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【2026年年頭所感・金子恭之国土交通大臣】 次期観光計画は3つの施策柱に

2026年1月5日
編集部

2026年1月5日(月) 配信

金子恭之国土交通大臣

 国土交通省の金子恭之大臣は1月1日(木)、2026年の年頭所感を発表した。内容は以下の通り(抜粋)。

                 ◇

 能登半島地震の発生から2年、そして、復興中の奥能登を襲った豪雨から約1年3カ月が経ちました。先月も、青森県において最大震度6強を記録する大規模地震が発生したところです。被災された方々におかれましては、心よりお見舞い申し上げるとともに、震災や豪雨によって亡くなられた方々の御冥福を改めてお祈りいたします。国土交通大臣就任後、直ちに能登半島の被災地へ視察に行って参りました。能登半島地震、東日本大震災をはじめとする被災地の賑わいと笑顔を1日も早く取り戻し、被災された方々の生活やなりわいの再建が叶うよう、国土交通省を挙げて、復旧・復興を、急いで参ります。

 本年も、引き続き、「国民の安全・安心の確保」、「力強い経済成長の実現」、「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」を重点的に取り組む3本の柱として、全力で取り組んで参る所存です。

□個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり

持続可能な観光の推進

 観光は、人口減少が進む我が国にとって成長戦略の柱、地域活性化の切り札です。昨年は、堅調な訪日需要と航空便の回復などに加え、持続可能な観光立国の実現に向けて官民一体となって取り組んだ結果、訪日外国人旅行者数や消費額は好調な状況です。一方で、インバウンドの観光客が都市部を中心とした一部地域に偏在する傾向も見られるほか、観光客が集中する一部の地域や時間帯等によっては、過度の混雑やマナー違反による地域住民の生活への影響などへの懸念も生じております。

 本年3月には次期観光立国推進基本計画を策定する方向で検討を進めておりますが、観光客の受入れと住民生活の質の確保との両立のための施策により重点を置くべきであると考えております。また、地方誘客の促進のための交通ネットワークの基盤強化や観光まちづくりなどとも相まって、観光が地域住民に裨益し、観光地が持続的に発展していく姿を国民の皆様に示していくべきであると考えております。そのような考えのもと、次期観光立国推進基本計画では、3つの施策の柱を設定する方向で検討を進めております。

 第1に、「インバウンドの受入れと住民生活の質の確保との両立」です。インバウンドの受入れと住民生活の質の両立をはかるために、局所的・地域的に生じているオーバーツーリズムへの効果的な対策の強化をはかって参ります。また、地方誘客を進めるための広域的な体制、観光コンテンツ等の整備、そしてリピーターの拡大、未訪日層等も含めたさまざまな国・地域からの誘客を強化して参ります。さらに、地方空港、クルーズ船、空港アクセス、国内航空、新幹線利用などの交通ネットワークの機能の強化にも強力に取り組んで参ります。

 第2に、「国内交流・アウトバウンドの拡大」です。国内旅行の促進に向けて、ワーケーション・ラーケーションの促進等を通じた休暇の分散・平準化の促進、第2のふるさとづくりプロジェクトを通じた新たな交流市場の開拓に取り組んで参ります。また、海外旅行の促進に向けて、海外教育旅行を通じた若者のアウトバウンド促進や、地方空港を活用した双方向交流の拡大に取り組んで参ります。

 第3に、「観光地・観光産業の強靱化」です。観光産業における生産性向上のための観光DXの推進や、業務の効率化・省力化に資する設備投資への支援、民泊(住宅宿泊事業法)の適切な運営等の健全な競争環境の整備、ユニバーサルツーリズムなど多様なニーズへの対応に取り組んで参ります。

 また、こうした観光施策をより充実・強化するための財源に充てるため、国際観光旅客税の拡充をしていくことが、政府の税制改正の大綱に盛り込まれたところです。

 国土交通省としては、2030年訪日外国人旅行者数6000万人、消費額15兆円などの政府目標の達成、そして、観光によって日本の魅力・活力が持続的に継承・発展されていく姿を国民一人ひとりが実感でき、観光によって我が国が豊かになっていくことこそがまさに観光立国である、との気概のもと、官民一体・関係省庁一丸となって取組を進めて参ります。

各分野における観光関係施策

 昨年、我が国へのクルーズ船の寄港回数は、前年比で約2割増加しており、コロナ後のクルーズの回復が着実に進んでいます。また、寄港するクルーズ船の大型化が進む一方で、小型のクルーズ船が全国のあらゆる地域へ寄港するなど、船型や寄港地が多様化してまいりました。この流れをさらに加速させ、「2030年訪日外国人旅客数6,000万人・消費額15兆円」や「日本人クルーズ人口100万人」の目標達成に向け、各地域の皆様と連携し、多様なクルーズ船の受入環境整備や寄港促進に向けた取組、地域経済効果を最大化させるための取り組み、地方誘客促進に向けた取り組み、クルーズ旅客の裾野拡大等の取り組みを推進し、全国津々浦々に賑わいを創出して参ります。

 各地域に存する個性ある歴史資源を有効に生かした魅力的なまちづくりが全国で展開されるよう、歴史まちづくり計画作成の対象を拡大する制度の拡充や支援の強化に向けた検討を進めて参ります。また、地域の老朽化した建物群を官民連携で連鎖的にリノベーションし、エリア一帯で景観再生と活性化をはかる制度創設に向けた検討を進めます。こうした新たな景観・歴史まちづくりの取り組みによって、地方都市に投資を呼びこむとともに、街並みの再生をはかり、増加する訪日客をはじめ地方への誘客を強力に推進して参ります。

 「道の駅」は、地方創生や観光の拠点を目指す「第3ステージ」に入り、「まち」と「道の駅」が一体となって発展する「まちぐるみ」の取り組みや、災害時に防災の拠点となる防災機能強化の取り組みを進めて参ります。

 地方の誘客促進に向け、「観光の足」を担う交通機関において、多様な輸送手段を用いた二次交通手段の確保、交通手段に関する情報提供の充実、多言語による案内表示・案内放送の充実、キャッシュレス決済への対応、モビリティポートの設置、MaaSの推進等の取組を進めて参ります。

さいごに

 本年も国土交通省の組織が持つ「現場力」・「総合力」を最大限生かし、国民の皆様の命と暮らしを守り、我が国の経済成長や地域の生活・なりわいを支えるという重要な任務に全力を尽くして参ります。国民の皆様の一層の御理解、御協力をお願いするとともに、本年が皆様方にとりまして希望に満ちた、発展の年になりますことを心から祈念いたします。

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