SK(旧:瀬見グランドホテル観松館)、特別清算開始へ(帝国データバンク調べ)
2025年7月24日(木) 配信

SK(旧商号:瀬見グランドホテル観松館、代表清算人=髙橋昌裕氏、山形県・最上町)は7月2日(水)、山形地裁から特別清算開始命令を受けた。
同社は1941(昭和16)年5月創業、53(昭和28)年6月に法人改組された。瀬見温泉で温泉旅館「ゆめみの宿観松館」の運営を手掛け、94年3月には約14億円を投下して建物をリニューアルした。ピーク時の95年3月期には年間収入高約11億5000万円を計上していた。
しかし、「当地への観光客数の落ち込みから売上は低迷。加えて、東日本大震災や観光シーズンに発生した台風の影響などにより、厳しい運営が続き、債務超過に陥っていた」(帝国データバンク)という。
さらに新型コロナの影響で、2021年3月期の年間収入高は約2億6600万円に落ち込み、多額の赤字を計上。コロナ禍収束後は、売上が回復し黒字に転換していたが、多額の設備資金の返済原資を確保できず、自力での再建が困難と判断した。
第二会社方式での事業再建を目指すこととなり、会社分割により、23年2月に設立された新会社「観松館」に、同年4月1日に事業を譲渡した。瀬見グランドホテル観松館は同日、現商号に変更し、24年3月31日開催の株主総会の決議により解散していた。
帝国データバンクによると、負債は23年3月期末時点で約7億5500万円だが、「変動している可能性がある」としている。
なお、温泉旅館は新会社による運営で、通常通り営業を継続している。





