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マンション民泊禁止8割超 国と地方自治体、住民に溝(3月15日から民泊届出)

2018年3月9日(金) 配信

 民泊の届出が始まる3月15日を前に、規制をかける動きが相次いでいる。2月28日に開設した観光庁の「民泊ポータルサイト」をみると、東京都23区の北区以外の22区が、実施制限条例や独自ルールを制定、または予定している。住居専用地域でのゼロ日規制をかける県や自治体も出てきた。さらに分譲マンションの80・5%が民泊を禁止するとの調査結果が発表された。健全な民泊の普及を目指す国と、地方自治体や住民との間に溝が横たわっている。
【平綿 裕一】

 東京都23区内では、大田区が全国に先立ち、昨年末に住居専用地域でのゼロ日規制を盛り込んだ条例を制定。新宿区は月曜正午から金曜正午まで、住専地域で禁止する条例を制定している。

 目黒区では週5日間(日曜正午から金曜正午まで)、区域全域で民泊を禁止する条例案を、区議会に提出した。同区は住居系の面積が81・1%を占める。目黒川沿いなどの住居系以外の地域も、住宅地として土地利用が進んでいるため制限区域を広くした。

 インバウンドに人気の京都市は、住専地域で一部例外を除き、1月15日から3月15日までの60日間に絞る条例が可決・成立した。さらに管理業者は、10分以内に物件に到着できる場所に駐在を義務付けている。

〝ゼロ日〟の兵庫県、「旅館使ってほしい」

 全国的にも厳しい条例が3月2日に、兵庫県で決まった。住専地域と、学校や幼稚園などの周囲100㍍以内では、年間を通して民泊を実施できない。

 これまで、観光庁はゼロ日規制について「法の目的を逸脱するもので、適切ではない」と繰り返していたが、両者の溝は埋まらなかった。

 県の担当者は「民泊新法では、宿泊施設不足を解消する意図もあるが、兵庫県では旅館・ホテルに余裕がある。こちらを使ってほしい」と実状を把握したうえで、規制をかけたと話す。

 「とくに家主不在型民泊は、宿泊者が迷惑行為をしてもすぐ対応できない。静かな教育環境や生活環境が侵される恐れがある」「パブリックコメントの意見も、そのほとんどが反対するものだった」と説明した。

分譲マンションの民泊容認は0・3%

 自治体らだけでなく、分譲マンションも規制が進む。

 民泊をマンションの居室で始める場合、管理規約などで禁止されているかの確認が必要になる。3月15日までに禁止の意志を決議しなければ、自動的に民泊が行えることになる。

 これらを踏まえ、全国の分譲マンションのうち、92%以上の管理業務を請け負う、マンション管理業協会が民泊の対応状況を調査。

 結果では、マンションの管理規約や総会・理事会の決議で、民泊を禁止する管理組合は80・5%に上ることが分かった。民泊を容認するのは、0・3%と極端に低い数値となった。協会の担当者は「居住用のマンションであるのに、見知らぬ旅行者が立ち入ることに抵抗があるのでは」と推測する。

 一方で政府も手を打っている。昨年末に旅館業法の改正案が可決・成立した。今年に入り住宅宿泊事業法(民泊新法)と6月15日の同時施行も決まった。

 昨年の通常国会では、民泊新法は可決したものの、同法は先延ばしとなった。次の臨時国会は衆議院解散・総選挙などで、一度廃案となったが、年末の特別国会に再提出。危ぶまれていた年内の可決・成立までこぎつけた。

 同法ではいわゆるヤミ民泊の「無許可営業者」に対し、立入検査の権限を都道府県知事に与える。従来は許可を取得した者しか取り締まれないといった課題があった。罰則金も3万円から100万円に引き上げた。

 現在、民泊の悪いイメージを作っているのは、ほとんどがヤミ民泊。宙に浮いていたヤミ民泊も、同時施行により排除できるようになる。観光庁ではコールセンターやサイトを立ち上げ、利便性の向上や苦情相談などに対応している。

 ヤミ民泊が消え去ったとき、今ある悪いイメージを払しょくできるかが、民泊市場を活性化できるかの課題となる。

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