手塚治虫「火の鳥」展、3月7日~5月25日まで開催 約400点の直筆原稿を間近で鑑賞
2025年3月7日(金) 配信

手塚治虫「火の鳥」の展覧会「手塚治虫『火の鳥』展―火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命(コスモゾーン)の象徴―」が、3月7日~5月25日まで、東京・東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)で開催される。会期中無休。
数々の名作を生みだした手塚治虫が、みずからのライフワークと宣言したマンガ「火の鳥」は、その血を飲んだものは永遠の命を得るという伝説の鳥〝火の鳥〟を追い求める人々の葛藤を描く一大傑作長編。過去と未来を交互に描きながら、「生と死」「輪廻転生」といった哲学的なテーマを縦横無尽に表現した本作の壮大な世界観は「火の鳥」の連載開始から70年が経過した今もなお人々の心をとらえてやまない。
本展の企画には、生物学者の福岡伸一氏が携わり、30年以上の長きにわたって執筆された壮大な叙事詩を読み解く。原画を中心に、映像、関連資料、そして「火の鳥」の世界感を表現したグラフィック等、計約800点の展示を通して、新たな生命論の視点から「火の鳥」の物語構造を読み解き、手塚治虫が生涯をかけて表現し続けた「生命とはなにか」という問いの答えを探求する。

展示会場は、プロローグから始まり、3章立てで構成。エントランスは「火の鳥」の世界感を表現するシアタールーム。第1章「生命のセンス・オブ・ワンダー」は作品の時間軸で、紀元前から西暦3000年を超える未来まで、物語の舞台は邪馬台国から果ては宇宙のかなたまで、作品舞台の時代背景とともに年表形式で辿る。第2章「読む!永遠の生命の物語」は主要12編(「黎明期」から「太陽編」まで)の貴重な原稿を多数展示、第3章「未完を読み解く」手塚治虫はいったいどのようにして物語を完結する予定だったのか。「火の鳥」最大の謎に、福岡氏が1つの答えを導き出す。現代美術家・横尾忠則氏が描いた作品「火の鳥」も特別展示。

開館時間は、午前10時~午後10時(最終入館午後9時)。入館料は平日が一般2300円、高校・大学生1700円、4歳~中学生800円、65歳以上2000円。土・日・休日は一般2500円、高校・大学生1800円、4歳~中学生900円、65歳以上2200円。
主催は東京シティビュー。企画監修は福岡伸一、企画協力は手塚プロダクション、朝日出版社、後援はJ-WAVE、WOWOW。(※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記)ⓒTezuka Productions