「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(9-10月号)」
2025年10月2日(木) 配信

□特集&主な内容
戦後80年の夏が明けた本号の特集は「池澤夏樹が見る日本」です。ご自身も80歳を迎え、フランスとも縁がある池澤夏樹さんに独占インタビューを受けていただき、日本のこの80年の歴史を語っていただきました。話題は多岐にわたり、憲法改正や日米安保問題から、日本の世襲政治、昨今の貧困化や高齢化問題、原発、沖縄だけではない米軍基地問題、右傾化、ソーシャルメディアやフェイクニュースなど。悲観的になりがちなテーマが多かったですが、最後は希望についても語っていただきました。旅行ページでは、昨年フランス語版の「Japon caché」(英語版「Hidden Japan」, 2023)が出版された東洋文化研究家のアレックス・カーさんから、尊敬する白洲正子が書いた「かくれ里」の現代版だというこの著作についてうかがいました。
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□〈フランスの様子〉変わり続ける観光都市パリ

8月末発表の速報によると、この夏のパリの観光客は数の上では昨年とほぼかわらずだが、年間予想だと、今年のパリ市の観光客は3700万人以上で、ほぼコロナ禍以前の水準に戻るという。◆パリで急増しているのは、前年比24%増のサウジアラビアなどの中東の富裕層だという。◆中国人旅行客も、まだコロナ禍前ほどではないものの、前年比4割増、日本人旅行客も34%増だったという。◆この夏のパリにはいくつも新しいスポットもできていた。◆復興したノートルダム大聖堂や、昨年のオリンピックで設置されていた気球型聖火台のほか、観光客にはあまり関係ないかも知れないが、セーヌ川での遊泳解禁、自転車ロードレース「ツールドフランス」の最終日コースにモンマルトルの丘が設定されたなど。◆この流れで宿泊業はかなり好調だが、そうでもない業種もある。◆物価高だけではなく、民泊のようなキッチン付きの宿泊形態が増えていることもあり、外食産業は逆に売上は減少傾向だという。◆しかし、フランスの外食産業も進化しており盛り返しが期待される。
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樫尾 岳-氏
フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旅行新聞 編集部〉

