福島県・大熊町に震災後初の民間ホテル開業 「タイズヴェルデホテル」 復興と未来に向けた街づくりの中核担う

2025年4月16日(水) 配信

12室のツインルームがある棟

 福島県双葉郡大熊町に2025年1月11日(土)、震災後初めての民間ホテル「タイズヴェルデホテル」(タイズはネクタイ、ヴェルデはイタリア語で「緑」という意味)がオープンした。JR常磐線・大野駅から車で10分、大熊町役場の目の前という好立地に加え、地域のランドマークとなる「大熊町交流ZONE」や飲食店、温浴施設へのアクセスにも優れた施設だ。大熊町の復興と未来に向けた街づくりの中核を担うという。3月15日(土)には、大野駅の西側に産業交流施設「CREVAおおくま」や飲食店など7つの店が集まる大野駅西商業施設「クマSUNタラス」も完成した。

 客室数はシングルルーム(7平方メートル)が72室、ツインルーム(12平方メートル)が10室。全客室に高品質なシーリー社製マットレスを採用し、快適な睡眠環境を提供するほか、Wi-Fiも完備している。素泊まりでシングル6500円から(税別)、ツインは1万2000円から(同)利用できるほか、「和食膳」の朝食付きプランもある。

【旅行ライター&エディター】三堀 裕雄

丹後ちりめんテーマに観光誘客の可能性探る 海の京都DMOが事業者招きモニターツアー実施

2025年4月16日(水) 配信

精錬のようす(丹後織物工業組合)

 海の京都DMOは2025年2月27(木)~28日(金)、丹後ちりめんをテーマにモニターツアーを行った。東京・八王子の繊維業関係者を招き、コンテンツの見せ方について意見交換を実施。織物の産地として素晴らしい資源を有する丹後地域の観光誘客の可能性を探った。また、時代に即した新しい取り組みを進める事業者との交流の機会も設けた。

 丹後地方は、日本のシェアの7~8割を占める着物用の正絹小幅後染め織物の産地。俗にいう「丹後ちりめん」のことで、シボと呼ばれる凹凸が特徴だ。撚糸と撚りのない生糸と交互に織り込んだ生地を精錬することで糸が収縮し、緯糸(よこいと)の撚りがもどることで、独特の形状が生まれる。凹凸があることで肌に触れたときに空気の層が生まれ、心地よい肌触りを生むという。

 丹後織物工業組合は丹後織物工業組合加工場(京丹後市)に「TANGO OPEN CENTER」を開設し、丹後ちりめんの魅力を発信している。「精練加工場見学 オープンファクトリー “精練の世界”」では、組合職員の案内を聞きながら入荷から精錬、乾燥、検査などを経て出荷するまでの一連の工程を見学できる。精錬とは、織り上がった後染絹織物の繊維に含まれる不純物や、「セリシン」と呼ばれるたんぱく質を取り除く重要な作業工程で、この工程を行うことで丹後ちりめん最大の特徴であるシボが作られる。TANGO OPEN CENTERでは、丹後ちりめんの面白さに触れられるワークショップや精錬体験なども開催している。

クスカのアイテム

 和装需要が減少するなか、丹後ちりめんの新しい展開も進んでいる。クスカ(与謝野町)は2010年に自社ブランドKUSKAを立ち上げ、手織りのネクタイを販売。現在は「kuska fabric」にリブランドし、アパレルを展開している。

 デザイン、紋紙、製織を一貫して制作する江原産業は(与謝野町)は、シルクブランド「create ebara」を立ち上げ、「シルクと共に新しいライフスタイルを創造する」のコンセプトのもとさまざまなシルク商品を世界各国に販売している。

ちりめんの歴史を感じる

宮津おどりを披露

 モニターツアーでは、丹後ちりめんに関わる地域の歴史も紹介した。旧尾藤家住宅(与謝野町)は、江戸時代に建てられた丹後ちりめん商家。関西北部の大型農家を基本として丹後ちりめん商家の要素を加え、さらに昭和初期の洋風住宅建築が付加されている貴重な建造物で、京都府の有形文化財に指定されている。

 旧三上家住宅は、江戸時代に酒造や廻船業、糸問屋などを営んでいた宮津城下有数の商家「元結屋(もっといや)三上家」の住宅。元首相の西園寺公望や有栖川宮熾仁親王らの目を楽しませたと言われる庭園は、京都府指定名勝で、奥座敷からの眺めが良く見えるようにつくられている。

 モニターツアーでは、同邸宅で「宮津おどり」も紹介した。「宮津おどり」とは、古くから宮津に伝わる「宮津節」「宮津盆おどり松坂」「あいやえおどり」の3曲を組み合わせたのの総称。日本遺産「300年を紡ぐ絹が織り成す丹後ちりめん回廊」の構成文化財の一つとして認定を受けており、今回踊りを披露した宮津おどり振興会が保存と伝承役を担っている。

【後藤 文昭】

H.I.S.ホテルHD、万博入場券付プラン発売 ホテルオリジナルのカバンとうちわの土産も用意

2025年4月15日(火) 配信

客室のイメージ

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は4月11日(金)から、運営する関西圏の変なホテルと変なリゾート&スパの6ホテルで、2025年日本国際博覧会の公式キャラクター・ミャクミャクとコラボしたミャクミャクコラボルームに宿泊するプランを売り出した。大阪・関西万博の入場チケットと土産としてホテルオリジナルのカバン、うちわを付ける。

 同プランは大阪府大阪市の変なホテル大阪 なんばと変なホテル大阪 心斎橋のほか、同県泉佐野市にある変なリゾート&スパ 関西空港で展開。京都府京都市の変なホテル京都 八条口駅前と変なホテルプレミア京都 五条烏丸、変なホテル 奈良(奈良県奈良市)でも展開する。1室1泊の宿泊料金は3万500円から。

「おいしい掛け算!ハイブリッド朝食」 WHGホテルズが4月22日から春の朝食フェア

2025年4月15日(火) 配信

意外な組み合わせで美味しさと栄養面も考慮

 藤田観光が運営するWHGホテルズの「ワシントンホテル」「ホテルグレイスリー」は4月22日(火)から、全国28施設で共通の朝食フェア「Spice Up Your Morning~おいしい掛け算!ハイブリッド朝食~」を開始する。意外な組み合わせで新たな食を楽しんでもらおうと、地域の特産なども盛り込み、各ホテル2~4メニュー、合計約80品を用意する。同フェアは料理研究家・管理栄養士でLuce代表の望月理恵子氏が監修しており、美味しさに加え、栄養面でも朝食にふさわしい「ハイブリッド」なメニューを提供する。

 WHGホテルズは「早起きしたくなる。朝ごはん。」をコンセプトに、季節や地域に合わせて手作りにこだわった朝食ビュッフェを提供しており、常時40メニュー以上が並ぶ。そのなかの一部メニューの企画として、昨年から、1日を“スパイスアップ(活気づける)”する朝食フェア「Spice Up Your Morning」を開始。全国共通のテーマで多様なメニューを考案し、好評を博しているという。

 今回は意外な組み合わせで変化する食感や新たな味の発見があるユニークなメニューを取りそろえた。4月15日(火)に新宿ワシントンホテルで開いた発表会で、藤田観光WHG事業部マーケティング室の二宮栄治料飲担当部長はクッキーとクロワッサンを合わせたクロッキーなどを例に挙げ、「こまでにない斬新な組み合わせのものが注目を集めていることから、今回のテーマに取り上げた」と経緯を語った。

 一例として、ホテルグレイスリー浅草では、牛肉とごぼうのしぐれ煮とプレーンヨーグルト、自家製ブルーベリーソースを合わせた「時雨煮ヨーグルトボウル」を提供する。一見躊躇する組み合わせだが、しぐれ煮の甘辛さとヨーグルトのまろやかさがマッチする絶妙な一品に仕上がっている。

 このほか、広島ワシントンホテルでは広島名物の揚げかまぼこ「がんす」とバケットを掛け合わせた「がんすの和風ブルスケッタ」を提供するなど、ご当地食材との“おいしい掛け算”も多数考案した。

望月理恵子氏

 発表会には望月氏も登壇し、今回は「時間栄養学を考慮して監修した」と紹介した。時間栄養学では、内臓は朝食で目覚めると考えられており、それには主食である炭水化物とたんぱく質が必要だという。望月氏は「朝食できちんと体内時計をリセットすると心地よいスタートが切れる」とし、意外な組み合わせは必要な栄養素も考慮した掛け合わせになっていることを説明。「美味しくて体にも優しい朝食を楽しんで食べてほしい」と呼び掛けた。

 同メニューの提供期間は4月22日(火)~6月10日(火)まで。全国のワシントンホテル20施設、ホテルグレイスリー7施設、ホテルフジタ福井で提供する。各施設のメニューや外来朝食料金などは公式HPから。

東武トップツアーズ、教育分野の強化へ「STATION Ai」と連携

2025年4月15日(火) 配信

スポンサーボードの東武トップツアーズロゴとスタッフ

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)はこのほど、愛知県名古屋市にあるオープンイノベーション拠点「STATION Ai(ステーションエーアイ)」とスポンサー契約を結んだ。4月から同施設に名古屋支店が入居した。

 「STATION Ai」は、スタートアップの創出と成長を支援するための総合拠点として2024年に開業し、国内外から多様なプレイヤーが集うイノベーションハブとして注目されている。

 同社は今回の契約と支店の入居を機に、既存の「探究学習プログラム」や「地域課題解決型の教育旅行」などの教育分野の取り組みを強化していく。「STATION Ai」が持つネットワークや資源を活用しながら、地元教育機関やスタートアップ企業と連携した新しい学びのプログラムの共同開発を行う。また、観光、地域振興、DXの領域においても新たなビジネスモデルの構築を目指し、オープンイノベーションの実現へ向けた取り組みを推進していく考え。

 今後、同社はスタートアップ企業と共創を通じた新規事業の創出や、地域との共創による持続可能な社会の実現に貢献をはかる。次世代を担う人材育成も積極的に取り組み、社会課題の解決と新たな価値の創出に挑戦していく方針だ。

万博会場内に無料給水スポット32カ所設置 OSGコーポレーション

2025年4月15日(火) 配信

エブリィ 西ゲートゾーン

 機能水メーカーのOSGコーポレーション(山田啓輔社長、大阪府大阪市)は4月13日(日)に開幕した、大阪・関西万博の会場内32カ所に「無料給水スポット」を設置した。運営参加サプライヤーとして協賛し、来場者や運営スタッフの熱中症予防とプラスチックごみ削減を目指す。「マイボトルの中身が無くなれば、給水する」を啓発して広めてきたい考え。

 給水スポット設置は、万博の公式プログラム「TEAM EXPO2025」の共創パートナーとして登録されている「ステハジ」プロジェクトの一環。ステハジは、「使い捨ては恥ずかしい」という考え方のもと、さまざまな社会課題に対し、個人や企業、自治体などが一体となって行動変容に取り組むプロジェクト。現在406団体が加盟しているという。

 設置したのはエブリィ3台(ウォータークーラー)、エブリィスリム21台(ウォータークーラー)、IDOVA1台(電解アルカリ水素水)、ウォーターサーバー7台。給水器には「給水カウンター」機能を搭載して給水回数を計測し、給水回数やCO2削減量などサステナブルアクションの進捗状況を万博会期中に発信していく。

NAA、第2駐車場前広場を保育ルームの園庭に改装 子育て環境充実させ安定した人材確保へ

2025年4月15日(火) 配信

NRT Central Square Popo Park

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は4月1日(火)、第2ターミナルに隣接する第2駐車場ビル前中央広場をNRT Central Square Popo Park(ナリタ セントラル スクエア ポポ パーク)としてリニューアルオープンした。

 同社は安定した人材確保に向けて、空港スタッフが安心して快適に働き続けられる環境整備に取り組んでいる。今回は、空港スタッフの子育て環境の充実に向け、隣接する空港内保育ルームたんぽぽ専用の園庭を整備。空港スタッフの子供が安全にのびのびと遊べる環境の実現を目指す。

 また同広場内には、机やイス、植栽などを配置した憩いのエリアのほか、子供向け遊具を設けた公園エリアやイベントステージも整備。空港スタッフをはじめ、地域住民や空港の利用客にも休める場を提供する。

人気のビーフコンソメスープがカップラーメンに ANAフーズがカップ麺新発売

2025年4月15日(火) 配信

イメージ画像

 ANAフーズ(田中久敬社長、東京都港区)は4月14日(月)から、ANA公式ECサイトで新商品「ANAオリジナル ビーフコンソメラーメン」を売り出した。ANA機内のコンソメスープがカップラーメンになったもので、別添の特製トリュフフレーバーオイルで味変もできる。

 機内で人気の「ANAオリジナル ビーフコンソメスープ」のシリーズとして、これまでビーフカレーやビーフハヤシ、ミックスナッツを商品化していたが、今回は初のカップラーメンとなる。より多くの人に、手軽にスープの美味しさを味わってもらいたいと開発した。

 販売は「ANAショッピングA-style」と「ANAショッピングA-style ANA Mall店」「ANAフーズ LINE店」。5月以降は空港内ギフトショップ「ANA FESTA」で順次販売り出す。

 価格は1つ410円で内容量は86g(麺55g)。ECサイトはセット販売のみで、12食入りが5400円、24食入りが1万800円で送料込みとなっている。

東武トップツアーズ、愛知・名古屋アジア大会 公式パートナーに

2025年4月14日(月) 配信

アジア・アジアパラ競技大会は2026年9月~10月開催

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)はこのほど、愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会とパートナーシップ契約を結んだ。アジア競技大会の主催者であるアジア・オリンピック評議会(OCA)のスポンサー以外で、パートナーシップ契約を締結する企業は初めて。

 2026年に愛知県名古屋市で開催される第20回アジア競技大会、第5回アジアパラ競技大会で、同社はパートナーシップ契約に基づき、大会関係者の輸送およびその他関連サービスの運行を予定する。契約期間は26年12月31日(木)まで。

 アジア競技大会は、アジアの45の国と地域から最大1万5000人が参加する国際的なイベント。さまざまなスポーツ競技を通じて各国の交流を促進している。一方、アジアパラ競技大会では、障害者スポーツの普及と理解を深めるための貴重な機会を提供する。

【領土・主権展示館】「体感する展示」へ、4月18日リニューアルオープン

2025年4月14日(月) 配信

「体感する展示」へリニューアル

 内閣官房領土・主権対策企画調整室が運営する「領土・主権展示館」(東京都千代田区)は4月18日(金)午後1時30分にリニューアルオープンする。

 「若年層を含めたより多くの方に、日本の領土・主権をめぐる情勢について理解を深めていただけるように」(同館)と、年間約1万人が訪れる施設が、体験型学習ができるスポットへと生まれ変わる。

 大きな特徴は、従来の「読む展示」から、イマーシブ(没入)技術など最新の映像技術を活用した「体感する展示」へと転換し、30代未満の若い世代の来館を促す。

 さらに、地球を模した1㍍程度の球体に地図を投影した「デジタル地球儀~ハンズ・オン・アース~」では、授業で取り上げるべき内容を学習指導要領に沿ってわかりやすく解説。このため、「児童・生徒自ら考える総合学習や、探究の授業ニーズにも対応できる」(同館)としている。

 開館時間午前10時~午後6時。入館料は無料。