外国人旅行者が安心して旅行できる環境整備を 非常時対応用語集とマニュアル指針を発表(観光庁)

2021年3月31日(水) 配信

観光庁は3月30日、外国人旅行者向けに非常時対応用語集とマニュアルの指針を発表した

 観光庁は3月30日(火)、外国人旅行者向けの「伝わる表現」用語集と、非常時対応マニュアル作成の指針を発表した。

 災害などの非常時において、日本での災害対応に対する予備知識のない外国人旅行者に対し、取るべき行動を分かりやすい表現で翻訳した「伝わる表現」の用語集を作成した。

 用語集は、「表現編」と「単語編」で構成し、各災害の現場で使用が想定される用例と単語について、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語で翻訳した。

 翻訳にあたり、災害そのものの知識がない外国人旅行者にも配慮したほか、外国人旅行者の母国での表現を考慮した。

 従来では地震発生時に「強い揺れに注意してください」というアナウンスが行われていた。検討会による見直しで、どのように揺れを注意するべきか、具体的に取るべき行動を伝える必要があるとして「地震が来ます」や「体を低くして」、「頭を守って」など、表現を短文化し、外国人にも分かりやすい表現を推奨する。

 また、「多くの自治体などが、災害時の外国人旅行者対応のための事前準備ができておらず、観光関連事業者もこういった災害対応マニュアルの整備が進んでいないなどの課題があることから、「非常時対応マニュアル作成のための指針」を作成した。

 この指針では、「行政・関連団体向け」と「事業者向け」の2つを用意し、それぞれが連携して取り組むことも想定して内容を併記した。

 構成は、①減災②危機への備え③危機への対応④危機からの復興──の4段階のフェーズに分け、各地域の実情に応じて対応可能な範囲で参照、利用できるように整理した。

 参考資料として、現場ですぐに使える情報発信のテンプレートなども添付している。

KNTの東北キャンペーン始まる 7つのテーマで東北の魅力を紹介 震災から10年の節目に

2021年3月31日(水) 配信

4~9月にかけてキャンペーンを展開する

 KNT-CTホールディングス(米田昭正社長)のグループ会社である、近畿日本ツーリスト各社は4~9月まで、「ニッポン旅列島 東北キャンペーン」を実施する。東日本大震災から10年の節目に、東北の魅力を広く周知することで、復興と地域活性化につなげていく。

 同キャンペーンは、①東北の桜②震災から10年~防災ツーリズム~③旬の花めぐり④一度は見たい!東北のお祭り・イベント⑤フルーツ王国東北を味わう⑥東北が誇る世界遺産を巡る⑦乗り物でめぐる東北旅――の7つのテーマで展開する。

 そのなかの1つ、「震災から10年~防災ツーリズム」のツアーは、震災の記憶を受け継ぐとともに、防災のヒントを学ぶ旅を企画した。一例として、「語り部タクシーでめぐる仙台・荒浜地区と名取・閖上地区」は、宮城復興支援センターの講習を受けたドライバーが震災の被害を受けた場所に案内し、当時の状況や復興の過程を説明する。

 今回のキャンペーン対象地域は、東北6県(青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島)で、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの募集型企画旅行商品が対象となる(宿泊プラン、ダイナミックパッケージ含む)。

Visaタッチで改札通貨 南海電鉄が4月3日から実証実験開始

2021年3月31日(水) 配信

ゲート型の改札機。専用改札機は2種類ある。

 南海電気鉄道(遠北光彦代表取締役兼CEO、大阪府大阪市)は4月3日(土)から12月12日(日)まで、Visaのタッチ決済ができるクレジットカード「Visaタッチ」を利用した乗車の実証実験を行う。同社の100駅のうち16駅で実験し、本格始動に向けた課題を摘出する。新たな決済手段の導入で、外的変化に対応し、新規顧客の開拓などを目指す。

 3月30日(火)にビザ・ワールドワイド・ジャパンが開いたオンライン説明会で、南海電鉄鉄道営業本部の桑菜良幸統括部長は導入の背景について、コロナ禍以前は急拡大するインバウンド客で、駅の窓口の混雑が課題だったと説明。クレジットカード1枚で直接改札機から乗車できるようにすることで、混雑緩和と利便性向上を狙う。

 また、国内においてもサービス革新で自家用車や他の交通機関、移動そのものと他の通信手段との対抗をはかりたい考え。外向きのイメージの刷新に加え、社内のマインドチェンジも目論む。「どちらにもワクワク、ドキドキの体験を提供したい」と期待する。

 今回は都心に近い駅や関西空港など主要な駅、また高野山方面の無人駅など多様な16駅を摘出し、実験する。改札機は計32台、係員端末は16台を用意。決済は、その場でカードをかざして乗車する「都度利用型」と、あらかじめ同社の販売サイトで購入した企画乗車券などの情報をQRコードにして改札を通過する「事前購入型」がある。

 ビザによると、現在国内での公共交通機関のVisaタッチ決済導入は、12都道府県で実証実験を含め10プロジェクトが始動している。

 また、国内のタッチ決済対応カードは2020年12月末時点で3670万枚発行されており、決済対応端末の台数は18~20年の2年間で約11倍の伸び、取引件数は19年と20年比で12倍以上伸びているという。コロナ禍で消費者の安全意識が高まっていることから、今後も非接触決済として順調に伸長するとみる。

H.I.S.ホテルHD、リゾートホテル久米アイランド取得 沖縄におけるグループ全体の受客拠点に

2021年3月31日(水) 配信

ホテルのイメージ。名称は変更しない

 H.I.S.ホテルホールディングス(岩間雄二社長、東京都港区)は3月16日(火)、リゾートホテル久米アイランド(沖縄県・久米島)を取得した。

 国内旅行の人気旅行先である沖縄の原風景が残る同島に開発・発展の可能性を鑑み、HISグループ全体の沖縄における受客拠点になりうると判断。同島で最大の客室数を保有するリゾートホテル久米アイランドの事業を受け継いだ。

 ホテルの名称は変更しない。従業員も継続して雇用するほか、テナントも契約を引き継ぐ。同社の社員は運営・営業を実施するほか、リゾートホテル運営のノウハウの取得を目指し、販路を拡大する。

 久米島は、沖縄本島の西約100キロに位置する。1周に掛かる時間は車で1時間程度。海水浴とダイビングなどが人気だという。ホテルは島の東南に立地し、総客室数201室。敷地にはプールやテニスコート、宴会場などを有する。客室は南国情緒あふれるというスタンダートツインルームをはじめ、美しい海が望めるというデラックスツインルームから構成される。このほか、和室とベッドルームも備える。

 同社は2021年4月から25年までを5段階に分けて、エントランス・プールやレストランなどの共用施設と全客室の大規模なリノベーションを行う。また、観光客だけでなく久米島の島民も参加できるイベントを企画する。

 価格は1泊1部屋あたり、スタンダードツインルームが1万3200円から。デラックスツインルームは1万5400円から。和洋室は1万7600円からとなる。価格はすべて素泊まりで税とサービス料込み。

立教大学と金沢大学、観光人材育成で連携 加賀屋でインターンも

2021年3月30日(火) 配信

(左から)立教大学の郭洋春学長、加賀屋の小田禎彦相談役、金沢大学の山崎光悦学長

 立教大学と金沢大学は3月29日、加賀屋(石川県・和倉温泉)で観光をはじめとする総合的な研究や、教育・人材育成などの連携・協力に関する協定を結んだ。

 仲介役は加賀屋の小田禎彦相談役。出身校である立教大学と地元の金沢大学を結び、今後は両大学が加賀屋でのインターンシップなどを予定する。

 立教大学の郭洋春学長は「小田氏は観光業の中核人材育成において目指す人物像にふさわしい。金沢大学との連携で、新たなムーブメントを起こし、経済活性化につなげたい」と力を込めた。

 一方、金沢大学は2022年度に観光デザイン学類を設立する。山崎光悦学長は「(日本各地の)地域では観光の役割が大きくなっている。イノベーションを起こせる人材を育成したい」と意気込んだ。

じゃらん、プロドライバーが選ぶ東名・新東名SA・PAの「満足度」「穴場」ランキング発表

2021年3月30日(火)配信

「じゃらん」SA・PA満足度ランキング【東名・新東名】

 リクルートライフスタイル(淺野健社長、東京都千代田区)が企画・編集する旅行情報誌「じゃらん」はこのほど、運送やタクシー、高速バスなど職業ドライバー約1000人を対象に、東名・新東名高速道路の全サービスエリア・パーキングエリア(SA・PA) の中から、「利用して良かった(満足度)SA・PA」「穴場だと思うSA・PA」のランキングを発表した。

 調査の結果、「満足度」1位は海老名SA(下り)が輝き、続いて2位に足柄SA(下り)、3位に海老名SA(上り)が選ばれた。一方の「穴場」1位は鮎沢PA(下り)となり、続いて2位に駒門PA(下り)、3位に中井PA(下り)が選ばれた。

「じゃらん」穴場だと思うSA・PAランキング【東名・新東名】

 調査は2020年10月27日(火)~29日(木)までの3日間、関東・東海1都11県在住の20代~60代男女の職業ドライバーを対象に、インターネットで実施した。有効回答数は1086人。

 同社によると、「満足度」1位の海老名SA(下り)は、日本最大級の利用者数を誇り、2020年7月に「EXPASA海老名」としてリニューアルオープンし、高速道路初出店の店も登場。同年10月から高速道路初となるスマートフォンで料理を注文決済できるサービスも導入され、混雑時の強い味方になっているという。

 「穴場」1位の鮎沢PA(下り)は、足柄SAの1つ手前にあり、比較的空いていること、おいしいごはんがあることなどが支持の理由だと述べた。2位の駒門PA(下り)は空いていることに加え、「施設がきれい」「ごはんがおいしい」ことなどが支持された。17年にリニューアルし、御殿場の郷土料理が楽しめるほか、富士山の伏流水が自由に飲めることも魅力の1つと述べた。

壱岐のフードロス解決に 和食に合うクラフトジンのクラファン開始 壱岐リトリート 海里村上

2021年3月30日(火) 配信

壱岐の蔵酒造×壱岐リトリート海里村上  コラボプロジェクト

 温故知新(松山知樹社長、東京都新宿区)が運営する壱岐リトリート 海里村上(大田誠一総支配人、長崎県壱岐市)は5月9日(日)まで、「和食に合うクラフトジン」を壱岐の蔵酒造と共同で作成する、クラウドファンディングを行う。目標金額は100万円。

 新型コロナウイルス禍での観光客激減に伴うフードロス問題を解決する目的で制作した。

 壱岐の伝統芸能である壱岐神楽にちなみ、「壱岐クラフトジン─神楽─」と命名。アスパラやイチゴ、木の芽、柚子、橙、はちみつ、モリンガ、ウニの殻、海里村上の温泉成分の結晶などをボタニカルに、普段は破棄されてしまう壱岐産の素材を選定した。

 支援の返礼品にはクラフトジン1本(700㍉㍑)が付くほか、壱岐の新鮮野菜ペアリングパック(7000円)、壱膳ペアリングパック(8000円)、ミラクルツリーモリンガパック(9000円)、勝本朝市ペアリングパック・壱岐産手作り干物セット(9000円)などが贈られる。いずれも税込み価格、送料込み。

「新」感染対策モニターツアー実施へ 旅行業界で「新しい旅のかたち」検証 JATAと会員会社

2021年3月30日(火) 配信

池畑孝治理事・事務局長

 日本旅行業協会(JATA、坂巻伸昭会長)は3月29日(月)、最新の知見を取り入れたウィズコロナ時代の「新しい旅のかたち」を検証するため、会員旅行会社主催の「『新』感染対策モニターツアー」を4月上~中旬に実施すると発表した。

 出発前のPCR検査や、健康チェックシートを活用した体調管理などの対策を講じたうえでツアーを実施し、主催旅行会社から提出される報告書やアンケートを基に効果検証や課題抽出を行う。結果は5月中旬を目途にレポートを公表し、今後の安心安全な旅行実施に向けた検討材料とするとともに、旅行会社とお客の双方を対象とした感染対策に反映していく。

 モニターツアーでは、①陽性判明時のお客による報告体制の確立②COCOAアプリの登録③ツアー実施前PCR検査(必須)④健康チェックシートを活用した体調管理(旅マエ1週間、旅ナカ、旅アト2週間)――の対策を講じる。また、旅行会社や宿泊施設、運輸機関、観光事業者は各々のガイドラインを順守し、お客は「新しい旅のエチケット」を守ることが前提となる。1泊2日以上の日程で実施し、目的地は任意とする。

 同日に東京・霞ヶ関の本部で開いた会見で、池畑孝治理事・事務局長は「より安心安全な旅行を、ウィズコロナ時代の『新しい旅のかたち』に反映をさせるとともに、お客様や地域に受け入れてもらえるよう、そして医療従事者に過度な負担をかけないように取り組んでいく」と力を込めた。

 また、PCR検査について、「今回はPCR検査を必須としているが、今後の国内旅行すべてにPCR検査が必要とは考えていない」との考えを示した。

 モニターツアーを主催する旅行会社は、クラブツーリズムやJTBメディアリテーリング、エイチ・アイ・エス(HIS)など12社で、各社1ツアー以上を実施し、参加人数の総数は120~200人を想定している。

 なお、旅行代金は各社が設定し、経費は主催各社の負担とする。参加費はお客負担で、国からの補助はない。

 クラブツーリズムは、今回のモニターツアーについて、1泊2日のバスツアーを3月25日(木)から販売している。既に定員の半分ほど予約が入っているといい、予約客の年齢層について、同社広報の横畠麻実氏は「他のツアーと変わらず、60~70代のお客様が申込みをされている」と明かした。

 モニターツアーの実施旅行会社は、次の通り。

 エイチ・アイ・エス(HIS)▽沖縄ツーリスト▽クラブツーリズム▽JTBメディアリテーリング▽JTBロイヤルロード銀座▽T-LIFEホールディングス/タビックスジャパン▽東武トップツアーズ▽日本旅行▽阪急交通社▽名鉄観光サービス▽読売旅行▽ワールド航空サービス

道の駅とまちあるき整備事業の公募開始 応募は7月30日(金)まで(観光庁)

2021年3月30日(火) 配信

観光庁は7月30日まで、「まちあるき」「道の駅」など観光振興事業の公募を行う

 観光庁は7月30日(金)まで、観光振興事業の一環として、訪日外国人を含む旅行者のために、観光地の旅行環境を整備する事業を募集する。応募は、観光地の「まちあるき」の満足度向上整備支援と、「道の駅」インバウンド対応拠点化整備の2区分で受け付ける。

 2021年度観光庁関係予算で10億3700万円を充当し、補助率は「まちあるき」「道の駅」ともに2分の1以内。

 「まちあるき」事業では、駅などから個々の観光スポットに至るまでの散策エリアにおける「まちあるき」の満足度向上をはかる。観光庁が指定した21年度指定市区町村(訪日外国人旅行者の来訪がとくに多い、またはその見込みがある観光地)が対象。

 応募締切は7月30日(金)午後5時。

 「道の駅」事業では、「まちあるき」事業同様に、訪日外国人旅行者が多い道の駅などを対象に募集する。

 なお、多言語対応とキャッシュレス決済環境をすでに整備しているか、実施項目に含まれていることが条件となる。

 応募は4月30日(金)、6月11日(金)、7月30日(金)の計3回行う。

中部国際空港の本格フレンチ閉店、5月9日まで特別コース提供

2021年3月30日(火)配信

滑走路を間近に望む絶好のロケーションのアリスダイニング

 中部国際空港セントレア(愛知県常滑市)第1ターミナル内にある本格フレンチレストラン「アリスダイニング」が、5月9日(日)をもって営業を終了する。16年間の感謝を込め、4月1日(木)から閉店までの約1カ月間、同店のプロデューサー・石鍋裕氏直伝の特別フレンチを提供する「QUEEN ALICE“THE FINAL”」を実施する。

 期間中、特別コースの「シェフおまかせコース」を提供する。ランチがウェルカムドリンク、前菜、温前菜、魚料理、肉料理、デザートの全6品。ディナーではここれにスープ、お口直しを追加した全8品となる。

写真はイメージ

 料金は、ランチが5000円(税・サ料込)、ディナーが1万円(同)。

 営業時間は、ランチが午前11:00~午後2:30(最終受入時間午後1:30)、ディナーは午後5:00~9:00(同7:00)まで。定休日は祝日を除く水曜日。予約方法は、電話もしくは一休.comウェブサイト内の同店ページから。いずれも来店希望日の3日前午後4:00までの要予約。

 なお、セントレア公式LINEでは、ランチコース料金が500円割引、ディナーコース料金が1000円割引となる、限定クーポンを配布している。1グループ4人まで、ほか優待・割引との併用は不可とする。