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ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム 明治期からSDGs意識(北海道・阿寒湖)

2022年3月10日
営業部:後藤 文昭

2022年3月10日(木) 配信

阿寒湖のフロストフラワー.

 北海道の阿寒湖は、雄阿寒岳と雌阿寒岳の間にあるカルデラ湖で、1934(昭和9)年に道内で初めて、国立公園に指定されました。域内に前田一歩園財団の私有地があり、ダブルトラップ状態で自然が守られている特異なエリアです。

 前田一歩園財団の初代園主・前田正名氏が1906(明治39)年、国から阿寒エリアの払い下げを受け、牧場として拓いたのが始まりです。正名氏は晩年、「この山は伐る山から観る山にすべき」と語ったそうです。115年前、先進的に始まったSDGsへの取り組みは、現在も受け継がれています。

 阿寒の知られざる魅力を2つ紹介しましょう。1つ目はヒメマスです。雄阿寒岳の噴火で、阿寒湖と阿寒川が一時遮断され、産卵で遡上した紅鮭が陸封されたことから、ヒメマスが生まれました。国内のヒメマスはすべてここから持ち込まれたもので、阿寒湖は日本の原産湖と言えます。2つ目はその特異性です。通常、カルデラ湖は円形ですが、阿寒湖は湖底噴火で隆起したため、大きな湖がいくつにも分断され、入り組んだ形をしています。この自然環境が特殊な風や潮流を生み、浮遊していた糸状のマリモが湖底を転がり、円形マリモができました。

 四季折々に美しい阿寒湖ですが、氷が張って間もない湖面がフロストフラワーで覆われたときや、日の入り直前の湖に釣り人がいる風景などは、ぜひ多くの人にご覧いただきたい一瞬です。

鶴雅アドベンチャーベースSIRI 髙田茂氏

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