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第100回記念全旅連全国大会へ―歴代会長がメッセージ(祝辞) 北原 茂樹 氏(在任 2015~2017年)「若者が主役の世の中に」

2022年9月13日
編集部

2022年9月13日(火) 配信

北原茂樹氏

 私が全旅連会長を拝命し、先輩諸氏の築き上げてこられた輝かしい業績を汚さぬように心に誓ったのが、つい昨日のことのように蘇ります。
 
 私の1期2年間は、規制緩和の名のもとに、民泊という新たな業態を設けるという国策に反対する闘いの時代でした。
 
 その背景には、インバウンドの急速な伸びという今思えば、我われ業界にとっては追い風の時期でありました。同じ法律の中で、ある者には宿泊客の安全を重視し、ある者にはないがしろにするというのは法の平等という大義に反するものです。結果的にこの制度はさまざまな条件を付け、各自治体の判断に委ねるという結果に終わりました。私の力不足の責任を今でも感じております。
 
 そして今、コロナ禍のなかで、訪日客6000万人の達成は大きく遠退きました。
 
 しかし、今後の業界の再構築のためには、インバウンドの復活は欠かせないものであることに変わりはありません。人口減少化のなかで、国内需要の掘り起こしと共にさまざまな取り組みが模索されています。
 
 どんな政策であれ、未来を託す若い世代の知恵と勇気にかかっていると私は思います。人材を育てる、そして若い人が主役の世の中にしなければなりません。
 
 ひたひたと迫る地球規模での大変動、いつまで経ってもなくならない戦争や暴力、情報の氾濫、SNS(交流サイト)によって垂れ流されるフェイクニュース、何が正しいのか分からない世の中で生きていくためには、最低限、これだけは守りましょうという覚悟を持たなければなりません。
 
 旅をする宿泊をするという行為のなかに、どれだけ人間がまっとうに生きるヒントが隠されているかを我われ業界の人間は探し出す努力をしなければならないと私は思っております。

 100年の節目に当たって、この困難な時代に全旅連が希望の灯を組合の皆様にかざされんことを祈っております。

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