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オートキャンプ白書2020、参加人口7年連続増 夏荒天でも秋冬は好調続く

2020年8月7日(金)配信

オートキャンプ白書2020資料より作成

 日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長)がこのほど発表した「オートキャンプ白書2020」によると、19年のオートキャンプ参加人口は前年比1.2%増の860万人で、7年連続で増加した。19年は、キャンプシーズンである夏から秋にかけて、大型台風が上陸するなど天候に恵まれなかった。反面、秋から冬にかけてのキャンプ需要が一層高まり、キャンプ全体としては大きなマイナスとはならなかった。

 「キャンプ歴1年」のビギナー層が同5.8ポイント増となり、全体のキャンプ平均回数も同0.7回増の4.4回に増えた。16年以降、キャンプ経験年数の割合が上昇傾向だったが、19年は経験年数の少ない層が上昇。新規参入の増加による「若返り」の傾向が見られ、キャンプが活発に行われたようすが表れている。

オートキャンプ白書2020資料より作成

 キャンパーの平均年齢は42.6歳、経験年数は平均7.4年。世帯年収は600万円台が最も多く、職業は会社員が半数以上を占めている。キャンプを始めたきっかけは子供のためが最も多く、同行者は子供連れとの回答が半数を超えているため、キャンパーの最も多い年齢層はファミリー世代であるとわかった。

 40代は団塊ジュニア世代とされ、40代後半から子育て卒業期を迎えるとされている。そのため、今後は30代の広がりが期待されると示した。

平均稼働率17.5%、5年連続で過去最高に

 オートキャンプ場の平均稼働率は同0.9ポイント増の17.5%、5年連続で過去最高を記録した。各地で自然災害による大きな被害を受けていたが、全国的にみると休日の天候に比較的恵まれ、年間を通してキャンプを楽しむ人が増えていることが好調の要因とされる。

 平日の利用者も、前年に比べて増加したとの回答が同12.2%増の47.0%と大きく上回った。 収支状況は「黒字・トントン」であると回答したキャンプ場は同5.0%増の73.8%で、過去最高の記録を更新した。

 一方で、収支状況が悪くなったと答えた13.4%のキャンプ場は、理由として約8割が利用者の減少と答えた。利用者の減少理由として、一番は悪天候、次いで自然災害などと続く。減少したと回答した地域は、台風15号、19号の上陸した関東、東北に多く見られ、台風の被害によるものが大きいと見られる。

キャンプ用品の購入先、ネット購入が初の1位に

 従来、キャンプ用品の購入先1位はアウトドアショップだったが、19年は初めてネットショップが1位になった。実物を見ることはできないが、購入者の商品の評価や、時間と手間が省ける点が購入先の増加につながったとされる。

 キャンプ用品市場の推定市場規模は同7.1%増の753億円と、堅調に伸びた。17年から続く秋・冬キャンプの需要が高まり、焚火や冬用のシュラフなどの販売が好調。「ソロキャンプ」の人気で、小型から3人用の中型までのテントの需要が高まったことも堅調な伸びの理由とされる。

ソロキャンプが増加、注目集め上昇傾向に

 なお、キャンプ同行者において、昨年7位だった1人(ソロキャンプ)が4位となり、代わりに親や孫(3世代)が7位となった。18年に続き、「ソロキャンプ」がメディアに取り上げられ、ソロ用の用具なども紹介されることが多く、同4.4ポイント増と顕著な上昇傾向を示した。

 キャンプ場から見たキャンパーの傾向としても、「ソロキャンパーが増えた」とするキャンプ場が同15.5ポイント増の51.7%と大きく伸長。17年から3倍近く増加し、1人キャンプを楽しむ層もさらに拡がったとされる。このほか、「初心者が増えた」「冬のキャンパーが増えた」も前年を上回った。

オートキャンプ白書、協会サイトで売り出す

 なお、オートキャンプ白書は7月13日に発行。19年のキャンパーとキャンピング活動の実態、オートキャンプ場管理と運営の実態調査をまとめている。今回は新型コロナウイルス感染拡大がキャンプ業界にどう影響したかを、特別レポートとしてまとめている。価格は7900円(税込み)。購入方法は同協会ホームページから。

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