ワールド旅行(宇都宮市)が自己破産 負債は約1億円(帝国データバンク調べ)

2022年6月24日(金) 配信

 ワールド旅行(斎藤道雄社長、栃木県宇都宮市、栃木県知事第3種553号登録)は5月20日(金)までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は約1億円。

 同社は2000(平成12)年9月に設立した旅行代理業者。全国旅行業協会(ANTA)会員。

 宇都宮市を中心とした栃木県内の事業所や一般個人を対象に、国内旅行や海外旅行の企画・旅行業務を手掛けていたほか、大手旅行会社のツアーパッケージ商品を販売していた。地元に密着したサービス体制で固定客を確保し、事業規模は小さいながら相応の知名度を有していた。

 しかし、20年以降は、新型コロナの影響で旅行需要が大幅に減少。同社も近年の売上は1億2000万円前後で推移していたが、21年3月期の年間売上高は約1100万円にダウン。持続化給付金などでしのいでいたが、赤字決算を余儀なくされ、今年に入っても業況は改善せず、事業継続を断念した。

日本温泉協会が箱根で総会開く 100周年に向けて「日本の温泉文化」をユネスコ無形文化遺産登録へ 笹本会長が留任

2022年6月23日(木) 配信

笹本森雄会長

 日本温泉協会(笹本森雄会長、1202会員)は6月21日(火)、神奈川県・箱根湯本温泉の湯本富士屋ホテルで2022年度会員総会を開いた。温泉地での開催は3年ぶりで、約150人が出席した。任期満了に伴う役員改選では笹本会長が留任し、設立100周年に向けて「日本の温泉文化」をユネスコ無形文化遺産への登録を目指す。

 笹本会長は冒頭、「この2年間は新型コロナに明け暮れた。まだまだ回復には至っておらず、Go Toに変わる新しい旅行需要キャンペーンに期待したい」とあいさつした。さらに「再生エネルギーでは地熱が注目されているが、国はこれまで規制していた国立・国定公園内での地熱発電を許可する方針を明確にし、改悪の方向への転換を行った」と受け止め、「とくに今年は5年に1度の温泉保護に関するガイドラインの見直しが行われる。有意義なエネルギー政策との共生をはかり、限りある温泉資源の保護のために活動していく」と力を込めた。

前田眞治学術部委員長

 学術部の前田眞治委員長は、「日本温泉協会は学術部を有しており、温泉の安心・安全についても、正しい発信ができる体制をとっている」と強調した。外国人旅行者の受け入れ再開にあたり、10カ国語に対応したお風呂でのエチケットポスターの掲示なども呼び掛けた。

 今年度は引き続き、関係組織と協力して新型コロナウイルス感染拡大防止対策に加え、6年後に迎える協会設立100周年に向けて、「日本の温泉文化」をユネスコ無形文化遺産登録へ準備を進めていく。さらに温泉が健康増進に効果をもたらすことのエビデンス収集調査などにも取り組む。

 なお、次年度の総会は23年6月に湯原温泉(岡山県真庭市)で開催することを決めた。

大山正雄氏

 総会終了後には、同協会前会長で相談役の大山正雄氏が記念講演「箱根火山と箱根温泉について」を行った。

温泉文化シンポジウムのようす

 その後、高崎商科大学特任教授の熊倉浩靖氏をコーデネーターに、玉造温泉、草津温泉、箱根温泉、日本秘湯を守る会の代表者が登壇して、温泉文化シンポジウムを開いた。

DMOが欲しがる人材に 観光地マーケティング・デジタル分析セミナー開く(JATA)

2022年6月23日(木) 配信 

2日目のリアルワークには16人、オンライン含めセミナー全体では約160人が参加

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は6月13(月)、14(火)、21日(火)の3日間、「観光地マーケティング・デジタル分析セミナー」を開いた。着地型観光が主流となっているなか、観光地域づくり法人(DMO)との関わりが必要になるとし、DMOが欲するマネージメント人材となるため、マーケティングの基礎的な知識や、デジタル分析の方法を実践で学んだ。

 セミナーはリアルとオンラインで開き、約160人の申し込みがあった。旅行会社は、JTBや日本旅行、エイチ・アイ・エス(HIS)、クラブツーリズムなど17社が参加した。

 講師には國學院大學観光まちづくり学部や日本観光振興協会、白馬村観光局、下呂温泉観光協会などから、有識者やDMOにおけるマーケティングの実践者を招いた。

 14日はリアルワークとして、日本観光振興協会が提供する「観光予報プラットフォーム」や、内閣府が提供する「地域経済分析システム(RESAS)」を活用した観光カルテを制作した。

 観光カルテは、地域のWebサイトのアクセス状況や観光入込客数、延べ宿泊者数、旅行消費額、来訪者満足度、リピーター率──など、DMOの形成や確立に関わる重要なデータをグラフなどで表してまとめたもの。これらのデータは、DMOの事業目標値となる業績評価指標(KPI)として利用される。

 リアルワークに出席した参加者は、「普段は地域活性化や地方創生などの分野で自治体と仕事をしている。今回学んだことを、各自治体へ効果的に提案するツールとして使っていきたい」と語った。

 主催者であるJATA国内旅行推進部の高井晴彦部長は、「DMOとの関わり方として、旅行会社はマーケティングとマネージメントの面ではまだ希薄。セミナーの学びを日々の営業活動に役立てていただき、マーケティング・マネージメント人材としてDMOと関わっていただきたい」と力を込めた。

 第2回セミナーは、10~11月ごろの開催を予定する。

HIS、夏休みの予約動向発表 国内はコロナ前の9割まで回復

2022年6月23日(木) 配信

全都道府県のうち約9割が前年の予約者数を上回った

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)はこのほど、夏休み(2022年7月21日~8月31日)の予約状況から、旅行動向を発表した。国内旅行の予約者数はコロナ禍前の2019年の9割弱まで回復し、全都道府県のうち約9割が前年の予約者数を上回った。

 予約数は21年6月13日(月)比で386・4%増だった。平均単価は同年比7・9%減の7万9500円。同社は「航空各社が緊急事態宣言の解除で増便したことで、飛行機の座席が取りやすくなった」と増加の要因を分析した。県別の予約者数では、沖縄県が1位。2位は北海道、3位は長崎県だった。

国内の予約者数ランキング

 人気出発日は、多くの学校の夏休み初日となる7月21日(木)。「週半ばを含め、手ごろな金額で楽しみたい要望も多い」と分析。2位は7月24日(日)で、3位は8月17日(水)。

出発日ランキング

 海外旅行は21年6月13日(月)比2091・1%増と大幅に増えた。今年はレジャー目的での渡航者が多く占めたが、引き続き減便などの影響もあり、予約者数はコロナ禍前の19年比約90%減となった。

 平均単価は21年比32・5%増の21万3600円。「数年控えていた海外旅行が可能になった心理的欲求から、高サービスを望む利用客が多くいる」という。さらに、原油価格高騰による燃油サーチャージの値上がりも影響した。 
 
 行き先別予約数では、1位はハワイだった。夏における海外旅行の予約者数の20%を占めている。2位はバンコク。「(両国は)現地入国する際、ワクチン接種証明書の提示者に、PCR検査の陰性証明の提出を免除していることが主な要因だ」としている。

海外旅行予約者数ランキング

公共事業の一層の充実へ 国際観光施設協会 総会を開く

2022年6月23日(木)配信

鈴木会長

 国際観光施設協会(鈴木裕会長、231会員)は6月15日(水)、ホテルメトロポリタン エドモント(東京都千代田区)で2022年度通常総会を開いた。今年度は、観光庁などの関係機関、地方自治体、関係観光団体と密接に連携し、受託調査研究事業を積極的に行い、協会の基盤を強化する。委員会の活発かつ効率的な活動を進めつつ、公共事業の一層の充実をはかる。

 また、公益事業として、3項目を掲げた。地域の自然や土地の力を生かす、賢く小さなエネルギーのシステム「エコ・小」の普及、啓蒙では、ハイブリッド厨房と食器洗浄の知見を生かした地域エコ・小セミナーを開催。併せて、観光施設での「木づかい運動」、国産木材「美蓄のすすめ」を主題に具体的な活用提案と普及運動を行う。

 土地の力を生かしたまちづくりの手法としては、データの活用することで宿泊施設のコンシェルジュ化をはかる「町じゅう旅館・ホテル」の実践に努める。日本人、外国人双方のために施設の利便性や安心安全のための調査研究の成果などを社会全般に提供する事業では、多方面に移動可能な電動車イスの普及と、新しいユニバーサルデザイン客室入口の自動片引き戸の開閉システムを研究開発し普及に努める。

 鈴木会長は冒頭、協会が推進する観光型スマートシティ「リンクドシティ」と防災に関する考え方「フェーズフリー」の研究について説明し、「来年は関東大震災が発生してから100年目となる。この(節目の年を)契機に、ジョルダンとジョルテが開発を進める「リンクドシティ」のプラットフォームに防災アプリと言語アプリを組み込むなど、ブラッシュアップしていきたい」との考えを表明。また、「リンクドシティ」という仕組みに多くの自治体が関心を示しているとしたうえで、会員に注目と参画を呼び掛けた。

HIS、グランピング施設を初開業 「満天ノ 辻のや」(石川県小松市)内に

2022年6月22日(水) 配信 

完成イメージ

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は7月25日(月)、「満天ノ 辻のや」(石川県小松市)内にグランピング施設「GLAMHIDE WITH DOG KOMATSU」(グランハイド ウィズ ドッグ コマツ)をオープンする。HISによるグランピング施設の運営は初めて。北陸で初めて愛犬と一緒に過ごすことを目的に営業するという。
 
 コロナ禍で旅のスタイルが変化し、身内で気軽に楽しむことができるアウトドアが注目を集めるなか、家族の一員としての認識が高まる愛犬と楽しい時間を過ごしてもらう。さらに、グランピングはテントの設営や食材の準備などが不要でアウトドア初心者でも参加しやすく、手軽でゆったりとした新しいキャンプスタイルとして近年人気になっていることを鑑みて、開業を決めた。
 
 北陸初の愛犬と一緒に過ごしてもらうことを目的に開く同施設は、小型から大型からまで愛犬と一緒に心身ともにリラックスし、自然を満喫してもらう。各棟に備える約165平方メートルのプライベートエリアでは、リードを外して遊ぶことができる。

 また、天候に左右されず毎日利用できるよう、ドームテントタイプの客室と、囲炉裏テーブルを備えた食事スペースを利用者ごとのプライベート空間として分ける。食事は囲炉裏を使った焼き物と小鉢などを用意。「満天ノ 辻のや」の料理長田中剛氏が監修し、四季折々、地元の新鮮な食材を使う。宿泊客は同旅館の大浴場を利用することができる。

 7月25日(月)には2棟、10月上旬に残りの5棟を開く。予約は6月22日(水)から受け付けている。価格は2人1室利用時、大人1人1泊2食付きで1万3000円(税込)。

ANHA、要望活動を積極的に 会員支援で宿泊産業復活へ

2022年6月22日(水)配信

冒頭あいさつを行う全日本ホテル連盟の清水会長

 全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長、正会員230ホテル)は6月13日(月)、東京都内のホテルで2022年度通常総会を開いた。22年度は、政府による経営支援策の要望活動や支援事業に積極的に参画し、宿泊産業復活のための会員支援に取り組んでいく。

 同連盟は昨年度、創立50周年の節目を迎えた。清水会長は昨年度の事業を振り返り、周年を契機に新たな理念「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」の策定、連盟の名称変更のほか、正会員以外の会員も事業活動に参加できるように支部規約を改正したと報告。「サステナブルな連盟にしていかなければならない」と強調した。

 来賓としてあいさつに立った観光庁観光産業課長の柿沼宏明氏は、隣県から地域ブロックに対象を拡大している県民割について言及。最終的に全国向けの国内観光需要喚起策への展開を予定していると述べ、「宿泊業界の声を背負う立場の観光庁として、なんとか早期に開始できるように働き掛けていかなければならない」と力を込めた。観光庁として「宿泊施設をはじめとする地域の再生と高付加価値化を実現していきたい。宿泊施設と手を携えて、地域を良くしていきたい」考えを述べた。

 22年度の主な事業計画として、新型コロナウイルスの感染防止と社会経済活動の両立を目指し、会員ホテルの価値向上、宿泊客の安全・安心の確保のための事業を、重点的・効率的に実施するとした。具体的には、政府による経営再建や雇用維持などの経営支援策の要望活動や、国の支援事業に積極的に参画して宿泊産業復活のための会員支援に取り組む。

 このほか、国の観光政策に積極的に提言し、関係省庁や関係機関と連絡協調して観光立国の実現に寄与。基幹産業を担う会員ホテルの経営強化をはかる団体としての存在価値を発揮するなど、22年度で積極的に取り組む活動内容を盛り込んだ。

 なお、昨年度に引き続き22年度の年会費を減免する議案が可決承認され、昨年度と同様に正会員は全額免除、準会員は従前通り、賛助会員は半額に決めた。また、22年3月31日(木)をもって粉川季雄業務執行理事、今回の総会終結のときをもって長谷川智英理事が退任。新任として業務執行理事に有野一馬氏、理事に藤橋由希子氏が選任され、可決承認された。

 そのほか、コロナ禍により開催を延期していた創立50周年の記念式典について、11月15日に東京都千代田区の東京會舘で開催予定と発表した。

だいこんの花、客室「もみじ」一新 木漏れ日や森の雰囲気感じる

2022年6月22日(水)配信

窓にこだわった客室「もみじ」

 温泉山荘だいこんの花(髙橋弘行社長、宮城県・遠刈田温泉)はこのほど、客室「もみじ」をリニューアルした。宿のブランドコンセプト「この居心地がちょうどいい」を体現しようと、日中は木漏れ日を射しこみ、夜には静かな森の雰囲気を感じることができる客室に仕上げた。

 フローリングやタイルなどの建材をはじめ、照明やインテリアなどについては、スタッフが地元の大工と打ち合わせをしながら、さまざまな品を手に取り、比較した。とくに、窓にこだわり、景観や採光、森の空気を取り入れることで、季節や時間の移ろいや、その日の天候などの変化を室内に居ながら感じることができるようにもした。

 林を望む露天風呂は季節ごとに違った景色のほか、足を伸ばし肩まで浸り、森に身を委ね心が解放されるひとときを楽しめるという。

足を伸ばし肩まで浸り、森に身を委ね心が解放されるという露天風呂

望楼NOGUCHI函館(北海道・湯の川温泉) 7月1日(金)、WAMODERNルームの客室展望風呂リニューアル

2022年6月21日(火)配信 

改装後の展望風呂イメージ

 北海道湯の川温泉の望楼NOGUCHI函館は2022年7月1日(金)、全20室のWAMODERN(和モダン)ルームの客室展望風呂の浴槽をリニューアルオープンする。

 22年5月から進めてきた改装工事が6月末に完工。従来のヒノキ造り浴槽からタイル造りの浴槽へと新装する。

 WAMODERNルームは「大正浪漫」をテーマにした客室。ステンドグラスやレトロな調度品が配された空間は、懐かしさの中にどこか色褪せない新しさが感じられる。60平米の客室には、セパレートタイプの和洋室と空間を広く使った和室を用意。展望風呂からは部屋により、函館の街並みや空港に離発着する飛行機などを眺めることができる。

JTB創立110周年記念CP、最大110万円分ポイントが当たる

2022年6月21日(火)配信

参加者全員にJTBトラベルポイント100ポイントのプレゼントも

 JTBは6月20日(月)から、夏休みの旅行キャンペーン「飛び出せ!夏旅」を始めた。目玉企画の「飛び出せ!夏旅スロット」は、JTB創立110周年を記念し、最大110万円分のJTBトラベルポイントをプレゼントする。夏の旅行を応援するキャンペーンで、「夏旅スロット」参加者全員にJTBトラベルポイント100ポイントの参加賞を進呈する。各企画の実施期間は9月30日(金)まで。

 「飛び出せ!夏旅スロット」は、特設ページでスロットを回すだけで参加可能。1等110万ポイントを20人、2等1万ポイントを1000人に当たり、参加者賞100ポイントを参加者全員にプレゼントする。参加回数は1人1回。参加対象者は、JTBトラベルメンバー会員かつ、JTBメールマガジンの購読登録者とする。

 さらに、事前エントリー不要で応募できる期間限定のポイントバックを実施する。対象は「飛び出せ!夏旅スロット」に参加し、キャンペーン期間出発の旅行を申し込んだ人。抽選で50人に1人旅行代金の半額相当のJTBトラベルポイントをポイントバックする。1人当たりの上限は10万ポイント。

 また、実施期間中に2回以上の旅行を申し込んだ利用客に、もれなくポイントをプレゼントする。対象は「飛び出せ!夏旅スロット」に参加し、キャンペーン期間出発の旅行を申し込んだ人(旅行代金総額1万円以上)。2回目の旅行予約でJTBトラベルポイント2000ポイント、3回以上で5000ポイントを付与する。4回以上の利用でも最大5000ポイントとなる。JTBトラベルポイント・クーポンなどを利用して支払い額が1万円未満(税込)になった場合でも、元の旅行代金が1万円(同)以上であれば対象となる。

 各旅行商品の取り扱いは、JTB直営店、JTB総合提携店、旅の予約センター、JTBリモートコンシェルジュ、JTBホームページ、るるぶトラベルホームページから。