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「アゴダ」創業20周年、日本市場向けに技術投資 日本法人代表の大尾嘉氏に聞く

2025年5月27日
編集部:長谷川 貴人

2025年5月27日(火)配信

アゴダインターナショナルジャパン代表取締役の大尾嘉宏人氏

 ホテルや航空券、アクティビティなど旅行商品を提供するグローバル旅行プラットフォームを運営する「Agoda(アゴダ)」が、5月19日に創業20周年を迎えた。外資系OTA(オンライン旅行会社)として、独自のテクノロジーで旅行需要を捉え、日本国内での実績を伸ばしている。本紙は、日本法人であるアゴダインターナショナルジャパン代表取締役の大尾嘉宏人氏に取り組みや今後の展望を聞いた。

【聞き手=本紙編集長・増田 剛、構成=長谷川 貴人】

――日本市場を振り返り、アゴダが広く知られ実績を伸ばす現状に至った転機と取り組みについて教えてください。

 アゴダは2005年に設立され、当時から日本でもサービスを利用できましたが、日本での本格的な業務開始は08年からとなります。その後、技術や開発といったテクノロジーにフォーカスすることを目指し、エンジニアを拡充して開発に力を入れたことが大きな転機となりました。

 おかげさまでアゴダのモバイルアプリは、中国を除くアジア地域で最もダウンロードされたOTAアプリとなることができました。技術への投資が功を奏したことが、ポイントの1つになります。

 2つ目のポイントはコロナであり、振り返ると企業の成長にとって大きな影響を与えました。コロナ禍でインバウンドとアウトバウンドが一時的に消失しましたが、そのような期間でも旅行をしたいというユーザーのファンダメンタル(根本的)な意欲や力強さが分かり、非常にトラベルの可能性を確信でき、テクノロジーに対する投資の後押しになりました。

 とくに、日本ユーザー向けにユーザーエクスペリエンス(UX)を改善し、予約においてマッチング精度の向上に力を入れました。一方、宿泊施設も子供料金の設定のほか、リッチコンテンツによる朝食や夕食、客室設備などの特徴を細かくプランに掲載できるように設計するなど、日本向けにローカライゼーション(現地化)を重視しました。これによって、コロナ以降も国内旅行の宿泊予約サービスとして継続して掲載いただくことができ、さらに実績を伸ばすことができました。

 こうした結果、アゴダにとって日本が一番大きいマーケットになりました。アゴダの予約において、都市別では1位が東京、3位は大阪、7位に福岡が人気で、日本の3都市がトップ10に入っています。アゴダ自体がアジア地域に強いのもありますが、それを踏まえても1番予約されている目的地に東京が選ばれたということです。

 25年第1四半期の検索数ベースでは、国内旅行が前年同期比31%増、アウトバウンドが同30%増、インバウンドが同35%増となり、すべて3割増と好調です。

大尾嘉氏はこれまでの取り組みや今後の展望を話した

 ――宿泊予約サイトを日本向けに使いやすくした反響はいかがですか。

 非常に大きいです。昔のアゴダでは夕食の項目にディナーとしか記載できず、日本のホテルや旅館が提供する夕食や朝食の創意工夫を伝える術がありませんでした。

 日本の宿泊施設は独特で、食事のプランだけで何十種から選べたり、客室にお菓子が用意されていたり、館内設備が豊富で泊まるだけの場所ではなく、旅体験に加えておもてなしを受けることができます。OTAとして……

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