test

JTB、ビジネスモデル変革の加速 交流創造事業の再定義へ

2025年1月23日
編集部:長谷川 貴人

2025年1月23日(木)配信

山北栄二郎社長

 JTB(山北栄二郎社長)は1月16日(木)、事業パートナーを対象に「JTBグループ・ニューイヤー・パートナーシップ・ミーティング2025」を、東京都新宿区の京王プラザホテルで開いた。山北社長は、25年の全社方針として「未来から現在(いま)を創る~ビジネスモデル変革の加速~」を発表し、JTBグループの創客・誘客の取り組みについて説明した。

 JTBは以前から、旅を交流と捉え、旅行業から「交流創造事業」へと定義し、幅広い事業を展開してきた。今回、交流創造事業の定義を改めたと説明。「デジタル基盤で人の力を生かし、地域や組織の価値を共創し、人流や情報流、物流を生み出すことで、人と人、人と地域、人と組織の出会いと共感をサステナブルにつくり続けること」と再定義した。

 現代ではデジタルが基本にあるとしつつ、山北社長は「AIがどんどん進化する時代の中で、人の価値をもう1回見つめ直さなくてはならない」と、一貫して「人」が主体であると強調した。

国内の上期は万博に、海外は欧州CP展開

会場のようす

 25年1月にJTBがまとめた25年の旅行動向見通しによると、日本人の総旅行人数は前年比2.9%増の3億1910万人。このうち、国内旅行者数は同2.7%増の3億500万人、海外旅行者数は同8.5%増の1410万人と推計した。訪日外国人旅行(インバウンド)者数は過去最高だった24年をさらに上回り、同8.9%増の4020万人と予測。旅行トレンドとして、①パーソナライズ②ウェルビーング③小集団化④ボーダレス――の4つを挙げた。

 25年度の旅行関連の取り組みとしては、上期は大阪・関西万博に集中。国内旅行は下期に沖縄、26年度上期は東北、下期は九州をテーマに旅行キャンペーンを計画する。

 海外旅行では、ヨーロッパ旅行の復活に向けた「Ready! ヨーロッパキャンペーン」のほか、25年内には新宿東口に海外旅行専門店をオープン。また、MLB国際パートナーシップによる、メジャーリーグベースボールの観戦ツアー商品の販売も強化する。

デジタル基盤に注力、AIが今後のカギに

 CRM強化に向けたデジタルな顧客基盤の整備に関しては、MyJTB登録者数が累計1500万人を突破し、全申込者数に占める登録率は87%を達成。JTBアプリインストール数は累計250万回を突破し、JTBホームページでの国内販売数のうち13%がアプリ経由であると明かした。

 今後、デジタル基盤でのAI活用により、山北社長は「行程の作成からさまざまなリコメンデーションやマッチングができ、色々な可能性が生まれる。これをいかに取り込んでいけるかが、一つのカギになる」と指摘。このうえで、より旅先の魅力と潜在的な顧客ニーズをマッチングさせるためには、地域の協力が不可欠と呼び掛けた。

(左から)JTBの森口浩紀常務、NearMeの井上太輝CMO、経済ジャーナリストの渋谷和宏氏

 後半では、経済ジャーナリストで作家の渋谷和宏氏による「日本経済の行方 輝く地域・輝く人の条件」と題した特別講演や、渋谷氏とNearMeCMOの井上太輝氏、JTB常務執行役員エリアソリューション事業部長の森口浩紀氏の3人によるパネルディスカッションも行った。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。