スノーピークが陸前高田にキャンプ場オープン 仮設住宅利用エリア跡地に

2023年9月26日(火) 配信

フリーサイト

 スノーピーク(山井太会長兼社長、新潟県三条市)は9月23日(土)、岩手県初の直営キャンプフィールド「スノーピーク陸前高田キャンプフィールド」を開業した。同地は県立のオートキャンプ場だったが、東日本大震災後に仮設住宅エリアとして利用されていた。10年以上が経過し、その役目を終えて新たなキャンプ場として運営を再開する。

 テントサイトは陸前高田の海が臨めるオートサイトをはじめ、フリーサイトやグループサイト、ドッグランサイトを用意。バス・トイレ付のモバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」やキャビンサイトも設ける。敷地内には炊事棟や暖房・温水洗浄便座付トイレ、24時間使用可能なシャワールームや洗濯機を完備しており、幅広い層が快適に楽しめる。また、必要な道具をすべてレンタルでき、手ぶらでキャンプが楽しめる「手ぶらCAMPプラン」も利用可能だ。

 キャンプギアとアパレルを取りそろえる直営店のほか、不定期でマルシェも開催する予定。

 所在地は岩手県陸前高田市小友町獺沢155-78、サイト数は145サイト。営業時間は午前9時~午後6時。冬季は午後5時まで。

東武トップツアーズ、大淀町と連携協定 協働でまちづくり推進へ

2023年9月25日(月) 配信

協定書調印式の辻本眞宏町長(前列左から2番目)

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は9月19日(火)、奈良県・大淀町(辻本眞宏町長)と、地域の活性化や住民サービスの向上をはかることを目的に、包括連携協定を結んだ。

 大淀町は、大阪や京都などへアクセスしやすく、四季を身近に感じられる自然豊かなベッドタウンとして吉野郡の中核となっている地域。同協定を契機に、それぞれが有する資源や人材を有効に活用した協働によるまちづくりを推進する。

 具体的には、2025年に開設を予定している「子育て支援拠点施設~未来樹(みらいじゅ)~」に関する取り組みをはじめ、地域の課題解決に向けた提案と施策を推進していく。ほかにも、能楽ゆかりの地「桧垣本座(ひがいもとざ)」をはじめとする地域の財産である文化や文化財を活用して地域活性化を目指す取り組み、NFT(非代替性トークン)を活用したふるさと納税による関係人口の構築など。

櫻井家住宅の見学客急増 「VIVANT」ロケ効果鮮明に 島根・奥出雲

2023年9月25日(月) 配信

櫻井家住宅

 9月17日(日)に放送を終えたTBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」の島根県ロケ地の1つとなった同県奥出雲町の櫻井家住宅の見学客が急増している。

 櫻井家は、戦国武将・塙団右衛門の末裔家で、松江藩の鉄師頭取を務めるなど、たたら製鉄で栄えた。櫻井家住宅は1738年に建てられた母屋を中心とし、国の重要文化財の指定を受ける。

 ドラマでは堺雅人さん演じる主人公・乃木憂助の実家として描かれた。8月13日(日)放送の第5話で、阿部寛さん演じる警視庁公安部の野崎守が乃木家の現当主を訪ねるシーンが放送された直後から観光客が増え始めた。

 住宅に隣接する櫻井家の歴史資料館「可部屋集成館」の尾方豊専門員によると、平時は平日が数人、土・日曜日でも10~20人程度だが、盆以降の土・日曜日は100人を超え、平日でも数十人の見学客が訪れるという。1日600人を超える日もあった。

 9月10日(日)放送の第9話では、役所広司さん演じる乃木卓(ノゴーン・ベキ)が、「奥出雲は古来から米作りとたたらで栄えた地域」と言及。砂鉄採取の場所を稲作地に転用する仕組みなど、たたら製鉄が丁寧に描かれた。

 尾方さんは「若い人が明らかに増えた。ドラマでは奥出雲という名称をはっきり出してくれた。鉄とともに暮らしてきた当地の背景を、短い映像のなかで端的に表現してくれた」と喜ぶ。

 ロケは今年4月に行われ、堺さんや阿部さんらが参加した。堺さんは以前、大河ドラマ「真田丸」で真田幸村を演じた際、櫻井家の初代当主である塙団右衛門役と共演した。現当主・櫻井誠己さんの妻の紀子さんによると、その話しを聞いた堺さんは驚き、隣接する資料館の中にある塙団右衛門の兜や鎧を見て回ったという。

 住宅には1803年に櫻井家に初めて松江7代藩主・松平治郷(不昧)公を迎えたときに造られ、現在は国指定名勝の日本庭園がある。阿部さんは以前、庭師の役をしていたことで庭園についての知識があり、櫻井家の庭園を見て「何もかも完璧!」と目を丸くしたという。

 櫻井紀子さんは「皆さん気さくで本当に人柄が素晴らしかった。堺さんに『おはようございます!櫻井さん!』と声をかけられたのが忘れられない」と振り返る。

 「放送後は赤ちゃん連れの家族が訪れるなど、あまりの変化にびっくりしている。元々見学客が多い紅葉シーズンがどうなるか想像がつかない」と嬉しい悲鳴を上げる。

撮影で使用された「上の間」(通常は入室できない)

旅館運営業者「猪の倉」(三重県津市)が破産手続き開始決定受ける 負債は約8億8000万円(帝国データバンク調べ)

2023年9月25日(月) 配信

 猪の倉(岡田泰典社長、三重県津市)は9月5日(火)、津地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約8億8000万円。

 同社は2004(平成16)年9月に設立された旅館運営業者。宿泊施設「ふよう荘」(津市白山町)と、日帰り温泉施設「しらさぎ苑」(同)を運営し、ピークの09年12月期には年間収入高約5億2000万円を計上していた。

 しかし、その後は同地域への観光客の減少や、施設の老朽化などにより業績は低迷。20年以降は新型コロナの影響で来客数が大幅に落ち込んだため、ゼロゼロ融資や雇用調整助成金を活用して事業継続をはかったものの、業績の回復には至らなかった。

 加えて、過去の設備投資に伴う借り入れ負担が重荷となり、資金繰りは多忙化した。「しらさぎ苑」を22年5月ごろに休館したほか、「ふよう荘」も今年2月ごろから休館し、事実上事業を停止していた。

KNT-CT、再発防止策を公表 「全体の意識改革が重要」

2023年9月25日(月)配信

左からKNTーCTホールディングスの小山佳延専務、米田昭正社長、近畿日本ツーリストの瓜生修一社長

 KNT-CTホールディングス(米田昭正社長)は9月20日(水)、子会社の近畿日本ツーリストによる新型コロナウイルス関連の受託事業での過大請求について、調査委員会による調査報告書の提言を踏まえた再発防止策を公表した。

 過大請求額について、疑義のものを含め最大37自治体、最大約7億円になったと明かした。8月に発表した最大約50自治体、最大約9億円から減少したが、自治体などとの協議は継続中で、最終的な総額は未確定。これまで14自治体に約3億6000万円を返納した。

 米田社長は、同日に開いた会見で「人(意識)、業務、組織の3つの改革を進める。なかでも人(意識)の改革が最も重要。再発防止の徹底をはかるとともに、信頼回復に向け、全経営陣、全社員が一丸となって抜本的な企業風土の改革を断行する」と述べた。過大請求が発生したBPO事業に留まらず、旅行業を含むグループ全体の事業活動で不正を発生させない企業風土づくりを推進する姿勢を示した。

「人(意識)の改革」

 小山佳延専務コンプライアンス改革本部長は、「経営陣と社員の意識改革が最も重要である。グループの全経営陣と全社員が一丸となり、心と意識を変える強い気持ちを持たなければ真の改革にはつながらない」と強調。グループ全経営陣・全社員対象の意識調査を行ったと伝え、今後は調査結果の分析・考察を踏まえ、グループ全体で「ありたい姿」を共有しながら改革に向けた取り組みを進めるとした。

 経営陣が率先してコンプライアンスに対する意識改革に努め、各地域の社員と率直な意見交換するタウンホールミーティングや職場単位でワークショップを実施する。CI(コーポレート・アイデンティティ)の再構築と並行し、「KNT-CTグループ行動規範(仮称)」を制定。全経営陣と全社員の教育機関として、「KNT-CTアカデミー(仮称)」を2024年1月に新設する。

 さらに、社外の認定試験「ビジネスコンプライアンス検定」取得の推進のほか、人事評価基準や管理職の任用要件の見直し、職務定義の明確化などにも取り組むとした。

「業務の改革」

 遵法営業に向けた仕組みを再設計するため、旅行業の業務基準などを見直しと再整備、旅行業以外の受託事業もリスクの洗い出しや受託基準と業務フローの制定を行う。とくに官公庁、地方自治体との契約については、より詳細な取扱ガイドラインを定めたうえで、周知徹底をはかる。

 また、契約書評価ツールなどを用いた事前審査の徹底、BPO事業におけるプロジェクト管理の徹底などを進める。

「組織の改革」

 今年6月に「コンプライアンス委員会」を設け、同委員会事務局としてコンプライアンス改革本部を設置し、経営陣による監督機能や執行統括機能を強化。7月には主要子会社の近畿日本ツーリストとクラブツーリズムに、法令倫理管理センターを設置した。

 このほか、マネジメントコントロールの改革、組織構造改革、審査・監査部門の強化を行う。

休暇村日光湯元がレンタサイクル開始 紅葉の日光を自転車で

2023年9月25日(月) 配信

MTBで名所を巡る

 休暇村日光湯元(川﨑孝利総支配人、栃木県日光市)はこのほど、日光アクティビティツアー「FullTime」とコラボレーションし、レンタサイクルの取り扱いを開始した。人気の高い日光の紅葉を渋滞を避けながら楽しめる。

 日光は西に中禅寺湖など奥日光エリア、東は今市エリア、鬼怒川温泉エリアが広がる。名所やカフェ巡りを楽しむポタリングから、景色を楽しむ本格サイクリングまで好みのコースを選べる。なかでも紅葉の名所が集まる奥日光は「秘境」と呼ばれ、湖や滝、湿原など幅広い自然が凝縮されており、サイクリングに最適だとアピールする。

 休暇村で借りた自転車は華厳の滝前の「FullTime」で返すこともでき、公共交通機関への乗り換えもスムーズだ。なお、休暇村から「FullTime」までは約15㌔。

 レンタル料金はマウンテンバイクが1日4000円、2時間2500円、軽快車が1日1500円。利用時間は午前8時から午後4時まで。

日立が通天閣看板を1年ぶりに点灯 吉村知事「大阪に元気を」と期待

2023年9月25日(月) 配信

1年ぶりの通天閣点灯でライティングショー

 日立製作所(小島啓二社長兼CEO)は9月22日(木)、通天閣観光が運営する大阪・通天閣の野外広告看板をリニューアルし、点灯式を行った。吉村洋文大阪府知事も出席し、「2025年の万博は多くの人が大阪に訪れる。大阪に元気を届けていくためにも、通天閣から灯りを発信し続けてもらえたら嬉しい」と期待した。通天閣が点灯するのは1年ぶり。

 小島社長は「通天閣は今年の7月で初代誕生から111周年を迎えた。大阪のシンボルとして、新型コロナの時期も含めて地域のために輝いてきた通天閣。今後も、通天閣の灯を絶やさぬよう、日立としてサポートし続けていきたい」と意気込んだ。また、今回のリニューアルでLED照明に全面切り替えた看板広告について、「多言語対応が可能になったため、海外の人も多く訪れる通天閣で、さまざまなメッセージを出していきたい。大阪・関西万博もあり、どんどん盛り上がっていく大阪をサポートする」と語った。

点灯式のようす

 点灯式には大阪・関西万博公式キャラクターの「ミャクミャク」や通天閣代表の「ビリケンちゃん」が光のメッセンジャーとして登場。通天閣観光の西上雅章会長の合図で、光をつなぐトーチリレーがスタートし、新世界の2つの通りを副知事「もずやん」や新世界代表「くしたん」などキャラクターが会場まで光のアーチを届けた。

 最後に6人の登壇者が光のトーチを受け取り、点灯台にトーチをかざすと音楽と共にライティングショーが開始された。約4分間の音楽に乗せた光のショーに歓声があがり、多くの人がカメラを向けた。

JALが3年連続「WORLD CLASS」受賞 世界最高水準の航空会社に認定

2023年9月25日(月) 配信

「WORLD CLASS」認定は国内航空会社で唯一

 日本航空(JAL)はこのほど、北米を拠点にする世界最大のエアライン業界団体の1つ、APEXが主催する「2023 APEX EXPO」で日本国内の航空会社として唯一の「WORLD CLASS」に認定された。3年連続の受賞となる。また、安全・安心とウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に健康な状態にあること)への取り組みが最も優れているエアラインとして、「Best-in-Class in Safety and Well-Being」も同時に受賞した。

 「WORLD CLASS」はポストコロナ時代のエアラインの評価指標として2021年に新設された賞で、専門家による搭乗監査と顧客の評価をもとに世界最高水準のエアラインが認定される。「サステナビリティ」「安全・安心とウェルビーイング」「サービス品質」の3つの評価軸で審査される点が特徴で、航空利用体験が単なる移動ではなく、価値あるものであるかが大きな評価ポイントという。

 JALが評価された持続可能な経営目標は、ESG戦略を軸とした経営戦略と2050年までのCO2排出量実質ゼロと2025年度のCO2排出量909万トン未満達成に向けた取り組み。具体的には、燃料効率の高い航空機材の導入や機内の使い捨てプラスティックの削減と軽量化によるCO2削減の取り組み、国内線一部路線での紙コップリサイクルの開始、フードロス削減に向け機内食の事前予約やキャンセルの導入など。

 このほか、世界トップレベルの衛生対策や機内の快適性、高いサービス品質なども評価されている。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(9月号)」

2023年9月24日(日) 配信

https://zoomjapon.info

特集&主な内容

 今号では、発生から100年経った関東大震災を取り上げました。フランスでも、とくに2011年の東日本大震災以降、日本は地震の国だと認識されていますが、100年前にも日本が未曾有の大震災を体験したこと、しかも、それが東京で起こったことはあまり知られていません。関東大震災についてはもちろん、その後、東京が現在の姿になるにいたった都市計画なども紹介しました。研究書“関東大震災の想像力:災害と復興の視覚文化論”を邦訳されている米デューク大学教授、ジェニファー・ワイゼンフェルドさんからもお話を伺いました。そして、関東大震災直後の中国人や朝鮮人の虐殺の問題も取り上げました。旅行ページでは、東京を訪れるフランス人読者のために、現在の東京がどのように地震に備えているかを紹介しました。

〈フランスの様子〉時代に対応するパリの交通

「パリではキックボートシェアサービスが終了:オペレーターDott社は51名の社員を解雇」9月4日付、Le Parisien紙のウェブサイトより

 日本の大都市では海外に遅れること数年で、電動キックボードのシェアスポットが増えてきているが、パリでは今月から電動キックボードのシェアサービスが禁止になった。◆パリ市の交通インフラ全体の現状と将来を考慮し、パリ市が住民の意見も聞いたうえで決定していたものだ。◆また、パリの地下鉄やバスでは9月末から、10枚綴りの紙の回数券の販売が終了する。1枚ずつの紙切符の販売は続けられるが、来年のパリ五輪のあと、来年末までには終了する予定だという。◆そして、コロナ禍以前からパリ郊外で試験的に導入されていた、バス停以外の場所で降車できるシステムも今月から導入が始まった。段階的に進んでおり、最終的にはパリ全体が対象になる。◆22時以降、運行路線上で、交差点などの危険でない場所であれば、家の近くなどで下車できる。◆ちなみに、電動キックボードはあくまでシェアサービスがなくなっただけで、今のところ、使用自体は禁止されておらず、スポーツ店などでは個人用の電動キックボードのセールが始まっている。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

川崎市 益田で教育旅行PR 企業訪問などルート提案

2023年9月23日(土) 配信

河上副市長(写真左端から5人目)への表敬のようす

 神奈川県川崎市の行政やホテル関係者など官民で作る教育旅行誘致プロジェクトチームは8月23、24日の2日間、島根県益田市を訪れ、旅行会社などに教育旅行をアピールした。

 参加したのは川崎市観光・地域活力推進部と川崎市観光協会、ホテルメトロポリタン川崎、川崎キングスカイフロント東急REIホテルの職員ら計6人。初日に益田市内の石王観光と石見観光、農協観光を回り、翌日は益田市空港対策室と観光交流課との意見交換会、河上信男副市長への表敬を行った。

 川崎市側は市内で見学可能な企業訪問や食事・宿泊をセットにしたモデルコースを提案した。

 益田市には萩・石見空港があり、全日本空輸(ANA)が東京羽田便を1日2往復運航している。昨年は益田市と隣接する浜田市から2校の実績があり、今年は益田市から既に1校の実績がある。さらに年内には浜田市から3校が川崎市を訪れる予定だ。

 川崎市側の関係者は、「混雑具合や距離感覚など首都圏の環境をあまり知らない先生も少なくなく、知ってもらえれば川崎市を含む関東方面への教育旅行の件数が増加する可能性がある」と話す。