2030年までに100施設、売上高1200億円を目指す 大江戸温泉のGENSEN HOLDINGS
2026年5月11日(月) 配信

大江戸温泉物語グループを展開するGENSEN HOLDINGS(川﨑俊介社長、東京都中央区)は5月11日(月)、今後の事業戦略や新情報を発表した。2030年までに100施設、売上高1200億円を目指す。
川﨑社長は宿泊業の現況を「二極化が進行している」とし、インバウンド需要増加に伴い、大都市圏のホテル棟数、客室数は拡大し続ける一方で地方部の需要は限定的だと述べた。とくに、温泉旅館は承継者不足など、「従来の経営体制では環境変化への対応が難しく、結果として連鎖的に廃業が起きている」としたうえで、「この状況を地方における社会課題と捉える一方、同社は新たな事業機会であると考えている」と語った。
同社は廃業する既存施設を取得し、その場所で運営を続ける、再生ビジネスモデルを構築しており、「温泉文化を守り、進化させていくことが将来の雇用創出につながると考えている。地域の資源を生かした再生事業を通じ、地域活性化の原動力となりたい」と力を込めた。
2025年の実績は市場全体が日本人宿泊者数前年比3.8%減と縮小するなか、同社の宿泊者数は0.5%増の463万4200人となった。宿泊売上は同8.6%増の654億円。コスト高で宿泊単価が上がるなか、川﨑社長は「経済合理性よりも価値と体験の整合性を重視している」と述べ、価格上昇に見合う「付加価値が必要」と強調した。
取り組みとしては、ファミリー層への訴求強化や食の強化に取り組んでいる。また、インバウンドについては情報発信の基盤整備や多言語対応などを整えていく段階としており、26年は初めて台湾でCM出稿を開始。今後は「1市場に依存せず、リスク分散をはかり、急激な増加ではなく持続的に選ばれ続けられる安定的なマーケティングを目指す」とした。
今後の展望は2030年までに100施設を目指すロードマップを掲げている。26年は新規開業含め、6施設のリニューアル、リブランドを予定。7月の「TAOYA阿蘇」新規グランドオープンや「Premium 松乃井」(運営事業譲受)の開業を控える。また、これまではスケールメリットを生かせる100室前後の大規模旅館の再生を中心に手掛けてきたが、今後は30~50室規模の再生事業にも力を入れる。「新規開業と既存施設の再生の両軸で事業の拡大と深化を進めていく」と意気込んだ。


