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10日間で3000キロの旅 ― 素晴らしき日本の温泉(8/11・21付)

2011年8月22日
編集部

 この夏休みは、話題の温泉地を訪れてみたくて、神奈川の自宅から福岡の実家まで車で向かった。10日間で3千キロの旅となった。兵庫県・城崎温泉は週末だったためか、驚くほどのにぎわい。東京の下北沢や自由が丘を歩いているような人通りが温泉街を華やかに彩っていた。若い女の子のグループや家族連れも多く、浴衣姿でカランコロンと下駄の音を響かせながら外湯めぐりを楽しんでいた。若者の温泉離れも危惧されるが、温泉地の努力で若者を惹きつけることができることを証明していた。夜遅く、外湯めぐりを楽しんだ僕は大谿川に一羽のコウノトリがいるのを発見し、慌てて携帯のシャッターを押した。 九州に入ってからも、美しき湯布院温泉を俯瞰、大分県の長湯温泉・大丸旅館外湯ラムネ温泉館に浸かった。銀色の泡が体にまとわりつく湯の素晴らしさに気分が高揚した。露天風呂はぬるめなので、真夏にはぴったりで、午前中の新鮮な日差しのなか、1時間近く溜まりに溜まっていた疲れを癒した。湯布院温泉から長湯温泉につながる農道は、自然豊かで美しい。その後、熊本県・黒川温泉のしっとりと落ち着いた温泉街を少し歩き、すぐ近くのわいた温泉「岳の湯」に行った。家族露天風呂で1時間分1500円(500円玉3つ)を入れると、空の檜の浴槽に勢いよく湯が流れ出てきた。温泉地のあちこちから白い湯気が立ち上り、宿泊客らは温泉の水蒸気を利用してご飯を炊いて食べる。間違いなく人気の温泉地となるはずだ。大分県中津市の八面山金色温泉も隠れた人気温泉だ。今回は、露天風呂に浸かるだけだったが、離れの部屋があるこがね山荘に宿泊してみたい。すぐ近くには中津名物の鳥からあげの名店「森山からあげ店」がある。そこは洒落っ気のまったくない古い店で、80歳を超える老夫婦がにんにくがほど良く効いた美味しいからあげを食べさせてくれる。今回僕は2回も店を訪れ、計3キロ分のからあげを買って食べまくった。山口県長門市の俵山温泉「白猿の湯」は、台風の影響で強風の日だったが、アルカリ性単純温泉PH9・54のツルツルスベスベの湯に浸かり感動しきりだった。昭和風情の残る湯治場宿の街並みがやけに懐かしかった。岡山県・湯原温泉の「砂湯」は、深夜の幻想的な情景と早朝のすがすがしさが忘れられない。

(編集長・増田 剛)

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