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道後温泉再訪で ― 地方都市の旅は「食」と「酒」が楽しみ

2016年7月11日
編集部

 6月下旬に日本温泉協会の総会で、愛媛県松山市の道後温泉に向かった。道後温泉は4回目の訪問だ。あいにくの雨模様だったが、取材の合間に道後温泉の街歩きも、少しだけできた。

 松山市は活気を感じた。2年前の夏にも訪れたが、さらに活気を帯びている印象を受けた。四国最大の都市であり、日本最古の温泉の一つである道後温泉も市内にあり、街がコンパクトにまとまっている。松山空港から市内へのアクセスも至便だし、市内に入れば路面電車やバスが並走しており、2次交通も整備されている。

 総会が終わり、宿泊した大和屋本店は、いわゆる“正統派”の旅館である。前夜は遅くまで酒を飲んでいたので、朝の早い時間に温泉に入った。道後温泉は市街地のため、多くの温泉地のように大自然に囲まれた露天風呂などは望めないが、敷地内の良く手入れをされた庭園に降る雨の滴の音と、土や石が濡れる匂いを嗅ぎながら、「ああ、やはり温泉旅館はいいなあ」と思った。最近はビジネスホテルや民宿、リゾートホテルなどに宿泊する機会が増え、一方、オーソドックスな大型温泉旅館に正直なところ、大きく心を揺るがす期待はしていなかったが、静かな温泉に浸かりながら、「こんなゆったりとした、時間と空間は、日本旅館でしか味わえないな」と思い直したのだった。

 道後温泉のシンボルである道後温泉本館は、間もなく改修工事に入る。しかし、完全に閉館するわけではなく、一部営業を続けながらの工事となる。道後温泉には、もう一つ、椿の湯という共同浴場がある。道後温泉本館が主に観光客が利用するのに対し、椿の湯は地元の人たちが日常的に利用する。私もチェックアウト後、椿の湯に入ったのだが、近くの温泉旅館で働く人たちの姿も見られた。

 道後温泉本館が改修工事に入ると、観光的なダメージは避けられない。そこで、松山市は工事中の道後温泉本館を一つの観光資源として、見学ができるようなことも考えている。また、椿の湯の隣接地に、596年の聖徳太子来湯にちなみ、飛鳥時代をテーマとした共同浴場を新たに造る計画だ。この辺りの考え方は、さすがと思わせる。

 松山市は夏目漱石や正岡子規などに縁が深く、「文学のまち」としての顔もある。市内にはさまざまな資料館などもあるが、今回は時間的な余裕もないし、雨も強かったので何処にも寄らずに松山空港に向かった。

 帰りの路面電車の中で濡れた街並みを眺めながら、この松山市を再訪する機会があったら、自分はその旅に何を求め、何を楽しもうとするだろうかと想像した。

 これは、何も松山市に限ったことではない。地方中核都市を旅する場合、よほど親しい知り合いがいたり、何か明確な目的があれば別だが、何度も訪れる理由を見つけるのは難しい。幸い、松山市には世界にも誇れる歴史と物語性がある温泉地が近いという大きな特徴があるが、他の都市はどうだろうか。

 40代の男である私にとっては、地方都市の旅先の楽しみは、食と酒である。私は松山滞在中に同じ店で2回、じゃこ天うどんを食べた。松山の名物は鍋焼きうどんや五色そうめん、鯛めしなどが有名だが、行く前からじゃこ天うどんを食べようと思っていた。何か、地元にそのような食べ物があることも大切である。

(編集長・増田 剛)

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