「雪の大谷」と「となみチューリップ」で春満喫 富山からPR隊が来社

2023年3月22日(水)配信

左から、砺波市商工観光課中波寛敬主査、同安念敬晃主事、プリンセスチューリップ大塚由香子さん、立山黒部貫光プロモーションセンター亀島栄介係長、同東日本営業所光家伸所長

 富山県の春の観光シーズンの幕明けを告げる2つの催し、「2023立山黒部・雪の大谷フェスティバル」と「2023となみチューリップフェア」のPR隊が2023年3月22日(水)本紙を訪れ、来県を呼び掛けた。来社したのは立山黒部貫光東日本営業所の光家伸所長、同プロモーションセンターの亀島栄介係長、砺波市商工観光課の中波寛敬主査、同安念敬晃主事、2022プリンセスチューリップの大塚由香子さんの5人。

2023立山黒部・の大谷フェスティバル

雪の大谷ウォーク

 標高2450㍍に位置する室堂平は、世界有数の豪雪地帯。なかでも室堂駅付近にある「大谷」は、吹きだまりになっているため、積雪が多いことで知られる。この大谷を通る道路を除雪してできる巨大な雪の壁が長さ約500メートルの「雪の大谷」だ。

 「2023立山黒部・雪の大谷フェスティバル」は、4月15(土)~6月25日(日)の開催。今年はイベント期間を2つに分け、春から初夏にかけて、自然の移ろいや変化を楽しめるコンテンツを用意する。

 5月21日(日)までの「1st STAGE」では、「みんなで楽しむユキアソビ」をテーマに、今年30回の節目を迎える「雪の大谷ウォーク」をはじめ、雪の壁をスコップで掘り進み、新しい道を作る「くずそうユキカベ!つくろう新しいミチ」などを実施する。5月22日(月)以降の「2nd STAGE」は「『初夏の立山室堂平散策』〇〇を見つけよう!」と題し、公式サイトから投稿を募る「初夏の立山室堂平フォトコンテスト」や室堂駅周辺での「オリジナル絵はがきスタンプラリー」を企画している。

 立山黒部貫光の亀島係長は「(催しを通じて)春の雪から初夏の緑へと続く、室堂の魅力を多くの人に知ってもらいたい」と、イベントの企画意図を紹介した。

2023となみチューリップフェア

パノラマテラスからの眺望(2022年)

 国内最大級の300万本が咲き誇る「2023となみチューリップフェア」は、砺波チューリップ公園(砺波市花園町)をメイン会場に4月22日(土)~5月5日(金・祝)までの14日間、開かれる。今年のテーマは「チューリップが奏でる 色彩のシンフォニー(交響曲)」。色とりどりのチューリップを演奏者に見立て、まるで春色の交響曲を奏でているようなようすと、色彩豊かな春の訪れへのワクワク感を盛り込んだ。

 公園のシンボル、高さ26㍍の「チューリップタワー」や「パノラマテラス」から眺める「大花壇」「円形花壇」の地上絵は必見。高さ4㍍長さ30㍍の「花の大谷」や水面に映る幻想的なチューリップが見られる「水上花壇」のほか、会場内で展示する300品種を紹介する「彩りガーデン」など、見どころ満載だ。

 プリンセスチューリップの大塚さんは「晴れた日は、チューリップタワーから立山連峰も見られます。ぜひ会場へお越しください」とPRした。

鶴雅グループ代表・大西雅之氏「旅館業界のサービス料を復活させたい」(第7回日本宿泊ダボス会議で)

2023年3月22日(水) 配信

大西雅之氏

 宿泊施設活性化機構(JALF)は3月15日(水)、東京都内で第7回日本宿泊ダボス会議を開いた。テーマは「収益のために地域と一体にならざるを得ない宿泊施設~インバウンドの回復と分散型ホテルの発展を念頭に~」。

 基調講演では、日本旅館協会会長で、鶴雅グループ代表の大西雅之氏が「私が考える2030年を見据えた宿泊業界の進化」について語った。モデレーターはJALFの伊藤泰斗事務局長が務めた。

 大西氏は冒頭、「コロナ禍の3年間で、想像にも及ばない厳しさのなか、2つだけ良いことがあった」と切り出した。1つは疑似引退によって「前向きにチャレンジする意欲が湧いてきたこと」、もう一つは「コロナ禍がなければ国の支援策もこれほど大規模なものにはならなかっただろう」と述べた。デジタル化や国際化が急速に進むなか、「後手後手になりがちな我われ宿泊業界も危機意識を持って対応を迫られた」と話した。

 2030年の宿泊業の進化については、①原点回帰! 郷土力を磨き、宿も町も作品づくり②サステナブルな新しい旅のスタイル③コロナは改革のチャンス――の重要性を述べた。大西氏は「宿も町も長い時間をかけた“作品づくり”と考え、コストではなく、投資と捉えることでマインドが大きく変わる」と強調した。

 また、コロナ禍で離職者が増えた宿泊業界には「単価アップ」が必要不可欠とし、その解決に向けた具体的な方策の1つとして、とりわけ旅館業界は「サービス料を復活させたい」と力を込めた。

北海道を旅してポイントをためる新サービス 道公式観光アプリ HOKKAIDO LOVE!が試験運用を開始 

2023年3月22日(水)配信

 北海道観光振興機構は、2023年3月13日(月)から「北海道旅行でポイントがたまる・つかえる」新しいモバイルアプリサービス「北海道公式観光アプリ HOKKAIDO LOVE!」(iOS版、Android版)の試験提供を始めた。本格運用は4月中旬の見込み。

 アプリ利用者の位置情報を取得し、移動や観光スポットにチェックインするなどで、ポイントを取得できる。貯めたポイントは「宿泊券・特産品等が当たるPOINT抽選券」や「北海道で使えるお得なチケット」に交換できる。現在、初回登録で1000ポイントが貯まる特典も用意している。

 ポイントの貯め方は「チェックイン」「移動」「記事・動画をみる」の3つ。アプリ内には北海道内数百カ所以上の観光施設や、観光スポットなどがチェックインスポットとして登録さてれている。そこを訪れて「チェックイン」するとポイントを取得できる。また、約1キロの「移動」で5ポイントを付与する仕組みも設けた。北海道内はもちろん、道外でも適用されるので、普段の生活でも北海道を身近に感じながらポイントを貯めることができる。さらに、アプリ内の「記事や動画をみる」ことでもポイントが得られる。

 アプリのプレオープンを記念して、3月30日(木)まで、「キュンちゃんはどっち?プレゼントキャンペーン」も展開。キャンペーンサイトで応募すると、抽選で「北海道内の旅館宿泊券」や「北海道の海産物」が当たる。

上野公園の桜に多くの見物客

2023年3月22日(水) 配信

多くの見物客で賑わう上野公園・不忍池

 5月並みの暖かさとなった3月22日(水)、桜の名所でもある東京・上野の上野恩賜公園には外国人旅行者を含め、多くの見物客が訪れて、満開に近づく桜の花を眺めていた。

ヘリ遊覧スタート 琵琶湖絶景を空から 琵琶湖グランドホテル

2023年3月22日(水) 配信

比良山系と琵琶湖大橋を一望

 滋賀県大津市のおごと温泉の琵琶湖グランドホテル(金子博美社長)は3月18日、宿泊者限定のオプションプランとして、ヘリコプターでの琵琶湖遊覧飛行を始めた。

 新型コロナ禍からの観光復活の機運が高まるなか、非日常の体験と満足感を味わってもらおうと企画した。ヘリコプターは匠航空(森岡匠社長、京都府京都市)が運航する。

 4人乗りの小型ヘリを使用する。乗員1人のため、1フライトで3人まで搭乗可能だ。最少利用人数は2人。

 同館玄関前にある駐車場内の特設ヘリポートを発着する。遊覧は「湖上遊覧」(飛行時間3分)、「琵琶湖大橋」(6分)などのコースを設定した。

 申し込みは代理店の草津物流が受け付ける。フライト可能時間は午前9時30分ごろから午後4時ごろまで。

 料金は6月まで割安の特別料金を設定する。湖上遊覧コースが1人3千円、琵琶湖大橋コースが同6千円。7月以上は湖上遊覧が4200円、琵琶湖大橋遊覧が8400円となる。

 設定コース以外にも琵琶湖1周や京都上空など希望に応じた遊覧のほか、関西国際空港や中部国際空港セントレアまでのVIP送迎も可能という。

 運航開始に先立つ2月28日、メディアなど関係者を集め試乗会が行われた。実際にヘリコプターに乗り込み、琵琶湖大橋遊覧コースを体験した。

 快晴のなか、飛び立ったヘリはみるみる高度を上げ、あっという間に琵琶湖の湖面が眼下に広がった。遠くに見えていた琵琶湖大橋に近づくと、橋を渡る車が小さく見える。ここで左旋回し、比良山系と琵琶湖大橋を一望する絶景を眺めることができた。

 参加者は「最高の景色が楽しめた」「これは子供たちが喜ぶだろう」と話していた。

【土橋 秀孝】

 

愛真館 夕食に焼肉・盛岡冷麺 新たな食事処オープン

2023年3月22日(水) 配信

夕食メニュー一例

 愛真館(岩手県・つなぎ温泉)の1階に新たな食事処「盛岡冷麺・焼肉 黒ひげ Produced by 髭」が2月20日にオープンした。

 新たな食事処は地元の人気店、焼肉冷麺「髭」がプロデュースした。「温泉旅館の夕食はバイキングや会席などが定番だが、ご当地の名物も味わいたいというお客様も多い。そこで盛岡の食と言えば盛岡冷麺と焼肉であり、気軽にその味を楽しんでほしいとオープンしました」(同館)と語る。

 会場は17卓(6人掛け5卓、4人掛け12卓)で木の温もりを感じるテーブル。ここで焼肉・盛岡冷麺のコースメニュー(県産黒毛和牛カルビ・国産ロース・ハラミ・豚カルビ、盛岡冷麺またはビビンパまたはクッパなど)や単品メニューを用意している。

 営業時間は午後5時30分―9時(ラストオーダー8時30分)。また、ランチ(午前11時30分―午後2時、ラストオーダー1時30分)は一般にも開放する。ランチは盛岡冷麺や、県産黒毛和牛カルビ重、豚カルビ重などで、焼肉は提供しない。

 今回のオープンで既存のバイキングや部屋食、食事処に加え、さらにさまざまなスタイルで食事を提供することができるようになった。

 同館がある盛岡市は、今年1月にニューヨーク・タイムズが発表した「2023年に行くべき52カ所」に福岡市とともに選ばれ、しかもロンドンに次いで2番目に紹介された。盛岡は中心街に歴史的な建物と、川や公園などの自然があり、街歩きを手軽に楽しめるほか、コーヒー店やわんこそば、ジャズ喫茶、書店など文化が根付く街であることが評価され、選ばれた。

 これまでに日本から選出されたのは東京、大阪、京都など世界的にも名の通る大都市で、中核市が選ばれたのは初めて。

【野村 一史】

しまなみ海道サイクリング オーダーメイドツアー展開 「Eバイクで長距離も快適に」

2023年3月22日(水) 配信

「サイクリストの聖地」瀬戸内しまなみ海道

 愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ全長約70㌔の「しまなみ海道サイクリングロード」は、多島美の絶景を眺めながらサイクリングが楽しめ、「サイクリストの聖地」として注目を集める。

 芸予諸島の島々を結ぶ西瀬戸自動車道(しまなみ海道)の橋の部分に併設された原付および自転車・歩行者道を利用することで瀬戸内海を渡ることができる。日本初の海峡を横断する自転車道で、国土交通省の「ナショナルサイクルルート」にも認定されている。

 愛媛県自転車新文化推進協会では、安全・安心なサイクリングを楽しんでもらおうと、「サイクリングガイド」制度を展開している。事業委託を受けた「コイデル」(今治市)が実施するもので、出発地やルートの詳細、立寄場所の設定、レンタサイクルの手配など、サイクリングツアーをトータルプロデュースする。

 ツアーには道路交通法などを熟知した経験豊富なガイドが同行。地元ならではの視点で安全性の高いルートを設定するほか、交通状況を予測した安全管理や緊急時に適切な対応が受けられるなど、ガイドが付くメリットは多い。

安全・安心なサイクリングを

 ツアーは事前ヒアリングから始めるオーダーメイド型だ。例えば要望が、サイクリング拠点「サンライズ糸山」(今治市)から尾道まで片道70㌔を体力のない4人で走り午後5時までに到着したい、という場合、Eバイク(スポーツタイプの電動アシスト付き自転車)を利用しガイドは1人付く。

 Eバイクであれば、1時間当たりの平均で18㌔程度走行することができるので、昼食・休憩時間を含め所要7時間を想定。午前8時30分集合でブリーフィングを経て、同9時30分にスタートすれば、午後4時30分ごろには尾道に着くという流れだ。

 希望によっては、ツアーに車で伴走し、補給食やドリンクの提供などを行う「サポートカー」の手配も可能だ。

 普段、自転車に乗らない人にとっては数10㌔の走行は厳しいと思いがちだが、Eバイクを使うことで長距離移動も快適だという。観光スポットに立ち寄りながら、おいしいものを食べる、そして、しまなみの絶景に出会う。スローな自転車旅を今こそ楽しみたい。

のんびりと島々の風景を楽しむ

【土橋 秀孝】

「忍者」で広域周遊へ 伊賀・甲賀市と連携協定 大阪観光局

2023年3月22日(水) 配信

(左3人目から)溝畑宏理事長、岡本栄市長、岩永裕貴市長

 大阪観光局(溝畑宏理事長)は2月22日、忍者ゆかりの地である三重県伊賀市(岡本栄市長)のほか、滋賀県甲賀市(岩永裕貴市長)と観光振興の連携協定を締結した。協定締結には伊賀上野観光協会と甲賀市観光まちづくり協会、信楽町観光協会も加わった。

 両市は忍者の聖地として知られ、2017年には「忍びの里 伊賀・甲賀―リアル忍者を求めて―」が日本遺産に登録された。忍者はアニメ放送などの影響もあり、海外での知名度が高くインバウンド誘客にあたっての有力コンテンツになりうることから、ゲートウェイ機能を強化する大阪と連携することで、広域観光ルート形成をはかる。

 「忍者の日」である同日の記者会見で、大阪観光局の溝畑理事長は「コロナ禍を経てインバウンド復活後の大きなうねりとして忍者をコンテンツしたモデルコースをつくっていきたい」と話した。

 伊賀市の岡本市長は「しっかりと連携をして潮流を捉え、プロモーションやコンテンツの造成に取り組んでいきたい。伊賀市では忍者体験施設の整備も進めている」と語った。

 甲賀市の岩永市長は「令和2年11月22日にリアル忍者館をオープンした。甲賀の観光のゲートウェイとして人気だ。第2期工事として、体験施設の整備にも着手する予定だ」と述べた。

 会見には国内外で活躍するダンサーのケント・モリさんが登場し、忍者をテーマに拡張現実(AR)を使ったダンス映像を披露した。

阿部長商店 フィランソロピー賞受賞 社会貢献顕彰で語り部評価

2023年3月21日(火) 配信

贈呈式に出席した阿部憲子女将(前列右から2番目)

 南三陸ホテル観洋(宮城県・南三陸温泉)を経営する阿部長商店(宮城県気仙沼市)はこのほど、日本フィランソロピー協会(浅野史郎会長、東京都千代田区)が主催する「第20回企業フィランソロピー大賞」の企業フィランソロピー賞を受賞、3月3日に東京都内で贈呈式が開催された。

 同賞は自社の経営資源を有機的・持続的に活用した社会貢献活動を顕彰するもので、2013年に創設。

 阿部長商店はKATARIBEカルチャーの創成が対象活動として受賞した。同社が経営する南三陸ホテル観洋は2011年3月11日の東日本大震災時に自ら被災しながら、約600人の避難者を受け入れた。また所有する多目的ホール、高野会館は震災遺構として保存している。このような経験を通じて始めた「KATARIBEプロジェクト」はホテル宿泊者を対象に被災した場所を、同館の社員などが語り部となる「語り部バス」の運行を毎日継続するなど、震災経験の風化防止だけでなく、命を守ることの大切さを共有する学びの場となっている。

 さらにこの学びを南三陸に留めることなく、「全国被災地語り部シンポジウムin東北」を開催し、国内はもとより海外へも発信し続けている。

 なお、今年の全国被災地語り部シンポジウムは2月26、27日の2日間、同館の姉妹館であるサンマリン気仙沼ホテル観洋で開催した。

【野村 一史】

〈観光最前線〉通販で日本酒を買いまくり

2023年3月21日(火) 配信

日本酒三昧の日々

 日本酒の新酒ができる時期は一般的に12月から3月の日本の最も寒い時期に当たる。温度の変化を起こさないように、適切な温度管理の下に保管するためだ。吟醸造りをする時には気温が一定して低くないと品質を安定させるのが難しいからとされる。

 冬にはしぼりたての新酒が各地の酒蔵から出回るため、日本酒にとって美味しい酒が楽しめる特別な季節だ。近年はコロナ禍の影響で、従来は酒蔵に出向かないと手に入らなかったしぼりたての新酒が通販でも販売されるようになった。一部離島を除く日本中の誰でもネットで購入することが可能になったのだ。

 但しいまだにネットでも買えない銘柄が存在するのも事実。一筋縄で行かないところが「日本酒探しの旅」の醍醐味なのかもしれない。それもまた愉しい。

【古沢 克昌】