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「津田令子のにっぽん風土記(45)」人がつながる岐阜で活動広がる~ 岐阜県岐阜市編~

2019年1月19日(土) 配信 

「ISHIFES2018」で飲み物のカバーにお客の似顔絵を描く石田さん(中央)
漫画家  石田 意志雄さん

 
石田意志雄さんは4コマ漫画「偉大なるいしお先生」を毎日描き、SNSにアップし続けている。石田さんの日常や家族とのできごと、ギャグなどで明るくくすりと笑える漫画だ。2012年に描き始め、6年以上が経つ。「一日を笑って終わりたいという思いもあって続いています。僕は基本的にまじめな性格。でも面白いことが好きで、ふざけたい部分もある。誰しもそんな気持ちを持っているのでは。そこにメッセージを送りたいのです」。

 
 愛知県・美浜町出身。妻の実家の近くにと岐阜市に居を構えた。漫画を描き始めたころは名古屋市の会社に勤めて求人広告の制作をしていたが、16年に独立。4コマや長編の漫画執筆と出版、似顔絵などのイラスト、会社で培った技術を生かしたデザイン、そして妻の理江さんが営む店「gift & wear tRonchi(トロンチ)」の手伝いなど、さまざまな仕事をする。

 
 住み始めて12年が経ち「岐阜っていいですよね」と話す。「バランスがよくてコンパクトで、色々な人とつながれます」。

 
 トロンチが以前入居していた「やながせ倉庫」は、市内の柳ケ瀬商店街にある築50年のビルを改装し、スペースを区切りアトリエや、ギャラリーショップとして貸し出している場所。すぐに他の住人らと仲良くなった。ほかにも、多方面で活躍する油問屋・山本佐太郎商店の山本慎一郎さんが石田さんの活動を面白がってSNSに投稿したことをきっかけに、山本さんの知り合いとも広くつながっていった。

 
 独立後には、柳ケ瀬商店街の組合関係者から頼まれて似顔絵を制作。やながせ倉庫のフロアガイドも手掛け、石田さんの絵や名前を知る人は着実に増えている。漫画から石田さんに親しみを覚え、デザインを依頼する人も現れた。

 
 毎年11月14日に岐阜県岐南町のセレクトショップ「長月」で開催している「ISHIFES(イシフェス)」には、石田さんとつながりのある人やファンが集結する。作品展示やグッズ販売、似顔絵ブースなど、会場全体を石田さんの「全力でふざける」世界観で統一。石にペイントした「石形(いしぎょう)」のガチャガチャ(カプセルトイ)などで、会場が一体となって盛り上がる瞬間もあった。

 
 「今、人生がすごく楽しい。岐阜の狭くて広いつながりがあるから生きていけるところもある。明日のことは分からないけれど、面白いと思うことを一生懸命やっていこうと思います」と話す。

 

コラムニスト紹介

津田 令子 氏

 

社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

 

 

 

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