伝説の女将・橋本キヨの生涯を描いた「越後の華乃城」(自由国民社)発刊 「白玉の湯 華鳳」女将・飯田美紀子〈著〉

2025年3月12日(水) 配信

飯田美紀子〈著〉「越後の華乃城」

 昭和から平成の激動の時代を駆け抜けた「越後の三女傑」と言われた、伝説の女将・橋本キヨの生涯を描いた「越後の華乃城」が4月4日(金)、自由国民社から刊行される。著者は橋本キヨさんの娘であり、「白玉の湯 華鳳」女将の飯田美紀子氏。

 橋本キヨは、昭和の足音が聞こえるころに生を受けた。独学で得た教師の職を辞して大地主の家に嫁いだものの、農地改革の荒波を受け苦難の生活を送る。

 その後、本人の強い意志で、40歳を過ぎて温泉旅館を創業。素人女将ながらに奮闘し、持ち前の機転と行動力を駆使して宿を成功させようと一心に突き進む。やがて小さな温泉旅館を、新潟一の規模を誇る「白玉の湯 泉慶・華鳳」へと育て上げる。

 本書は、宿を大きくしたキヨの経営手腕や、お客様へのおもてなしの心、女将を継いだ娘たちへの愛情、そして共に宿を創業し、公私ともに生涯のパートナーとなった飯田正晴氏との絆など、娘である飯田美紀子女将の視点から丹念に綴られている。

 逆境に立ち向かう姿勢や、チャンスを見出す臨機応変さ、お客様からもらったヒントで事業を成長させる行動力など、観光・旅館業界に関わる人には参考になるエピソードが多い。また、今もなお人々の記憶に生き続ける伝説の女将の物語としても感銘を受ける1冊。四六判248㌻。2200円(税込)。

 「白玉の湯 泉慶・華鳳」は旅行新聞新社主催の第50回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で総合1位を獲得している。

 問い合わせ=自由国民社 ☎03(6233)0783。eメールpr@jiyu.co.jp

日本旅館協会「オーバーツーリズム解消セミナー」開く 住民・旅行者・事業者すべてを受益者へ

2025年3月12日(水) 配信

セミナーのようす

 日本旅館協会(桑野和泉会長)は、東京ビッグサイトで開催された第53回国際ホテル・レストラン・ショーで、セミナー「オーバーツーリズムから、地域のミライを考える」を開いた。オーバーツーリズムが各地で課題となるなか、地域住民や観光事業者、旅行者すべてを受益者とするために、先行事例を通じて持続可能な地域観光のミライについて考えを深めた。

 第1部の「広がれ! ツーリストシップ」では、住民や旅行者、働く人など観光地に集うすべての人が意識すべき心構えを発信するツーリストシップ代表理事の田中千恵子氏が登壇した。オーバーツーリズムの具体的な課題として、観光客の増加による駐車場不足や、公共交通機関の混雑のほか、旅行者のマナー違反によって、住民が不利益や不信感を募らせていることを挙げた。

田中千恵子氏

 こうしたなか、同団体では旅先に配慮したり、貢献しながら、交流を楽しむ姿勢やその行動を示した「ツーリストシップ」を提唱してきた。

 具体的には、ゴミの持ち帰りや信仰の場で静かにすること、地域の歴史や文化を知ることや、地元住民との交流を促している。

 これを多くの訪日客に広めるため、

「あつまれ!はたらくくるまinあみプレミアム・アウトレット」 3月20日に開催

2025年3月12日(水) 配信

イベントイメージ

 あみプレミアム・アウトレット(茨城県・阿見町)は3月20日(木・祝)、地域の5団体と連携し、「あつまれ!はたらくくるまinあみプレミアム・アウトレット」を開く。車両展示や記念撮影が楽しめる家族向けのイベント。

 アウトレット周辺や県内に事業拠点を構える企業や団体と協業し、バスやレッカー車、競走馬を運ぶ馬運車、農業用大型トラクターなど5種類の「はたらくくるま」がそろう。

 子供向け体験イベントとして、関東鉄道が「おえかきバス」を1台提供する。午前10~11時まで、バスの車体に好きな絵を描けるお絵描きタイムを実施する。状況により予定より早く終了する場合もある。絵を描いたバスはアウトレットの運行路線を含む県内各エリアの路線バスとして運行する。

 日本自動車連盟(JAF)は車両展示と「子ども安全免許証」発行イベントを実施する。レッカー車との記念撮影や、顔写真入りのカード作成が無料でできる。

 イベント開催日は人気アニメ「パウ・パトロール™」とのコラボレーションイベントも実施中。フォトスポットでの記念撮影やスタンプラリーが楽しめる。

観光庁「宿泊施設サステナビリティ強化支援事業」、公募要領と申請受付期間を公開

2025年3月12日(水) 配信

観光庁(写真はイメージ)

 観光庁は3月24日(月)、訪日外国人旅行者の受け入れに向けて、宿泊施設が実施するサステナビリティの向上に関する取り組みを支援する「宿泊施設サステナビリティ強化支援事業」の公募を開始する。これに先立ち、同10日(月)から公募要領と申請受付期間を観光庁ホームページ上に公開した。

 同事業は、宿泊施設で省エネ設備などの導入に要する経費の一部を助成する。これにより、訪日外国人旅行者の受け入れに向けて、旅館・ホテルなどの宿泊施設が実施するサステナビリティの向上に関する取り組みを支援するもの。省エネ型ボイラー、太陽光発電、省エネ型空調などの導入支援を行う。

 3月17日(月)には特設サイトを公開予定。申請締め切りは5月30日(金)午後5時まで。

喜泉閣(宇奈月温泉)、自己破産申請へ(帝国データバンク調べ)

2025年3月12日(水) 配信

 喜泉閣(坂井泉代表、富山県黒部市)は2月28日(金)に事業を停止して、弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は約8億円。

 同社は1926(大正15)年2月創業。52(昭和27)年8月に法人改組された。黒部市の宇奈月温泉で旅館を運営していたが、「従前より設備資金が負担となり、2010~11年にかけて一部金融機関の債権がサービサーに譲渡されるなど、厳しい資金繰りを余儀なくされていた」(帝国データバンク)。

 その後一部金融機関から支援を得て営業面の強化に努め、18年6月に「グリーンホテル喜泉」から「お酒のお宿喜泉」に変更。懐石料理とともに日本酒を多数そろえ、銘柄の飲み比べが可能な宿泊プランを販売するなど差別化が奏功。19年8月期の年間収入高は約2億8500万円を計上していた。

 しかし、新型コロナの影響で宿泊客数が減少。23年以降はコロナ禍の落ち着きとともに宿泊客数が増加に転じ、24年8月期の年間収入高は約2億600万円を計上したものの、「食材や光熱費などの高騰による売上原価と販管費の上昇分を宿泊単価に転嫁しきれず、従前からの借入金も重荷となり事業の継続を断念した」(帝国データバンク)としている。

白浜・椿温泉の湯治宿「しらさぎ」が自炊室一新 リモートワークもできる空間に

2025年3月12日(水) 配信

リニューアルした自炊室

 ホテルしらさぎ(熊野幸代女将、和歌山県・白浜町)は3月5日(水)、「湯治のできる宿 しらさぎ」の自炊室をリニューアルオープンした。Wi-Fi環境も整え、リモートワークも可能な空間に生まれ変わった。

 白浜町の椿温泉は古くから湯治場として知られており、以前はどの宿でも自炊ができ、多くの湯治客が訪れていたという。一方、現在では自炊湯治ができる宿はしらさぎのみ。関西圏でも自炊湯治ができる宿は少なくなっているという。こうしたことから、同宿の熊野女将は椿温泉の湯治文化を未来に継承しようと15年前からPR活動を展開。講演やテレビ出演などを通し、若い世代への発信に努めている。

若い世代に向けた湯治館客室一例

 同宿は新たな湯治として、ストレスや悩みを抱えた都市部労働者に訴求し、温泉による体への効果に加え、心も元気になることを目指す。また、湯治客と地域の人や産業をつなぐ場としての役割も担っていきたい考え。

赤べこ好きを増やす! 会津若松・七日町に「アカベコランド」オープンへ

2025年3月12日(水) 配信

観光客向けに土産販売や絵付け体験も

 アカベコランド(渡邊高章社長、福島県会津若松市)は3月15日(土)、2店舗目の「アカベコランド 七日町店」(会津若松市七日町8₋4)をオープンする。赤べこ好きを増やしたいと、土産品の販売や絵付け体験などを実施する。

 同社は、地場のモノづくりが地域文化を育み、持続的な地域づくりに寄与すると考え、観光客向けの同施設を展開。昨年4月、一箕町に1号店をオープンした。商品は伝統的な赤べこだけではなく、多種多様なものや関連する土産品も用意する。

 カフェをイメージした絵付け体験コーナーや、実際に職人が赤べこを制作しているところを見学できる製作場も設ける。

 営業時間は午前10~午後5時まで。

北区で3月22日に自然と触れ合うイベント開催 水辺資源の活用促進を

2025年3月12日(水) 配信

「AKABANE PICNIC FESTA2025」

 東京北区観光協会(大前孝太郎代表、東京都北区)は3月22日(土)、岩淵水門(赤水門、青水門)周辺と荒川知水資料館amoa(北区志茂 5-41-1)で「AKABANE PICNIC FESTA2025」を開く。都会のなかで自然と触れ合うアウトドア体験イベントで、北区の水辺資源の活用促進が目的。今年で4回目となる。

 北区の銭湯資源を生かしたサウナ体験「サウナアイランド東京2025」は、北区のラジオ局、しぶさわくんFMの番組「みんなでサウナ」とのタイアップ企画。荒川の河川敷に6種類のサウナが登場する。各120分の時間制で3回実施する。各回最大40人で事前予約制となる。料金は4000円。詳細はしぶさわくんFMサイトへ。

 プロのガイド付きで荒川の自然を楽しむラフティングツアー「ラフティング体験 by SOTOLABO」は、旧岩淵水門エリアを中心に、都市の風景と自然の調和を楽しむコースを巡る。こちらも事前予約制で有料となっている。予約はWebから。

 荒川知水資料館amoaでは、1日限定の「amoaカフェ」をオープンする。北区企業の銘品を取りそろえるほか、東洋大学国際学部の学生が考案し、赤羽の「カフェ&ネオ大衆new-mon」とコラボレーションして生まれた「赤水門ソーダ」「青水門ソーダ」なども販売する。

2つの観光列車に貸切乗車する四国の旅 ジャルパック×JR四国

2025年3月11日(火) 配信

「四国まんなか千年ものがたり」 しあわせの郷(イメージ)

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)は3月11日(火)、四国旅客鉄道(JR四国、四之宮和幸社長、香川県高松市)と共同で、人気の2つの観光列車に乗車する四国の旅を売り出した。毎年実施している好評のツアーで、貸切乗車できるのがポイント。

 JR四国の2つのものがたり列車、「四国まんなか千年ものがたり」「伊予灘ものがたり」に乗車。車内では、車窓風景と地元食材を使った食事が楽しめる。「伊予灘ものがたり」には、JALふるさとアンバサダーが同乗する。また、ツアーでは、四国を代表する観光地の金刀比羅宮や道後温泉、松山城なども案内する。

 東京発の2人1室利用時の1人料金は24万円。ツアーは抽選販売となっており、第1次抽選の応募は3月11~30日まで、第2次抽選が3月31~4月28日まで。

しだれ梅、3月16日の週まで見ごろ続く見通し 三重県津市の「鈴鹿の森庭園」

2025年3月11日(火) 配信

樹齢100年以上、日本最古の呉服しだれと考えられる「天の龍」

 赤塚植物園(赤塚耕一社長、三重県津市)はこのほど、しだれ梅の研究栽培農園「鈴鹿の森庭園」(三重県鈴鹿市山本町)の代表的な品種「呉服(くれは)しだれ」が見ごろを迎えたと発表した。今年は昨年より開花が3週間遅れたが、3月16日の週まで見ごろが続く見通し。

 同庭園は日本伝統のしだれ梅の剪定技術「仕立て技術」の存続と継承のための施設。高さ約7メートル、樹齢100年以上で日本最古と考えられる呉服しだれ「天の龍」「地の龍」をはじめ、約200本を職人が一本一本丁寧に剪定している。2014年から、開花時期の一般公開を開始。今年は3月下旬まで開園している予定だ。

 2月28日(金)からは夜間ライトアップを実施しており、幽玄の世界が人気を集めている。公式インスタグラムではフォトコンテストも実施する。今年が7回目。

 営業時間は午前9時~午後8:30まで。入園料は開花状況による変動性で、700~1800円。小学生は半額、未就学児は無料。