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「バニラ・エア」で再始動、敗因は路線展開の遅さ(エアアジア・ジャパン)

2013年9月1日
編集部

石井知祥社長

 親会社のANAホールディングスとエアアジアの合弁解消で10月までの運航となったエアアジア・ジャパン(石井知祥社長)は、8月20日に会見を開き、12月以降ANAグループの1つとして運航開始するLCCの新社名と新ブランド名を発表した。社名は「バニラ・エア株式会社」、新ブランド名は「バニラ・エア」とし、再始動する。ロゴも同時に発表され、ブランドカラーはブルーとイエローになった。

 バニラ・エアは引き続き成田国際空港を拠点とし、国際線に比重を置いたプレジャー・リゾート路線を展開していく。エアアジア・ジャパンでの運航は10月26日までで、バニラ・エアの運航開始は12月下旬を予定。路線や商品概要などの詳細は9月下旬に発表、航空券の販売開始は11月下旬を予定している。機体は当初2機で運航を開始し、13年度中には3―5機に増やすという。また今後は、14年度中に8機、15年度中に10機を目指す。価格帯は「大手の半額」を想定しているという。

 石井社長は「競争力がある手ごろな運賃と、利用しやすいシステム、安心・安定感のあるサービスで、新しい価値を生みたい」と語った。エアアジア・ジャパンが利用率や収益を上げられなかった理由について、現在社内プロジェクトを立ち上げ課題を抽出中という。課題の1つに営業開始まで短期間の準備だったことを挙げ、「エアアジア本隊の販売のシステムや制度をそのまま取り入れたが、日本の基準にあわなかった。Web販売が日本人客に使い勝手がよくなく、安定性がなかった」と話した。現在システムを構築中で、Web以外での販売も行うという。また、同時期に運航開始したジェットスター・ジャパンの機材投入・路線展開の速さを挙げ、「エアアジア・ジャパンは機材投入と路線展開が遅く、他者に競争力で劣った」と分析した。

 なお、エアアジア・ジャパンの社員420人にはそのままバニラ・エアへ残ってほしいとの希望を述べたが、一部、本人希望により退職者がいることも明かした。

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