JTB、弘前市と連携協定 持続可能な観光地づくりで

2025年7月9日(水)配信

弘前市の櫻田宏市長(左)、JTBの山田仁二常務執行役員

 JTB(山北栄二郎社長、東京都品川区)は7月7日(月)、青森県弘前市(櫻田宏市長)と持続可能な観光地づくりなどに関する包括連携協定を結んだ。農業や観光産業の振興、地域活性化、弘前市が掲げるSDGsの目標達成を目指す。

 両者はこれまで観光促進や、リンゴ産業援農支援などの事業連携を行ってきた。これからは、両者がより強固に関わっていくことで、さまざまな地域課題の解決が実現できると考え、今回の同協定を締結するに至った。

 今回の協定により、国内外からの誘客や創客による地域活性化、高付加価値な滞在型受入環境整備と地域づくり、持続的な観光地経営に資するDX推進を行う。さらに、リンゴを中心とした農産物のブランド力向上、リンゴ産業の担い手や関係人口創出に取り組む。

 協定期間は2028年3月31日(金)まで。

「名探偵コナン」鳥取ツアー開始、大阪駅でオープニングセレモニー

2025年7月9日(水)配信

オープニングセレモニーのようす、左から2人目が平井伸治知事

 鳥取県や西日本旅客鉄道(JR西日本)などで作る名探偵コナン鳥取ミステリーツアー実行委員会(会長=平井伸治・鳥取県知事)は7月1日(火)、人気アニメ「名探偵コナン」の世界観を体験しながら同県を巡る「名探偵コナン鳥取ミステリーツアー」を始めた。

 ツアーは「鳥取ミステリーツアーtabiwaパス」などの専用商品を購入したうえで、スタートポイントなる県内6カ所のいずれかでツアーキットを受け取り各自でスタートする。各観光地の「チェックポイント」を巡りながら手がかかりを集め、オリジナルストーリーの事件の謎を解くという仕組みだ。

 2026年1月23日(金)までの実施。12月27日(土)~26年1月2日(金)は設定除外日。

 ツアー開始日の7月1日には大阪府大阪市のJR大阪駅でオープニングセレモニーを行い、平井知事は「新しい事件は誘拐事件で1億円の身代金を要求されています。鳥取はカニはいるけどカネは無い。ぜひ皆様にこの難事件を解いていただきたいと思います」と冗談を交えてアピールした。

黒沢温泉喜三郎(山形市)、自己破産申請へ(帝国データバンク調べ)

2025年7月9日(水) 配信

 黒沢温泉喜三郎(小笠原八重子代表、山形県山形市)は7月1日(火)までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は2024年8月期末時点で約3億円。

 同社は1972(昭和47)年10月に設立。山形市南部の黒沢温泉で温泉旅館「黒沢温泉喜三郎」のほか、観光果樹園「喜三郎さくらんぼ狩園」も運営していた。湯元としてスタートしたとされ、2003年には客室数24室の旅館にリニューアルし、19年8月期には年間収入高約2億円を計上していた。

 しかし、新型コロナの影響で、21年8月期の年間収入高は約4000万円に減少し、赤字を計上。コロナ禍が収束した23年8月期の年間収入高は約9800万円に回復していたが、「同年11月に前社長が死去し、経営体制の刷新を強いられていた」(帝国データバンク)。その後、24年8月期の年間収入高は、約9000万円に減少していたという。

銭湯が探せるアプリ「銭湯行くよ」リリース 大阪府の220軒に対応

2025年7月9日(水) 配信

銭湯をもっと身近に

 アプリ開発などを手掛ける、アイ・エイ・ジェイ(小野欣昭社長、兵庫県神戸市)は7月8日(火)、銭湯が探せるスマートフォンアプリ「銭湯行くよ」をリリースした。第1弾として、大阪府公衆浴場業生活衛生同業組合に加盟する220軒に対応する。

 若者や外国人観光客の間で「銭湯文化」への関心が高まるなか、営業時間や設備などの情報がまとまっていないため、初めての利用者にとってはハードルが高い面もある。同社はこうした課題を解決し、銭湯をもっと身近に感じてもらおうと、アプリを立ち上げた。

 同社は、「銭湯は地域の文化として根強い人気を誇る。この文化を守り、活性化させるためには、地域の銭湯とお客様をつなぐ新たな方法が必要」と考える。そのため、アプリを通じて、銭湯に足を運ぶ楽しさを広げ、もっと多くの人が銭湯を利用するよう支援していく。

 アプリの主な機能は現在地や条件などから探せる銭湯検索機能や、デジタルスタンプカードの「ゆ印帖」など。また、クーポン配布機能もあり、アプリ内で特典や割引のクーポンを提供する。

 今後は他エリアも順次拡大していきたい考え。また、銭湯での来店者向け特典の提供やサンプリングの実施など、リアルな場と連動した体験を拡充していく。さらに、外国人観光客に向けた多言語化の強化、銭湯店舗からの直接的な情報発信機能の充実をはかる。

H.I.S.ホテルHD、変なホテルに侍ルーム 人形の老舗吉徳とコラボで

2025年7月9日(水) 配信

客室(左)と入口

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は、東京都台東区の変なホテル東京 浅草田原町と変なホテル東京 浅草橋で、吉徳(山田德兵衞社長、東京都台東区)とコラボレーションした、「侍ルーム」を発売している。ホテルがある台東区の企業とコラボレーションすることで観光産業を盛り上げ、日本人や訪日客に日本の伝統文化を楽しんでほしい考え。

 客室は1711年(正徳元年)に創業した人形の老舗である吉徳の「徳川家康公の鎧飾り」と、関ケ原町歴史民俗学習館(岐阜県・関ヶ原町)に展示されている「関ケ原合戦図屏風」の絵柄で壁を飾っている。カーテンとベッドカバーには家紋をデザインした。カーテンの家紋から徳川家の家紋を見つけてた宿泊客には、吉徳の「戦国武将守護ストラップ」をプレゼントする。

 1泊当たりの1部屋の宿泊料金は朝食付きが2万2600 円から、素泊まりは2万880 円から(税・サ込)。

ホテル滞在で夏休みの自由研究が完成! ロイヤルパークホテルが2日間の限定プラン企画

2025年7月9日(水) 配信

ワークシートを仕上げて自由研究が完成

 ロイヤルパークホテル(小澤幸一総支配人、東京都中央区)は8月2日(土)、3日(日)限定で、自由研究の宿題がホテルで完成する「【夏休み自由研究】ワークシートを完成させよう!ホテルのお仕事研究プラン」を売り出した。小学生中~高学年が対象。

 昨年好評だった、ホテルに滞在しながら自由研究が完成するプランを今年も企画した。座学でホテルについて学んだあと、客室のベッドメイキング体験やSDGsアメニティの学習、館内見学などをしながらホテルへの理解を深める。学びや体験の内容を1冊のワークシートにまとめることで、夏休みの宿題として仕上がる。インスタントカメラの貸出もあり、印象に残ったシーンなどを写真に撮り、そのままレポートに貼ることもできる。

 予約後にホテルから送られるワークシートに記入し、宿泊時に持参する。当日は特典として午後2時からアーリーチェックインが可能で、午後3:30から自由研究を開始する。体験後に部屋でワークシートにまとめて終了となる。また、チェックアウト時には「ホテリエ認定証」が贈られる。

 同プランは各日8組限定。スタンダードルーム素泊まりで1室2人利用時1人2万3200円から。小学生以下の子供は大人1人ベッド1台につき1人の添い寝を無料で利用できる。

むさしの手配センターとむさしの会、第1回「旅創り人の会」開催 旅行業と受入施設による商品共創促す

2025年7月9日(水) 配信

会場のようす

 むさしの手配センター(小原寛信社長、東京都立川市)と同社の協力会「むさしの会」(会長=青木由記子・よろこびの宿しん喜若女将)は7月8日(火)、「シーライン東京」のクルーズ船「シンフォニー・モデルナ」で第1回旅創り人の会を開いた。

 小原社長はコロナ禍前の2019年まで36年間、旅行会社と受入施設が交流を深める感謝の集いを開催したことを振り返り、「今回は受入施設と旅行会社、当社が強固に親睦を深め、一層の集客に向けて旅行商品を共創していきたい」と趣旨を説明した。

小原寛信社長

 また旅行会社に対し、来年に隅田川花火大会を屋形船から観覧するプランを販売していることを紹介。「多くの屋形船運営会社への仕入れは、1艘貸し切りとなっている。旅行会社が1席から発売できるよう、むさしの手配センターでチャーターした」と消費者への販売を呼び掛けた。

 そのうえで、「今後も旅行サービス手配業者だからこそできる取り組みを展開していく」と意気込みを述べた。

 青木会長は「不安定な国際情勢や物価高のなかでも、旅行に行きたい人は多くいる。お客様とつながるには、宿の魅力発信が必要。旅行会社からの消費者への提案や送客の実現に向けて、意見を交わしてほしい」と語った。

青木由記子会長

 旅行会社代表あいさつで、タビューの宇多村純一社長は「旅は人生で欠かせないもの。旅行商品の提供には、宿やバス事業者との協力関係が重要だ。AIやSNSなどが進化するなか、根底にあるのは人と人の付き合い」と話し、「変化する時代の潮流も捉えながら、親交を深め、さらなる発展を目指したい」と述べた。

 

宇多村純一社長

 第1回旅創り人の会では、交流を深めてもらおうと、各テーブルに旅行会社と受入施設が指定された席に座った。受入施設は登壇し、自社の特徴を紹介した。

 24年におけるむさしの手配センターでの取扱高上位3社の旅行会社を表彰する特別感謝賞の授与も行われた。1位はさくらツーリスト、2位がニュープリンス観光バス、3位は大洋観光サービスとなった。

4市町の2次交通利用できる電子チケット発売 4社が「オホーツク観光MaaS実証プロジェクト」

2025年7月9日(水) 配信

女満別空港から人気観光スポットへ

 網走バス(小澤友基高社長、北海道網走市)と日本航空(JAL、鳥取三津子社長、東京都品川区)、北海道旅客鉄道(JR北海道、綿貫泰之社長、北海道札幌市)、斜里バス(下山誠社長、北海道・斜里町)は7月19日(土)から、「オホーツク観光MaaS実証プロジェクト」を実施する。4市町をまたぐ広域の2次交通が利用できる、交通連携電子チケットの販売などでシームレスな移動の実現を目指す。

 同プロジェクトは今年度2年目となり、JALと斜里バスが新たに参画した。網走バスが運行するAIオンデマンドバス「どこバスplus」が女満別空港まで拡大するほか、複数の交通機関が乗り放題になる電子チケット「網走&小清水&知床ぐる旅パスポート」で移動できる範囲は知床半島まで広がる。

 道内外からの観光客の利便性を高めるため、オプションで女満別空港から網走市内のホテル約10カ所まで直接手荷物を届ける、JALの手荷物当日配送サービスを販売。このほか、オホーツク流氷館の入場チケット、人気レストランのランチチケットも売り出す。

 電子チケットの販売期間は7月15日(火)~9月30日(火)まで。利用期間は7月19日(土)~9月30日(火)まで。チケットは利用できる交通機関により、4種類用意する。価格は4500~9800円。有効時間は36~48時間となっている。

 なお、同プロジェクトは国土交通省の2025年度「日本版MaaS推進・支援事業」に選定されている。

妙高市×ロッテHD ウェルネスツーリズムに関する包括連携結ぶ 

2025年7月9日(水) 配信

(左)城戸陽二市長、玉塚元一社長CEO

 新潟県妙高市(城戸陽二市長)とロッテホールディングス(玉塚元一社長CEO、東京都港区)は7月8日(火)、「ウェルネスツーリズムに関する包括連携協定」を結んだ。協定により、観光促進と地域活性化のさらなる強化を目指す。

 妙高市には同社グループ会社が運営するリゾートホテル「ロッテアライリゾート」がある。同リゾートは昨年、施設内のスキー場を「アライスノーリゾート」から「アライマウンテンリゾート」へ名称変更。グリーンシーズン含め通年で妙高の自然を楽しんでもらえるようアクティビティの充実をはかっている。

 同市の大自然は日本でも有数の「クアオルト(療養地・健康保養地)」といわれている。なかでも、ロッテアライリゾートのフォレストウォークコースがクアオルト健康ウォーキングの認定コース「クアの道」に認定されたことから、24年度から両者は定期的に市民向けイベントを実施しているという。

 同社は協定により市との連携をさらに強め、ロッテグループの中核である菓子・アイス領域はじめ球団、ウェルネス事業など多様な資産を活用することで、地域住民の健康促進やグリーンシーズンの観光促進に寄与したい考え。

名鉄観光、「隅田川花火大会」屋形船鑑賞ツアーを発売

2025年7月9日(水) 配信

船上から観賞する「隅田川花火大会」

 名鉄観光サービス(岩切道郎社長、愛知県名古屋市)はこのほど、7月26日(土)に東京・隅田川で開催される「隅田川花火大会」を貸切屋形船の船上から鑑賞するツアーを売り出した。

 隅田川花火大会は江戸時代から続く東京都内最大の花火大会であり、毎年100万人を超える見物客で浅草周辺の道路や川沿いの観覧場所が大混雑する。そこで同社が企画・実施するツアーでは、冷房の効いた屋形船を貸し切り、隅田川の川面から花火鑑賞するため、混雑や暑さを気にすることなく花火大会を楽しめる。また、 船内では和食会席の料理とおつまみ、オードブルを用意するうえ、ビールやワイン、ソフトドリンクなどの飲み放題も楽しめる。

 同ツアーでは、越中島の乗船場所に午後2時までに集合する。屋形船に乗ってからは食事と飲み物を楽しみ、夕刻以降に浅草周辺の隅田川に停泊して、船内から花火を鑑賞する。屋形船の船内からはもちろん、船上の観覧デッキに出て花火を鑑賞することもできる。花火終了後、越中島の乗船場所に戻り解散となる。

 旅行代金は大人1人5万3900円で、乗船料や夕食代、夕食時の飲料代(アルコール飲料込)を含む。なお、20歳未満はソフトドリンクのみ飲み放題で、旅行代金は3000円引きとなる。