【27年度観光庁予算概算要求】37%増の1905億円要求、旅客税財源は500億円増の1800億円
2026年8月27日(木)配信

観光庁は2027年度予算の概算要求で、東日本大震災の復興枠を含めて前年度予算比37.1%増の1905億4200万円を求めた。22年度予算額の約1732億円を上回り、過去最大の要求額となった。このうち、国際観光旅客税(旅客税)財源は同38.5%増の1800億円となり、税率が26年7月から3000円に引き上げたことを受けて増額。一般財源は同19.5%増の99億7600万円、東日本大震災の復興枠では56億6000万円を要求した。
旅客税を活用した施策については、外国人観光旅客の来訪の促進などによる国際観光の振興に関する法律と、旅客税の使途に関する基本方針などに基づいて実施する。受益と負担の関係から負担者の納得が得られるもの、先進性が高く費用対効果が高い取り組み、地方創生をはじめとする日本が直面する重要な政策課題に合致するものに充てるとした。
観光庁によると、政府が26年3月に閣議決定した第5次観光立国推進基本計画に示された観光施策を、計画期間の26~30年度まで推進する。混雑・マナー違反などの個別課題への対応や、地方誘客の推進による需要分散、国内旅行需要の平準化、観光振興に向けた再生支援のほか、アウトバウンドの促進、廃屋撤去・再生による地方温泉地などのまちづくりへの支援などが示されている。
26年度は、オーバーツーリズム対策や多様な国・地域からの誘客、世界水準の受入環境整備、地域資源を活用した新たな観光コンテンツの拡充のほか、出入国手続きなどの高度化、日本人旅行者の安全安心な海外旅行環境の整備など、とくに新規性・緊急性の高い施策・事業に充当した。
27年度概算要求時点では要求額のみ示し、具体的な事業については予算編成過程で検討し、民間有識者の意見も踏まえ、観光立国推進閣僚会議で決定する見通しだ。
□一般財源は約100億円、3本柱で予算を編成
27年度予算の概算要求では、「インバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立」「国内交流・アウトバウンド拡大」「観光地・観光産業の強靭化」の3本柱で予算を編成した。
「インバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立」では、同5.6%増の66億7100円と施策の3本柱で最も大きい要求額を求めた。戦略的な訪日プロモーションを実施するために、日本政府観光局(JNTO)の運営経費に充当。各種民泊サービスの適正化、国際会議などによる諸外国との相互交流拡大支援などに充てる。
「国内交流・アウトバウンド拡大」では、同144.0%増の12億2000万円を要求した。双方向交流の拡大に向けた環境整備として、地方空港を活用した相互交流、ワーキングホリデーを通じた双方向交流、海外教育旅行を通じた若者の国際交流の促進に充当。国内交流の活性化として、観光を軸とした関係人口創出や二地域居住促進、多様な旅行需要に対応した需要創出、国内教育旅行のプログラム開発の促進などに充てる。
「観光地・観光産業の強靭化」では、同63.3%増の11億8700万円を要求した。観光地や観光産業における人材育成などの推進事業として、国内外の人材確保・育成に向けた魅力発信や育成環境整備、観光地経営人材や宿泊人材の育成などに充当。通訳案内士を支える安定的なシステム運営、観光統計の整備などに充てる。
□東日本大震災復興枠、免税制度の改正要望も
東日本大震災からの観光振興(復興枠)は、同14.9%減の5億6600万円を計上。福島県における観光関連復興支援事業やブルーツーリズム推進支援事業に充てる。
27年度税制改正要望では、電子渡航認証制度(JESTA)の導入に伴う外国人旅行者向け消費税免税制度の確認事務などの見直しを要望。円滑な免税販売を行える措置を講じ、免税販売の適正な実施を確保する。







