test

ツーリズムEXPOジャパンin沖縄、会期中2万4000人が来場 観光振興の在り方を世界に発信 

2020年11月5日
編集部:入江千恵子

2020年11月5日(木) 配信

多くの企業・団体が出展した

 日本観光振興協会(日観振)と日本旅行業協会(JATA)、日本政府観光局(JNTO)は10月29日(木)~11月1日(日)の4日間、総合観光イベント「ツーリズムEXPOジャパン 旅の祭典in沖縄」(TEJ沖縄)を、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターと宜野湾市立多目的運動場で開催した。来場者数は、合計2万4080人にのぼり、ニューノーマル時代における観光振興の在り方を沖縄から世界に発信した。

 7回目となる今年は、海洋リゾートの魅力を国内外に広めるため、初めて沖縄を会場に開かれた。テーマを「旅のチカラで日本を世界を元気に!」に掲げ、国内28道府県、世界30カ国・地域から285の企業・団体が出展。安心安全なイベントのモデルを示すとともに、コロナ禍で落ち込んだ観光需要復活に向け、新しいツーリズムのカタチを提案した。

 そのほか、「ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市2020」「島ぜんぶでお~きな映画上映会」なども同時開催された。

 10月29日(木)に行われた開会式では主催団体を代表し、日観振の山西健一郎会長が「一致団結し、今回の世界的な危機を一刻も早く克服すべく、国際交流の世界的な復活に向けたメッセージを、沖縄から世界に発信していきたい」と力を込めた。

 また、菅義偉首相から祝電が寄せられ「コロナ禍にあっても、我が国の豊富な観光資源の魅力は何ら変わりない。多くの人が津々浦々を訪れることで地域が元気になっていくよう、観光需要の回復に政府として全力を挙げ取り組んでいく」と読み上げられた。

記者会見に出席した坂巻会長(中央)ら

 JATAの坂巻伸昭会長は「人が動く、集まるというチカラは大きなものがある」と話し、「新たな復活の象徴的なイベントにしたい」と強調して語った。

 ツーリズムEXPOジャパン実行委員会の髙橋広行委員長は、開催における狙いのポイントは「2つある」と述べ、ウィズコロナ時代における安心安全なMICE開催のモデルを示す、新しいツーリズムのカタチを発信すること――を挙げた。リアルとオンラインを融合したIT型の商談会、密を回避するための完全事前予約制、会場の広域分散型を実施。「ニューノーマル時代にふさわしい、これまでとは少し違ったイベントを届けたい」と決意を語った。

 基調講演は、沖縄コンベンションビューロー会長の下地芳郎氏が登壇したほか、フィリピン共和国観光大臣のベルナデット・ロムロ・プラット氏がビデオメッセージを寄せた。

JTBの山北社長「予約のサポートを」

 国連世界観光機関(UNWTO)との共催で行われた「インターナショナル・ツーリズム・フォーラム」は、駐日外国大使館の大使や日本人観光関係者有識者らが登壇。基調講演と同テーマで、観光交流の回復に向けた取り組みと展望について議論を交わした。

 英語で行われたパネルディスカッションで、JTBの山北栄二郎社長は「海外旅行の再開に向け、どう(国を)開いていくかということが課題」と述べるとともに、「ツーリズムを考え直す良い機会」と語った。

 今後、旅行会社に求められることは①予約プロセスのサポート②関係機関とのパートナーシップ構築③デジタル化――の3つを提案した。

 旅行は、単に予約するだけでなく、出発前の情報収集、相談などのプロセスをたどることで、旅先での体験がより良くなり、次の旅行につながると説明。旅行会社が顧客をサポートすることで、観光を持続可能にし、これらのサイクルをカタチにしていくことが大事だと語った。また、ホテルや輸送、食事など、たくさんの関係者を巻き込むことで全体的なプラットフォームが構築されると述べた。さらに、デジタル化がツーリズムのプラットフォーム作りに関わるとともに、密を防ぐ可能性があると言及した。

首里城復興支援金260万円を寄贈

坂巻会長(左)から富川副知事に義援金が手渡された

 「首里城復興支援金」の贈呈式も行われた。2019年10月31日(木)に焼失した首里城の再建に向け、JATAは会員とともに継続した支援活動を行っている。旅行代金の一部や従業員から集まった第2期分の義援金260万円を、坂巻会長から沖縄県の富川盛武副知事に寄贈した。

泡盛酒造会社のエタノール製品配布も

配布されたエタノールと詰め替え容器(左)

 新型コロナウイルス感染防止対策として、すべての来場者に対し、完全事前予約制とした。会場ではマスク着用を義務化し、サーマルカメラによる体温測定を実施。会場の各箇所にアルコール消毒が設置されたほか、沖縄の泡盛酒造メーカーが製造した高濃度エタノール製品3500本と詰め替え容器を配布した。

 鹿児島県と奄美群島観光物産協会で出展していた、鹿児島県PR・観光戦略部国際交流課観光課の吉﨑裕介主査は「来年、奄美大島と徳之島が世界自然遺産に登録されたら、(既に登録されている)屋久島と一緒に世界遺産めぐりをしてほしい」とPRした。

 また、密を避けるため、フードコーナーを屋外3カ所に設けた。県内各地の人気キッチンカーが集う「沖縄キッチンカーフェスタ」、県産品が味わえる「沖縄県産肉×琉球泡盛フェスタ」、国内外のカレーが楽しめる「旅するカレーフェスタ」の3つのカテゴリを用意した。

会場となった沖縄コンベンションセンター

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。