースなどをいっぱい載せて、何度も何度も売りに来てくれていたんだよ」と説明しても、理解してもらえないかもしれない。ワゴン販売は旅情を掻き立てる1つだが、時代とともに無くなっていくのだ。

 

 

 かく言う私も、お弁当は駅構内のショップで買うことの方が多い。新横浜駅では、崎陽軒のシウマイ弁当と缶ビールを何本か買い込む。シウマイや鮪の漬け焼き、筍煮などをつまみに、窓の外を眺めながらちびちびと一杯やるのがいい。

 

 小倉駅から新幹線に乗るときには、博多松栄軒の「KYUSHU TRIP(九州トリップ)弁当」と決めている。9マスに仕切られ、九州各県の名物が詰まっている。

 

 弁当を開けると、華やかだ。蓋の裏側には中身の説明があり、それを眺めながら食べると美味しさが一層増す。(上段左から)①【長崎】角煮、玉子焼き②【宮崎】鶏の炭火焼き③【福岡】福鯖、【熊本】高菜、(中段左から)④【福岡】かしわ飯⑤【佐賀】佐賀牛めし⑥【福岡】辛子明太子、白飯、(下段左から)⑦【鹿児島】黒豚焼売⑧【熊本】馬肉コロッケ⑨【沖縄】ゴーヤのフライ、【大分】とり天――という豪華ラインナップだ。

 

 どうだろうか。九州各県の食べたいものが勢ぞろいして1250円とは、随分良心的だと思う。そして、このなかに沖縄のゴーヤのフライが入っているのが微笑ましくてうれしい。

 

 

 今回の旅では、北九州から大分県・深耶馬渓、そして熊本県・小国町の鍋ケ滝、佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社などに立ち寄り、長崎県の雲仙温泉で宿泊。翌朝は島原市の原城跡を訪れ、そのまま熊本県天草市まで約30分の航路を島鉄フェリーで渡った。天草市では馴染み深い幾つかの教会巡りをして、その後、福岡県久留米市内で久留米ラーメンを食べて宿泊した。

 

 有明海を一周するルートで、時間的に宮崎県と鹿児島県を訪れることはできなかったが、九州は個性溢れる1つの島「アイランド九州」という、私の好きな言葉がぴったりとくる旅であった。

(編集長・増田 剛)

 

HIS、学生旅ムービー公開とSNSCP 海外旅行回復遅れ若年層へ需要喚起

2023年10月20日(金) 配信

学生旅行のポスター

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は10月20日(金)、ピアノロックバンドSHE’Sとタイアップした学生旅行Webムービーの公開とSNSキャンペーンを始めた。

 海外旅行の回復が遅れるなか、若年層が旅行しやすい環境整備と需要を喚起する。今年の学生旅行のテーマを「大切な仲間と、いま、行こう。」とした。コロナ禍で思い通り過ごすことができなかった学生に、今しかできないことへ踏み出してもらう。

 同ムービーはSHE’SのSuper Bloomを使用。ユーチューブのHISチャンネルで配信している。SNSCP第1弾は11月20日(月)まで、X(旧ツイッター)でのリポストでHIS商品券1万円分とSHE’Sサイン入りグッズが、それぞれ5人に当たる。第2弾は11月21日(火)~12月4日(月)、LINEの動画プラットフォームLINE VOOMで、#今しかできない旅の動画投稿でLINEポイント10㌽を全員にプレゼントする。

静岡県のホテル・旅館で働く魅力を体感する 給与ありの実習、参加者募集中

2023年10月20日(金) 配信

イメージ

 事務職の人材総合サービスを行うスタッフサービス(阪本耕治社長、東京都千代田区)は静岡県から「令和5年度宿泊業新規雇用支援事業」を受託し、同県の宿泊業界に関心のある人の就労をサポートする。2~10日間の実習でホテル・旅館で働く魅力を体感し、人手不足の解消や観光人材の育成に取り組む。

 座学研修では、ホテル・旅館で働くうえで必要なビジネスマナーや知識を、同社が提供するe─ラーニングで学ぶ。実習では、ホテルと直接雇用契約を結び、フロントや接客、清掃などの業務に当たり、2~10日間勤務する。期間中の給与は、ホテルから直接参加者に支払われる。

 実習期間中の宿泊は、実習先の客室や関連施設が利用できる。また、実習先までの往復交通費は無料(実費支払い)。

 県内外から実習参加者40人を募集する。参加者は、ホテル・旅館の実習を通して、宿泊業界の魅力や就労のイメージが醸成できる。

 対象地域は、熱海市、伊東市、下田市、賀茂郡東伊豆町、賀茂郡河津町、賀茂郡南伊豆町、賀茂郡、松崎町、賀茂郡西伊豆町、伊豆市、伊豆の国市、沼津市、浜松市西区。

 契約期間は9月12日(火)~2024年3月15日(金)まで。実習期間は11月上旬~24年2月上旬。

 申し込みは24年1月31日(水)まで。

日本専門新聞協会、迅速・的確報道で持続可能な社会実現へ 第76回専門新聞大会開く

2023年10月20日(金) 配信

入澤亨理事長

 日本専門新聞協会(入澤亨理事長)は10月18日(水)、帝国ホテル(東京都千代田区)で「第76回日本専門新聞大会フェスティバル」を開いた。地政学リスクや生成AIの出現など産業界を取り巻く環境が大きく変化し、経済・社会の先行きが不透明となるなか、迅速・的確な報道に徹し、持続可能な社会の実現に寄与していくことを確認した。

 第1部の時局講演会では、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦氏が「地政学と⽇本の⼤戦略」をテーマに登壇した。

宮家邦彦氏

 宮家氏は地政学について「史実から将来似たようなことが起きたときの対応を考える1つの手段」とした。

 ウクライナ危機におけるロシア・プーチン大統領の行動を例に挙げ、「独裁者ほど正しい情報が得られず、判断ミスによって戦争が始まる」と持論を展開した。

 第2部の式典は、石井貞德大会副理事長の開会あいさつでスタートした。

石井貞德副理事長

 入澤理事長はメディア業界の現状について、「生成AIをはじめとする日々進化し、大きく変容する情報通信技術の洗礼を受け、大変難しい環境下にある」との認識を示した。そのうえで、「当協会は少しでも加盟社の皆様にとって魅力的な価値ある協会を目指す」と述べた。

 来賓の高市早苗経済安全保障担当大臣は、内閣府特命担当大臣としてクールジャパン戦略の政策も講じていることに触れ、「(専門紙は)アニメやゲーム、日本が誇る食品を海外に展開する政策を掘り下げ、広く伝えている」と謝辞を述べた。さらに、「ビジネスの成長による日本の発展に貢献してほしい」と呼び掛けた。

高市早苗経済安全保障担当大臣

 第30回写真コンクールの表彰式では、1048点の作品の中から19点が受賞した。併せて、専門紙の普及と使命をアピールする第76回新聞週間キャッチフレーズの入選作3点を発表した。このうち、優秀作には「激動の 時代の潮流 読み解いて 未来へつなぐ 専門新聞」が選ばれた。

 第3部では、4年ぶりにレセプションを開催。来賓として出席した公明党の山口那津男代表は国会での質問に専門紙を活用していることを話し、「専門分野の情報がないと、まともな質問はできない」と専門紙の意義について語り、「ますます情報を提供し、発展していくことに期待を寄せている」と話した。

山口那津男代表

電動キックボード導入へ 大分・別府で実証実験始まる

2023年10月20日(金) 配信

手前左側が電動キックボード

 大分県別府市のJR別府駅内にある観光案内所「ワンダーコンパス別府」で10月19日(木)から、電動キックボードの貸し出しが始まった。

 東急(堀江正博社長、東京都渋谷区)と別府市産業連携・協働プラットフォーム「B-bizLINK」(堀景代表理事)の連携による実証実験で、周遊観光の活性化や「2次交通」の課題解決などを検証する。2024年3月31日(日)まで。

 主に首都圏や関西圏でシェアリングサービスを展開する「LUUP」(岡井大輝社長、東京都千代田区)の電動キックボードを5台導入した。LUUPが九州でサービスを展開するのは初という。

 料金は10分あたり100円。貸し出し時間は午前8時45分から午後5時まで。観光案内所で利用を受け付ける。利用には専用アプリから年齢確認書類の登録と交通ルールテストの連続満点合格が条件となる。

 電動キックボードは7月の道路交通法改正で、条件を満たせば「特定小型原付」に区分され、16歳以上の場合、免許不要で乗れるようになった。

JTB、ポイントを寄付に ハワイ・マウイ島西部復興を支援

2023年10月20日(金) 配信

JTBトラベルポイントを利用した寄付を受付

 JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は10月12日(木)、今年8月に大規模火災の被害を受けたハワイ・マウイ島西部の復興に向けて、JTBトラベルポイントを利用した「ハワイ州マウイ島山火事復興支援ポイント寄付受付」を始めた。

 JTBトラベルメンバー会員の賛同者から預かったトラベルポイントを、1ポイント=1円に換算。ハワイコミュニティ財団が設立したマウイストロング基金に寄付する。申込可能ポイントは100ポイント、500ポイント、1000ポイントの3種類。寄附金はマウイ島の復興支援などに使われる。

 受付期間は2024年3月31日(日)まで。

訪日客消費額年内にも5兆円か 四半期ベース過去最高値に(観光庁長官会見)

2023年10月20日(金) 配信

観光庁の髙橋一郎長官は10月18日(水)、会見を開いた

 観光庁の髙橋一郎長官は10月18日(水)に開いた会見で、2023年9月の訪日外客数が19年同月比3・9%減の218万4300人となった。また、7~9月期の訪日外国人旅行消費額は同17・7%増の1兆3904億円。四半期ではコロナ前の水準を上回り、過去最高となった。また、1~9月の累計では3兆6326億円にのぼり、観光立国推進基本計画で目標に定めた「25年までに消費額5兆円」に年内にも達する見通し。

 1人当たりの旅行支出は21万810円となり、目標額であった20万円を超えた。

 髙橋長官は、「四半期ベースでは目標額を超えたが、年間を通して判断していきたい」と話した。

 費目別にみたとき、宿泊費が34・2%(19年同期は29・9%)と最も多く、次いで買い物代が26・1%(同33・2%)、飲食費が22・9%(同22・0%)となった。

 コロナ前の19年同期と比べると、宿泊費・飲食費・交通費・娯楽等サービス費の構成比が増加し、買い物代の構成比が減少した。

 観光庁は、「1人当たりの買い物代の最も大きい中国人観光客の回復遅れがおもな原因かと思われる。全体としては、娯楽等サービス費のうち、テーマパーク・博物館・美術館などの購入率が増加している。また、買い物代では酒類などの購入の増加が見られる」としたほか、「インバウンドの平均泊数が伸びたことや、円安・物価上昇などの影響が消費額増加につながったのでは」と分析した。

 中秋節・国慶節の大型連休を迎えた中国については、日本政府観光局(JNTO)を通して現地の旅行会社にヒアリングしたところ、極端な旅行控えの傾向はなく、影響は限定的であるとした。なお、9月の中国人訪日客数は19年同月比60・2%減の32万人5600人となり、前月に引き続き回復率が上昇している。

 観光庁は、「中国人旅行者の動向や実績に注視しながら、訪日プロモーションに取り組んでいく」考えだ。

 

オーバーツーリズム対策 パッケージ取りまとめへ

 髙橋長官が議長を務める「オーバーツーリズムの未然防止抑制に関する関係省庁対策会議」は10月16日(月)に第3回会議を開き、対策パッケージ案を取りまとめた。パッケージは、「観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応」「地方部への誘客の推進」「地域住民と協働した観光振興」──の3本柱で構成し、18日(水)の観光立国推進閣僚会議で決定された。

 このなかで、地域住民と協働した観光振興では、地域の実状に応じた混雑対策を促進するため、地域の関係者による協議に基づく計画の策定や取り組み実施への包括的な支援を、全国約20地域で行い、先駆モデルを作り出す考えだ。

 これらのモデルはほかの地域にも横展開し、各地域における課題解決に係る相談窓口を観光庁に設置するなど、各省庁が連携して支援する体制を整備する。

 

TEJ2023開催 「需要の起爆剤に」

 ツーリズムEXPOジャパン2023大阪・関西は10月26(木)~29日(日)、インテックス大阪(大阪府大阪市)で開かれる。「25年大阪・関西万博へつなぐ」をテーマの1つに挙げている今大会では、世界70カ国以上の国・地域が出展するほか、公式行事としてジャパン・ツーリズム・アワード表彰式やUNWTO世界観光倫理憲章署名式、第6回TEJ観光大臣会合などが行われる。

 髙橋長官は、「久しぶりに入場制限のないなかで開催される。TEJは国内旅行・インバウンド・海外旅行・観光復興・地域活性化──などさまざまな切り口から大変な意義を持っているイベント。観光需要のさらなる起爆剤となり、25年万博への機運醸成につなげていければ」と期待を寄せた。

ビッグホリデー、今季の本州スキー・スノボーツアー販売開始

2023年10月20日(金) 配信

スキー・スノーボードツアー専用サイトイメージ

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)は10月19日(木)に、2023~2024シーズンの本州スキー・スノーボードパッケージツアーを売り出した。バスや鉄道、マイカー利用などさまざまなスタイルに合わせて選択できるよう、豊富に取りそろえた。

 なかでも、手ごろな価格設定で毎年人気なのはバスツアー。湯の丸スキー場(長野県東御市)の朝発日帰りツアーは往復バスとリフト券がセットで1人4300円から楽しめる。道具のレンタルもプラス600円と破格だ。

 また、新幹線利用ツアーは一部施設を除き、リフト券に電子クーポンを活用してチケットレス化を実現。空きがあれば翌日でも行けるなど、直前予約が便利になった。新幹線の切符は最寄りのJR駅で発券できる。

 同社では、スキー・スノーボードツアー専用サイトや専用LINE公式アカウントを開設し、さまざまな情報を発信している。