2025年11月26日(水) 配信

コンタクトセンター向けCX(顧客体験)ソリューションを開発・提供するモビルス(石井智宏社長、東京都品川区)は11月26日(水)、西日本旅客鉄道(JR西日本、倉坂昇治社長、大阪府大阪市)が今年2月に導入したモビルスの多言語対応チャットシステムにより、外国人旅行者からの忘れ物問い合わせについて、従来の電話対応と比較して1件あたりの対応時間を約24%削減できたとする事例報告を発表した。
JR西日本は、忘れ物チャットボット(自動会話プログラム)と、インバウンド向けのQRコード予約サービス「WEST QR」に、モビルスの有人チャットシステム「MOBI AGENT」およびチャットボット「MOBI BOT」を導入。英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の3言語での問い合わせに対応できる態勢を整えた。
これにより、従来から運用していた日本語対応の忘れ物チャットボットと有人チャットに自動翻訳機能を追加し、日本語オペレーターが外国語で寄せられる問い合わせにも即時対応できるようになった。
インバウンド客からの忘れ物に関する問い合わせは、これまでは利用者・通訳者・オペレーターの三者間通話による電話対応が中心で、1件あたり約25分を要していた。新システムでは、チャットボットでの事前ヒアリングと自動翻訳機能を活用した有人チャットの対応により、対応時間は約19分に短縮。業務の効率化に加え、忘れ物の早期発見にもつながっている。
また、チャットボットでの問い合わせ開始後、途中離脱する割合は月間1%と低く、接続後に問題を解決した利用者からは5段階評価で4~5の高い満足度が寄せられているという。
WEST QRでも、チャットボットの活用により問い合わせ導線が明確化され、1日あたりの問い合わせ件数は想定の30件を大きく上回る約100件に増加した。