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【旅行新聞×Beach UP】“嗜好マッチング”が新たな集客モデルに 一気通貫でDXサービス提供

2026年5月5日
編集部

2026年5月5日(火) 配信

旅行新聞新社・石井貞徳社長(左)とBeach UP・赤尾日栄社長

 旅行新聞新社(石井貞德社長、東京都千代田区)は、観光業向けに多言語案内や旅ナカ・旅アトサービスなどを提供するBeach UP(ビーチアップ、赤尾日栄社長、東京都新宿区)と協業し、宿泊施設向けに集客DXサービスの提供を始める。AIを活用した宿と宿泊客とのマッチングを元に、次回の旅行を自動案内する仕組みで、クーポン割引や広告による集客からのシフトチェンジを提案する。

 近年、よく耳にするDXという言葉。デジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術とデータの活用でビジネスモデルを変革し、そこから生まれる新しい価値で、競争上の優位性を確立する取り組みを指す。

 これを実現させるため、宿泊業向けにもセルフチェックインシステムやAIチャットボット、清掃管理システムなど、顧客満足度向上や人手不足解消に向けたさまざまなサービスが提供されている。

 今回、旅行新聞とBeach UPが共同提案する集客DXサービス「サイコロ」は、消費の根幹は顧客満足からという、ごく当たり前の視点に立ち返り設計した。宿泊客に旅ナカで付加価値を提供しつつ、その行動を分析。宿泊嗜好も踏まえ、AIが自動で次の旅行を提案する。宿泊予約機能も備えたことで、一連の流れを途切れなく提供することができる。

 Beach UPは、全国各地で館内自動多言語化サービス「More Japan(モア・ジャパン)」も提供している。共同提案を通じ、シンプルかつ最適な組み合わせで、宿泊施設の要望に応えていく。

行動データ元にAIが次回旅行を自動提案

 集客DXサービス「サイコロ」のコンセプトは「偶然の出会いが旅をつくる。サイコーのロケーション」。この言葉を、集客に向けた手順のなかで具現化した。

 サービスの流れはこうだ。旅行会社やオンライン旅行会社(OTA)、自社公式サイトなど、予約導線は問わず、チェックイン時にすべての宿泊客に対し、宿のオリジナル折紙「重ね紙」(=14面旅館革新のすゝめ参照)をプレゼントする。台紙のQRコードをスマートフォンで読み込むと、オリジナル観光マップやおすすめ店、観光施設などの情報を蓄積した、限定公開の交流サイト(SNS)を閲覧できる。

 宿泊客にはこの情報を手掛かりに、まち歩きや宿泊滞在を楽しんでもらう。コンテンツは地元のおすすめに加え、グループ内で共有できる旅行日記や写真アルバム、割り勘計算機能も利用できる。この段階では気軽に利用できるよう、個人情報を求めず設計しているのがポイントだ。

 ユーザー登録を求めるタイミングは、存分にサービスを楽しんでもらったあととした。登録者には、旅ナカで撮った写真や宿のプロモーション動画を素材に自動生成される「お土産動画」をプレゼントする。加えて、旅ナカの行動、宿泊データをAIが分析し、自動で嗜好に合った次の旅行プランを提案する。

 宿泊施設側の視点では、宿泊客に旅ナカで満足度の高いサービスを提供するとともに、AIが抽出した親和性の高い顧客に向け、「特別な招待状」を送り、新規の来館や再訪を促すことができる。これを繰り返すことで、嗜好マッチングによる新しい集客モデルの確立を目指す。

得られたデータ可視化AIによる業務代行も

 「サイコロ」で提供する仕組みを、常時一元管理する画面が「ダッシュボード」だ。ユーザー登録した会員と自館とのフィット(適合)チャートを表示するほか、招待状の受取・利用状況確認など、必要な情報を自動で取得・解析する。簡単な画面と必要な機能で「AIを活用し、新たな戦略を考えていきたい」などの声に応える。

 加えて、旅行新聞の過去記事を学習したAIも搭載する。この知見を生かしたSNS投稿文やチラシ・ポスターなどの自動生成、課題解決策の提案機能も備える。

利用率意識した館内多言語化サービスも

 Beach UPは、旅館の女将の声を取り入れ商品化した宿泊施設向けの館内案内多言語化サービス「More Japan」の提案にも力を入れている。

 大浴場や食事場所など、さまざまな館内案内をAI自動翻訳で英語やフランス語、中国語、韓国語など11言語で提供する仕組みだ。セールスポイントはQRコード付きのルームキーからアクセスできる点だ。

 現在、QRコードによる館内案内は、読み込み率が低いという課題を抱えている。この点に着目し、チェックイン時に手にする部屋の鍵をサービスへの入口とし、利用機会を高めるよう工夫した。これにより、「利用率80%を実現している」(Beach UP)という。

 両社は今後、現場ニーズを踏まえ、各サービスの最適な組み合わせを提案していく。

Beach UP 赤尾 日栄 社長 「宿と旅人の“共鳴”可視化」

 旅館・ホテルの本質は「一期一会」のおもてなしにあります。しかし、現代の宿は過度な業務負担と集客の荒波に晒されています。私たちは、旅行新聞が創刊してから長きにわたり記録し続けた日本の宿の魂と、最新のAI技術を融合させました。

 提供するのは単なる効率化ではありません。宿の特徴や特性と旅人の趣味嗜好や目的をマッチングする「サイコロ」エンジンは、宿と旅人の「心の共鳴」を可視化するサービスです。また、旅行新聞新社の膨大な知見を学習したAIは、貴宿の魅力を物語(SNS・提案)として紡ぎ出します。

 なぜ今、DXなのか。それは、デジタルによって生まれた余白を、再び「人間にしかできないおもてなし」に充てるためです。日本の伝統美を未来へつなぐため、私たちはデータという新たな武器を手に、お宿の皆様と共に歩みます。新しい旅の形を、今ここから共に創り出すことができれば幸いです

【プロフィール】

 赤尾 日栄(あかお・にちえい)氏 2004年から外資系通信会社で、キャッシュレス決済代行システムの設計、開発に従事。その知見を生かし、SBペイメントサービスでは数百社におよぶ加盟店へのプラットフォーム導入を指揮。13年から自ら代表として複数の企業を設立。教育現場での保護者・学校間コミュニケーションアプリの開発や、スポーツ団体向けDXソリューション構築を通じ、アナログな現場をデジタルで支える仕組みづくりを推進。23年Beach UP設立。同社代表取締役就任。

旅行新聞新社 石井 貞德 社長 「両社の強みで宿の集客支援」

 「旅行新聞」は1975年の創刊以来、観光業の発展に寄与すべく発行を続け、昨年創刊50周年を迎えることができました。読者の皆様には改めて感謝申し上げます。

 事業の柱となる紙面発行に加え、観光業界で最も歴史のある宿泊施設のランキング「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」も継続発表しています。近年は事業のブランド化を進めるとともに、台湾をはじめとしたインバウンド向け情報発信、宿の広報を支援する事業などを積極的に進め、入選施設の魅力発信に寄与して参りました。

 このようななか今年度から、多言語案内や観光地探索、旅アト向けプラットフォームを開発・提供するBeach UPと協業し、互いのノウハウを生かすことで、宿泊施設の集客支援に乗り出します。シンプルかつ必要なものがそろったユーザインタフェースの提供はもちろん、新聞社としての情報・コンテンツも盛り込んだ、サービスとして提案させていただきます。

 本事業が宿泊業発展に役立つよう取り組んで参ります。皆様の関心をいただけますと幸いです。

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