観光タクシーとレンタサイクル、JR西観光ナビ「tabiwa」で販売開始、島根県・玉造温泉

2024年11月11日(月) 配信

玉造温泉観光タクシーのチラシ

 島根県松江市の玉造温泉エリアにこのほど、新たな「玉造温泉観光タクシー」とレンタサイクル「やくもbike」が登場した。西日本旅客鉄道(JR西日本)の観光ナビ「tabiwa by WESTER」で8日(金)から販売し、10日(日)から利用可能となった。

 観光タクシーは、地元の玉造タクシーと日本交通玉造営業所がそれぞれ1台ずつ設定した。温泉街を起点に、パワースポットとして人気を集める「玉作湯神社」、「清巌寺」、2023年放送のドラマ「VIVANT」ロケ地の1つとして注目を集め、今秋カフェなどの複合施設としてリノベーションオープンした旧大谷小学校、温浴施設「玉造温泉ゆ~ゆ」を巡る。JR利用で玉造温泉を訪れる観光客におすすめだ。

 タクシーの対応時間(出発時間基準)は午前10時から午後3時。日帰り、当日宿泊、前日宿泊に対応できるよう3プラン設定した。

 日帰りプランは所要約100分で、料金(1台)1万2700円。JR玉造温泉駅を発着する。当日宿泊プランは所要約75分、料金は9600円。駅迎えで、「ゆ~ゆ」で入浴後、宿へ自由移動となる。前日宿泊プランは所要約90分で、料金は12,200円。温泉街の宿泊施設迎えで、帰りは駅に着く。

 なお、日帰り・前日宿泊プランは時間の関係で、「ゆ~ゆ」での入浴はできない。

 一方、レンタサイクル「やくもbike」は、温泉街の和洋菓子店「甘TERRACE」に3台設置。今春デビューしたJR西日本の「特急やくも」とコラボしたスポーツタイプのバイクで、273系特急やくものロゴプレートを取り付けているのが特徴だ。

 料金は3時間以内500円、1日1000円。貸出時間は午前10時から午後6時。毎週月曜日と火曜日は休み(祝日の場合は除く)。

マイカーで北海道へ、フェリーと冬タイヤ貸出をセットで発売(東武トップツアーズ)

2024年11月11日(月) 配信

さんふらわあ ふらの(イメージ)

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)はこのほど、冬の北海道へマイカーで旅行する人を対象としたセットプランを売り出した。大洗~苫小牧を運航する「商船三井さんふらわあ」のフェリー予約と、乗船前後にレンタルのスタッドレスタイヤを装脱着する行程をセットにして販売している。

 フェリーは大洗港(茨城県)~苫小牧港(北海道)までの直通便を利用し、乗船前と帰りの下船後、港に近接する指定場所でレンタルのスタッドレスタイヤの装脱着を行うため、自宅からノーマルタイヤのまま出発して快適な船旅を楽しめる。

 夕方便は、大洗を午後7:45発の翌日午後1:00着と、苫小牧を午後6:45発の翌日2:00着の2便。深夜便は、大洗を午前1:45発の午後7:45着と、苫小牧を午前1:30発の午後7:30着の2便運航する。

 販売期間は2025年3月31日(月)帰着分まで、12月27日(金)~1月3日(金)、3月27日(木)~31日(月)出発は除く。

 詳細や申し込みは、商船三井さんふらわあ公式サイトの「北海道行きセットプラン」から。

11月13~15日、G7観光大臣会合がイタリア・フィレンツェで初開催(観光庁)

2024年11月11日(月) 配信

 

 観光庁は11月13(水)~15日(金)に、イタリア・フィレンツェでG7観光大臣会合が開かれると発表した。G7の枠組みで観光大臣会合が開かれるのは初となる。

 持続可能で包摂的な社会発展のための観光の役割や、観光産業における人材育成、観光産業におけるAI導入の可能性と課題などについて議論が行われる見通し。

 13日(水)はG7観光ワーキンググループ会合、14日(木)は招待国を加えた拡大会合、15日(金)はG7観光大臣会合が開かれる。

 日本からは、秡川直也観光庁長官と、中野岳史観光庁国際観光部長が出席する予定だ。

児童養護施設やファミリーホームの子供たちが対象 ノエビア財団が12月にヘリコプター体験実施

2024年11月11日(月) 配信

ヘリコプターで飛行体験

 ノエビアグリーン財団は12月に東京へリポート(東京・新木場)で、児童養護施設・ファミリーホームの子供たちを対象に、ヘリコプター体験フライト「未来につながる環境教室」を開く。上空から東京都内近郊の自然や地形のようすを観察することで、子供たちの自然への理解や興味関心を深めることが目的。ヘリコプターに関わるさまざまな仕事についても学べる。11月29日(金)の正午まで、参加希望の施設を募集している。

 実施日は12月25~27日の3日間で、いずれも午前と午後の1回ずつ。ヘリコプター体験フライトとヘリコプター教室、格納庫・航空機見学、記念撮影を行う。

 申し込みの対象は関東エリアの児童養護施設やファミリーホームで生活する小学1年生から高校3年生までの児童・生徒と引率者。1回あたりの最大参加可能人数は指導・生徒8人まで、引率者は2人まで。1回あたり1施設限定で、申し込み多数の場合は抽選となる。申し込みや詳細は同財団ホームページへ。

H.I.S.ホテルホールディングス、「満天ノ 辻のや」をリニューアル 五感に響く大人空間に

2024年11月11日(月) 配信

ロイヤルスイートルームの半露天風呂
 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は11月6日(水)、運営する「満天ノ 辻のや」(石川県小松市)をリニューアルオープンした。
 
 今回の改修は、「四季の変化を感じられる、五感に響く上質な大人の空間」をコンセプトとして実施した。客室は、多様化する要望や期待に応えし、海外の利用者にも日本の伝統を体感してもらえるよう、全客室にベッドを設置。1室だけの特別な客室として、バルコニーから四季折々の自然が望め、半露天風呂付きの83平方㍍のロイヤルスイートルームも設けた。
 
 このほか、小さな子供がいる家族や三世代旅行に向けに旅館では珍しいという2段ベッドをそなえたファミリースイートルームや、4台のベッドを設置した和モダンフォースルームなど全10タイプ57室を用意した。
 
 また温泉大浴場に寝ころびながら温泉を楽しめる寝湯、食事処にロイヤルスイートルームの宿泊者専用の個室を新設。庭園では夕方以降、ライトアップを行う。
 
 同社はリニューアルオープン記念して、72平方㍍のスイートルームに泊まり、姿盛りや蟹すきなどズワイ蟹2杯相当付きの会席を堪能できるプランを販売している。料金は大人1人1泊4万9800円から。

群馬・伊香保温泉に新たな文化施設 「伊香保文学館」がオープン

2024年11月10日(日) 配信

明治文学、大正文学、昭和文学、群馬の文学など作品群を分類して展示

 群馬県渋川市の伊香保温泉「ホテル天坊」館内に11月1日(金)、「伊香保文学館 -近代文学の歴史-」が開館した。明治以降の近代文学を代表する作家の貴重な初版本や署名本を展示した全国でも珍しい私設文学館だ。

 近年の旅行形態の変化に対応し、個人客向けの新たな魅力創出を目的として開設した。文学に詳しい人もそうでない人も楽しめる、文学作品と作家の写真を組合せた臨場感あふれる空間を提供する。

 主な展示内容は、近代文学の代表的作家の初版本・署名本で明治文学は泉鏡花(高野聖、婦系図)と島崎藤村(破滅、若菜集)、大正文学は谷崎潤一郎(刺青、人魚の嘆き)と竹久夢二、昭和文学は太宰治(晩年、愛と美について)と三島由紀夫(仮面の告白、金閣寺)、群馬の文学は萩原朔太郎(月に吠える)や田山花袋(田舎教師)、山村暮鳥、その他の貴重な蒐集品は作家の直筆はがきや封書、色紙、短冊(太宰治、三島由紀夫、田山花袋、寺山修司、尾崎紅葉、泉鏡花、萩原朔太郎)、自筆原稿、稀覯本などを展示。

貴重な初版本、署名本がズラリ

 さらに著名な写真家・林忠彦氏による文士の写真作品を多数展示し、文学作品とともに作家の姿を楽しむことができる。

 所在地は伊香保温泉ホテル天坊館内。開館時間は午前8時~午後9時。入館料は500円(税込、ラウンジ・入浴施設の利用不可)。宿泊客は入館無料。

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その43-誕生寺&天津神明宮 日蓮上人誕生地の神仏旅(千葉県鴨川市) 香りや風も良い刺激に 穏やかで安らかな心へ

2024年11月10日(日) 配信

 東京から東南の方角にある房総半島の外房、太平洋側に面した千葉県鴨川市は、偉大な神仏のお二方に大変ゆかりの深い土地。三重の伊勢にいらっしゃる、日本の総鎮守の伊勢神宮・ご祭神のアマテラスオオミカミ様と、そして日蓮宗の開祖の日蓮上人です。今回は、日本を代表する神仏の旅の精神性を知る旅にできればと思います。

 私自身、何度も鴨川市に旅していますが、どんなに心身のバランスが崩れていても、この土地を訪れると、穏やかで安らかな心を取り戻せます。青く澄んだ海や瑞々しい緑の息吹に包まれながら、ゆっくりと静かに時が流れる空気感がたまらなく心地が良いのです。

 

 

 誕生寺(たんじょうじ)は、環境省認定の「かおり風景100選」に、「誕生寺の線香と磯風」として選ばれています。海や緑の色を感じるだけでなく、香りや風に触れる感覚にも良い刺激を与えてくれるでしょう。五感全体を快感に満ちる旅が満喫できそうです。

 さて、日蓮上人は1222(承久4)年、鴨川市の安房小湊に、漁師の子としてご誕生されました。そのとき、海上には美しい蓮の花が咲いて、鯛の群れが海面に押し寄せて、生家の庭には泉が湧き出したという、おめでたい奇跡「三奇瑞(さんきずい)」という伝説になっています。

誕生寺 祖師堂

 誕生寺は、JR安房小湊駅からバスで5分程度の距離です。この日蓮宗の大本山である誕生寺は、1276(建治2)年に日蓮上人の弟子の日家上人が建立したと伝えられています。日蓮上人の生家跡に建てられたのが始まりのようですが、2度の津波と地震に見舞われて、現在の場所へ移転されました。幼少期の日蓮像、日蓮上人坐像を安置する祖師堂など建造物が多数あります。県内最大規模の仁王門もあり、中を散策していると精神が引き締まるような感覚になります。

 日蓮宗では、朝夕2回、法華経を唱えるのが一般的です。日本仏教の開祖ともいうべき聖徳太子は、とりわけ法華経を重んじました。聖徳太子を尊敬する、滋賀の比叡山延暦寺を開いた最澄は、法華経を根本経典としました。この比叡山延暦寺は、若き日の日蓮上人も学んだ場所です。

 法華経の法華というのは「蓮の花」です。大乗仏教の象徴も「蓮の花」。蓮池というのは、きれいではない泥の池です。その泥の池から出ながら、実に美しい清浄な花を咲かせること、それが法華、すなわち蓮の花なのです。どんなに煩悩の沼でもがき苦しんでいても、1つのひらめきや悟りのようなものを得れば、解放されて、美しい花を咲かせることができて、再出発できるということでしょう。誕生寺を訪れれば、清く澄んだ空気を吸って、こんな心境になれるのかもしれません。

天津神明宮の鳥居

 次にJR安房小湊駅からタクシーで、5分程度で到着する房州・伊勢の宮として名高い天津神明宮(あまつしんめいぐう)も、日蓮上人ゆかりのお宮。ご祭神は、アマテラスオオミカミ様、トヨウケノオオミカミ様など多数です。神社の東側にある、なぎなみ山の頂に、アマテラスオオミカミ様の親神様でいらっしゃる、イザナギ様とイザナミ様もお祀りされています。

 日蓮上人は、天津神明宮をとても尊崇され、修行地の清澄へお通りになられる際には必ずご参拝されたようです。伊勢神宮は日本で活躍するなら、必ず定期的にご参拝されると良いというお話を聞いたことがあります。それも伊勢神宮と出雲大社にバランスよく、ご参拝するのがベストとのこと。なかなかご参拝できない方は、太陽の躍動的なパワーのアマテラスオオミカミ様や、良縁の出雲のオオクニヌシ様が祀られている近くの神社へお参りすることも、おすすめします。日蓮聖人も、アマテラスオオミカミ様の大いなるパワーで、後世に残る宗派を開いたのかもしれません。

 

旅人・執筆 石井 亜由美
カラーセラピスト&心の旅研究家。和歌山大学、東洋大学国際観光学部講師を歴任。グリーフセラピー(悲しみのケア)や巡礼、色彩心理学などを研究。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(238)」 飛鳥を翔けた女性たちの物語(奈良県・明日香村ほか)

2024年11月9日(土) 配信

斉明天皇の陵に比定される牽牛子塚古墳(明日香村)

 山あいの小高い丘に、今にも宇宙からUFOが舞い降りたかのような八角形の巨大構造物が表れる。奈良県・明日香村にある牽牛子塚古墳である。

 高さ4.5メートル、対辺長約22メートルの巨大なこの古墳は、飛鳥時代の女帝で、天智天皇・天武天皇の母、第37代斉明天皇(594~661年)の陵であると比定されている。古墳は2009年から10年にかけての発掘調査で、八角墳であることが判明した。橿原市との村境にあり、遠く藤原京や高松塚古墳などの方角が見渡せる、見晴らしのいい丘である。

 日本が「国家」として歩み始めた飛鳥時代。日本の黎明期ともいうべき時代を牽引したのは、推古天皇(554~628年)から斉明天皇、持統天皇に至る女帝の時代であった。持統天皇の時代、藤原京の造営をもとに、国家間の外交、大宝律令をはじめとする法制度の整備などが実現、まさに日本国の礎が築かれた。

 この女帝たちに加えて、日本で初めて仏門に入り、15歳で百済に留学した我が国初の尼僧・善信尼、斉明・天智天皇に仕え、万葉文化をリードした歌人・額田王など5人の女性の物語が、2015年に認定された「日本国創成のとき~飛鳥を翔けた女性たち~」の日本遺産物語である。

 このストーリーを構成する文化財は誠に多岐にわたる。推古天皇ゆかりの飛鳥寺や石舞台古墳、斉明天皇ゆかりの冒頭の牽牛子塚古墳や酒船石遺跡、飛鳥宮、川原寺跡、持統天皇ゆかりの本薬師寺跡や天武持統天皇陵、善信尼ゆかりの大宮大寺跡や壺阪寺、額田王ゆかりの大和三山(香久山・耳成山・畝傍山)や高松塚古墳などなど、明日香周辺の広域エリアには膨大な文化遺産群が散らばる。

酒を造る設備、薬造設備など諸説ある酒船石遺跡

 これらをストーリーに沿ってどのように訪ねればいいのか、現地の2次交通も含めて、なかなかに難しい。

 日本史上、はじめて唐風の条坊制が用いられた藤原京は、奈良・平城京に遷都されるまでの日本の首都。その規模は、5.3キロ(10里)四方、少なくとも25平方キロはあり、のちの平城京や平安京をしのぐ、古代最大の都でもあった。藤原宮跡の6割ほどが国の特別史跡に指定されているが、広大な平原のなかには、かつての大極殿の土壇が残る程度で、見渡す限りの平原である。

 古墳や古寺など目に見えるものは別として、この女帝たちの物語を理解するには、よほどの知識がないと難しい。このため、地域の協議会では、女帝などのストーリーごとの散策ルートの整備や、インバウンド客にも対応できるガイド・プロガイドの育成に力を入れている。

 同時に、路線バス・コミュニティバスに加えてデマンド交通やスローモビリティの導入などにも力を入れている。

 古代のロマンをどうう読み説くか。その「見える化」は、この地域にとって喫緊の課題である。

(観光未来プランナー 丁野 朗)

信玄の湯・湯村温泉の玄関口に「湯村金精軒カフェ」オープン

2024年11月9日(土) 配信

湯村金精軒カフェ外観

 山梨県甲府市の湯村温泉再開発事業の第1弾として、和菓子メーカーの金精軒製菓(小野光一社長、山梨県北杜市)が11月1日、温泉街の入口に「湯村金精軒カフェ」をオープンした。

 「湯村金精軒カフェ」は、湯村温泉入口の交差点にある空き店舗だったビルの1階を改装。金精軒がカフェ形態の店を手がけるのは今回が初めてで、「季節のフルーツどらやき」や「大吟醸粕てら」など和のスイーツが「生信玄餅」とセットで提供される。

 同店のカフェメニューは台ヶ原金精軒で作るお菓子の仕込み水を使い、コーヒー、紅茶は山梨県韮崎市に焙煎工場を持つコクテール堂の製品を使用している。

店内のようす

 台ヶ原金精軒監修のフランチャイズ店として同カフェを運営するカクジュウの髙宮武志社長は「湯村温泉の入り口なので、下駄の音がカラカラ鳴るような元気な街にしていきたい」と意気込む。

 金精軒の小野社長は「温泉街の入口なので、目を引かなければいけない存在だと思う。これから湯村の温泉街はまだまだリニューアルしていくが、山梨の中で最も歴史のある温泉街が復活してほしい」とエールを送った。

 湯村温泉の再開発事業ではカフェを皮切りに、25年度中に共同浴場やマルシェなどの新規施設が続々とオープンする計画だ。

 カフェの営業時間は午前9時30分から午後6時。定休日は毎週水曜日。全20席でカウンター席もある。店内は全面禁煙。

 問い合わせ=☎055(268)2035。

【訃報】旧近畿日本ツーリスト社長、髙橋秀夫氏が死去

2024年11月8日(金)配信

 旧近畿日本ツーリスト(現KNT-CTホールディングス)元取締役社長の髙橋秀夫(たかはし・ひでお)氏が10月14日に死去した。86歳。葬儀は近親者で行った。喪主は妻の髙橋和子(たかはし・かずこ)さん。後日お別れの会を開く。

 髙橋氏は、1963年に近畿日本ツーリストに入社。取締役東京メディア販売事業本部長、常務取締役クラブツーリズム事業本部長などを歴任し、2000年に代表取締役社長に就任。04年にクラブツーリズム代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)、06年に同社取締役名誉会長を務めたのち、08年に退任した。