国際観光施設協会、新会長に浅野一行氏 鈴木会長は相談役名誉会長に
2025年6月19日(木)配信

国際観光施設協会(鈴木裕会長、237会員)は6月16日(月)、ホテルメトロポリタンエドモント(東京都千代田区)で2025年度通常総会を開いた。任期満了に伴う役員改選では、5期10年にわたり会長を務めた鈴木氏が相談役名誉会長に退き、浅野一行副会長(スターツ総合研究所理事)が新会長に就任した。

鈴木会長は冒頭、観光の本質であるホスピタリティに立ち返り、協会の行動理念に「もの」「社会」「自然」への3つのホスピタリティを定めるなど、会長職のこれまでの活動を振り返った。日本人の国内旅行者やインバウンドの勢いが増していることを指摘したうえで、「それに伴うような活動を今後も進めてほしい」とエールを送った。
さらに、鈴木会長は同協会の観光DXに向けた作業がこれから活発化していくと述べ、同作業に対して「まだ志半ば。名誉会長として“アクティブ名誉会長”と勝手に名づけ、観光DXを応援していきたい」と語った。
来賓の観光庁観光産業課の羽矢憲史課長は、コロナ禍により顕在化した問題の解決に向けて「重要なのは競争力の高い施設づくり、環境に十分配慮された施設づくり、ホスピタリティに溢れる施設づくりである。そうした施設づくりの面は、観光立国の実現に不可欠」との考えを述べ、今後の協会に期待を寄せた。
25年度は、観光に係る技術による観光交流空間の課題解決、国際競争力の高い魅力的な観光施設や観光交流空間の創造、横断的領域での活動の3つの軸を中心に活動をはかる。

最後に、今総会をもって退任する鈴木前会長と立石博巳前常務理事に感謝状が授与された。
総会後は建築家の藤本壮介氏によるセミナーが開かれ、「大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーを務めるなど、現在注目される日本の建築家の一人として、「自然と建築のあいだ」と題した講演を行った。