test

福島県・大玉村でバイクとハイク体験 おいしい水がもたらす「豊かさ」実感

2025年11月12日(水) 配信

里山風景を自転車で満喫

 「日本で最も美しい村」連合に加盟する福島県・大玉村(おおたまむら)は、県の中央部に位置し、郡山駅からも車で30分ほど。日本百名山の1つに数えられる安達太良山(あだたらやま)の裾野に広がる田園風景が印象的だ。11月上旬、村の地勢を座学で学び、「BIKE(自転車)」と「HIKE(ハイキング)」双方で、おいしい水がもたらす「豊かさ」を体感するモニターツアーに参加した。

事前講義「大玉村のおいしい水」

安達太良・吾妻自然センター代表・一瀬圭介さんがコースを解説

 大玉村のシンボル・安達太良山は村の西域に位置する。このため太古の昔、山が噴火し溶岩が流れたあと、日本海側から吹く偏西風にのって火山灰が降り注いだ。冬に降った雪が伏流水となり、溶岩流や火山灰が堆積してできた大地のなかを通ることで、おいしい水が生まれる。浄水器と同じ原理で、いわば巨大な天然の「活性炭」という仕組みだ。この水のおかげで、炊くとやわらかく、粘り気のある触感がおいしい村のブランド米「あだたらの恵」(現在はふるさと納税の返礼品のみで入手可)などが生まれた。

林道やオフロード、水田地帯を自転車で

約18キロの下り基調コースを体験

 BIKEは森の中のキャンプ場「フォレストパークあだたら」を起点に、舗装林道やオフロードのダウンヒル、棚田のあぜ道、農村集落のなかを通り、名倉山登山口に至る約18キロの行程だ。走り始めてから10分ほどで山の中の小川が見られ、休憩がてらにふもとの水田地帯を眺めたりするなか、事前講義で聞いた「雪解け水が日本酒になるまで約40年かかる」という時間の流れを想像した。

大名倉山から日本で最も美しい村の全容を

「居久根(いぐね)」と呼ばれる防風林も見られる

 「大名倉山(おおなぐらやま)」(標高575メートル)は登山道が整備され、登山口からは30~40分ほどで登ることができる。自転車のあとでかなりキツかったが、山頂からの絶景は何よりの「ご褒美」だ。安達太良山はもちろん、その裾野に広がる大玉村の肥沃な大地、村が「日本で最も美しい村」連合に加盟するきっかけとなった、「居久根(いぐね)」と呼ばれる防風林のある風景も見ることができる。

安達太良・吾妻自然センター

 「BIKE」と「HIKE」で大玉村を案内してくれたのは、岳温泉(二本松市)に拠点を置き、磐梯朝日国立公園の活火山(磐梯・吾妻・安達太良)と、その山麓エリアを巡る山旅やアクティビティをサポートする民間運営のトレイルセンター「安達太良・吾妻自然センター」。猪苗代湖から磐梯山、吾妻連峰、安達太良連峰をつなぐ総延長250キロ超のロングトレイル「磐梯・吾妻・安達太良ボルケーノトレイル」のプロデュースを行うほか、「火山旅」としてロングディスタンス・ハイキングの仕組みづくりや、登山道整備などの環境保全活動に取り組んでいる。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。