サービス連合、プライバシー保護体制を調査 カスハラ防止への一環で
2025年7月7日(月) 配信
サービス・ツーリズム産業労働組合連合(サービス連合)はこのほど、加盟組合に行った従業員のプライバシー保護体制の調査結果を公表した。SNSでプライバシーを晒すなどのカスタマーハラスメントが人材不足の一因となっていることを受け、職場における扱われ方の実態を調べた。
「ネームプレートはどのように取り扱われていますか」の問いには、「着用を義務付けられている」が78%、「付けていない」15%、「任意で着用」7%の順となった。
着用している組織のうち、94%が実名を使用。6%がビジネスネームの表記を可能としていると回答した。
電話応対のマニュアルが決められている組織を対象に「電話で名乗る名前」を聞くと、「実名」が65%で最多。2位は「お客様に名前を聞かれたら実名を伝える」で21%。次いで「ビジネスネームを伝える」(6%)、「わからない」(6%)、「名乗らない」(2%)と続いた。
また、「お客様との連絡で個人用携帯を使用しているか」を尋ねた結果、使っているが32%、使用していないは49%だった。
サービス連合は「宿泊業や旅行添乗の職場では、お客様に顔と名前を覚えてもらうことが勲章のように上司や先輩から言われてきた。これは必ずしも間違いではない」と考えを示した一方、「カスタマーハラスメントが社会で大きな問題となっているなか、観光産業でも看過できない実態が判明した」とコメントし、企業や業界、社会へプライバシー保護の在り方について問題を提起していく方針を示した。