1月訪日客は4.9%減も、訪日市場の多様化に期待(村田観光庁長官)
2026年2月20日(金)配信

観光庁の村田茂樹長官は2月18日(水)に開いた定例会見で、2026年1月の訪日外国人旅行者数が前年同月比4.9%減の359万7500人と報告した。中国の訪日自粛が影響し、単月として22年1月以来4年ぶりの減少に転じた一方で、市場全体をみると堅調な訪日需要や航空便の増加などを背景に、23市場のうち20市場が1月として過去最高を記録。市場の多様化を期待する村田長官は「今後もさまざまな国や地域からの訪日促進に加え、消費単価の高い旅行者の誘致など、より持続可能な観光の実現に取り組んでいきたい」との方針を語った。
26年1月の訪日客数について、受け止めを問われた村田長官は「韓国が同21.6%増の117万6000人と全市場で単月での市場最高の訪日客数となっている。また、台湾と豪州も単月として過去最高を更新し、インバウンド市場全体としては引き続き好調な状況が続いている。さらに、欧米豪からの訪日客数も同約16%増と高い伸びとなっており、インバウンド市場の多様化が進んでいる」と述べた。
一方で、中国市場は同60.7%減の38万5300人と大幅に減少。要因として、中国政府による日本への渡航自粛の呼び掛けのほか、昨年は1月から始まった旧正月(春節)休暇が今年は2月からとなったことも影響していると挙げた。
なお、村田長官は訪日客数がさまざまな要因を受けて変動しやすい数値であるとして、「1カ月の状況でみるのではなく、少し長い期間における傾向を注視していくことが重要」との考えを示した。そのうえで、日本政府観光局(JNTO)の中国現地事務所から観光誘客を含めたオンラインでの情報発信を引き続き進めていくとした。
あわせて、観光庁として「インバウンド市場の多様化をさらに加速させることが重要」と指摘した。とくに、日本を訪れたことのない国や地域からの誘客を促進。欧米豪や中東地域を中心とした大規模な広告展開や、アドベンチャートラベルの推進のほか、東南アジア向けの地方誘客に特化した商談会などを強力に進めていく考えだ。
□国内消費額26.7兆円、年間値は過去最高に
旅行・観光消費動向調査の速報値によると、25年の日本人国内旅行消費額は前年同期比6.4%増の26兆7746億円で過去最高となったと報告した。延べ旅行者数は同2.5%増の5億5366万人、1人1回当たりの旅行支出は同3.8%増の4万8359円。
25年10~12月期の同調査の速報値では、日本人の国内旅行消費額が同2.6%減の6兆3022億円と減少したものの、年間ではプラスを維持した。村田長官は「25年の日本人国内旅行消費額旅行消費による経済波及効果は、約54兆円程度」と推測した。
□全国通訳案内士、新デザインの利用開始
さらに観光庁では、全国通訳案内士の認知度向上や魅力発信に向けて、全国通訳案内士を象徴する新たなデザインを導入し、バッジや名刺などに活用できる制度を開始したと発表した。今後は新デザインの普及・発展に対して、全国通訳案内士の活躍の機会の拡大に取り組んでいく方針だ。
インバウンド市場の多様化が進む今後を見据えて、国家資格である全国通訳案内士によるガイド人材の役割がこれまで以上に期待されている状況になると予測。村田長官は、資格取得後の研修内容や受講機会の充実に向けた取り組みも政策として進めていき、認知度の向上により、国内外に対するプロモーションの充実や、旅行会社と通訳案内士とのマッチングサービスによる利用促進にもつなげていきたい考えを明かした。







